認めればスッキリするのでしょうか。
この先の展開が手に取るように分かる駄文ですね。後々修正いれていきたいです。
「は?私が?翔を?」
今の私、間違いなく酷い顔してる。それでも英司の表情は変わらない。どこか確信を持った瞳に少しだけ怖くなった。
「斜め上の発想だね。あり得ない。」
「どうしてそう思うの。」
「だって私と翔は幼馴染みだよ?」
「幼馴染みを好きになっちゃいけないなんてことはないけど。」
「それでも…!」
正論だ。別に幼馴染みを好きになるのは悪くない。家族のようなものでも所詮ようなものだけで、赤の他人なのだから。しかも私は幼少の記憶などないのだから、幼馴染みなんて感覚すら薄い。
「それでも、あり得ないよ。確かに翔は大事だけど、それは家族みたいなものだから。」
言ってからモヤモヤするあたりもう答えが出てる気がするが。
認めてはいけない。
私は何度も言うがこの世界の住人じゃない(皆は知らないけれど)。理由も分からず説明もなく気付いたら存在していたのだ。もしかしたら同じようにあっさりサヨナラってことになるかもしれない。
そんな微妙な立ち位置の私が恋など出来るわけがない。寧ろしてはいけない。
別に戻った世界にお付き合いしている人がいるからってわけではないけど。今はとりあえずその話は置いといて。
絶対に辛くなる。そんな結末があるかもしれないと分かってて好きになれるほど、私の中身は子供じゃない。
「まぁ、紫帆がそう言うならこれ以上何も言わないけど。」
「私がフラれるかもって心配してくれた?」
「まさか。」
「それはそれで酷いなぁ。」
張りつめていた空気が少しだけ和らぐ。冗談っぽくふざけた私に同じように返してくれる英司に感謝だ。
「英司は人の心配ばっかしてるけど、自分だって青春してるじゃん。前に言ってた人とはどうなのよ?」
「俺は馬鹿じゃないからちゃんと素直に好きだって認めてるし、勝算がないわけじゃないから長期戦も覚悟してるよ。あいつ等みたいに突進なんかしない。」
「なんだろう、私を含めてだいぶ馬鹿にされてる気がする。」
「してるからね。」
「補習受けてる人間に言われたくないよ。」
まぁ、英司はもともとちゃんとすれば優秀だからね。なんて言わないけど。
「2人も戻っただろうし、俺も行かないとそろそろ怒られるかな?」
そう言った英司はスマホを取り出して時間の確認をしている。
連絡もきてなさそうで、そんなに時間は経過していなかったようだ。
「私も帰って課題の続きやらないと。」
「どのくらい終わったの?」
「半分くらいかな?」
「うわ、気持ち悪い。」
扉に向かう途中で失礼なことを言われて咄嗟に隣の脇腹を叩く。文句は受け付けません。寧ろ称賛されるべきでしょ。
「課題終わらなかったら見せてね。」
「自力でやって終わらなかったらね。」
軽口を言い合いながら歩いてれば昇降口まであっという間だった。私が出るまで見送ってくれるのか、英司は動かないままだ。
「そういえば、英司の好きな人は先生じゃないんだね。」
日傘を片手にふと疑問に思って振り返ったら、少し距離のあいた先で彼は静かに笑った。
「俺の好きな子は、俺のことちゃんと分かってる可哀想な子だよ。」




