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風の家紋(かぜのかもん)—僕が日本へ向かうまで—  作者: 和泉發仙


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第19話「森のキャンプと星の夜」

招待


 ある週末、ジェイデンが笑顔で声をかけた。

 「Guys, we’re going camping! It’s a Seattle summer tradition.」

 ユウタたちは目を見合わせた。港町の山でのハイキングや磯遊びは経験があるが、本格的なキャンプは初めてだ。

 「キャンプかぁ……めっちゃ楽しそうやな!」

 カズヤが声を弾ませ、ミナも小さく「行ってみたい」と頷いた。



森への道


 翌朝、車に荷物を積み込み、シアトル郊外のキャンプ場へ向かう。

 窓の外には深い森と湖が広がり、ユウタは思わず息を呑んだ。

 「なんや、この景色……映画の中みたいや。」

 ノアが笑いながら言う。

 「Just wait. It’s even better at night.」



昼のアクティビティ


 テントを張ったあとは、近くの湖でカヌー体験。

 カズヤは最初こそパドルの扱いに苦戦したが、すぐに感覚を掴み、笑顔で水面を進んでいく。

 ミナは少し緊張しながらも、エミリーに教えてもらいながら慎重に漕いだ。


 午後には軽いハイキング。

 森の中を歩きながら、現地の仲間が植物や動物の名前を教えてくれる。

 ユウタはメモを取りながら、「こんな自然、港町にもあったらええのにな」と呟いた。



焚き火と笑い声


 夕方、焚き火を囲んでBBQが始まった。

 大きなステーキにホットドッグ、焼きマシュマロ――すべてが新鮮で、ユウタたちは目を輝かせた。

 カズヤが英語で「This… very good!」と言うと、みんなが笑顔で「Glad you like it!」と返してくれる。


 ミナは隣に座ったエミリーに港町の祭りの写真を見せ、たどたどしい英語で説明した。

 「This… summer festival. We dance… and fireworks.」

 その拙い説明にも、エミリーは目を輝かせて「I want to see it someday!」と答えた。



星空の下で


 夜になると、森の中は驚くほど静かになった。

 見上げた空には、無数の星が瞬いている。

 「……すごい。」

 ミナがぽつりと呟くと、ノアが微笑んで言った。

 「Different from Harima, right? But beautiful all the same.」


 焚き火の灯りの中で、ユウタは心の奥でそっと思った。

 ――この景色を、港町のみんなにも見せてやりたい。



ノアのノート

•Step Nineteen: Under the stars.

•「言葉はいらない。ただ一緒に見上げた夜空が、心をつなぐ。」


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