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風の家紋(かぜのかもん)—僕が日本へ向かうまで—  作者: 和泉發仙


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第18話「Harima Day」

準備の朝


 発表当日の朝、ユウタたちは緊張で胸がいっぱいだった。

 カズヤは何度もカバンを開けては資料を確認し、ミナは小声でフレーズを繰り返し練習していた。

 ノアが笑顔で「You’ll do great. Trust me」と声をかけるが、手のひらの汗は止まらなかった。



教室のざわめき


 昼休み、カフェテリア横のホールには生徒たちが集まっていた。

 壁には「Welcome to Harima Day」の文字と、港町の写真やポスターが飾られている。

 漁港の朝の風景、夏祭りの提灯、鍛冶工房の写真――その一枚一枚に、生徒たちが興味深そうに足を止めた。



プレゼンテーション


 ノアが最初のあいさつを終え、ユウタたちが前に立つ。

 ユウタは緊張で声が震えたが、深呼吸をして言葉を紡いだ。

 「This… is our town. Harima. It’s small… but very beautiful.」


 カズヤは漁港の写真を指差しながら、必死に英語で伝える。

 「Fishing… is life… for us.」

 ミナは夏祭りの映像を流しながら、照れ笑いを浮かべて言った。

 「We have… fireworks. And… everyone smiles.」



広がる輪


 発表が終わると、会場から大きな拍手が起こった。

 「That’s so cool!」「I wanna visit!」「Those fireworks are amazing!」

 現地の生徒たちが次々に声をかけてくる。

 エミリーが笑顔で「Next summer, maybe we can visit your town!」と言った瞬間、ユウタたちの目が輝いた。



交流のひととき


 展示ブースでは、港町のお菓子や写真を囲んで賑やかな笑い声が響いた。

 カズヤが「This is… senbei」と説明すると、誰かが「Tastes so good!」と笑顔を見せた。

 ミナは子どもたちに浴衣の写真を見せながら、「Festival… music, dance」と説明し、ゆっくりとした英語で交流を続けた。



夜の振り返り


 その夜、ノアの家のリビング。

 カズヤが両手を広げて叫んだ。

 「めっちゃ成功したやん!」

 ユウタは少し照れくさそうに笑い、「みんなが港町のこと“行ってみたい”って言うてくれて……嬉しかった」と呟いた。

 ミナは小さな声で、「もっと、ちゃんと話せるようになりたいな」と決意を新たにした。



ノアのノート

•Step Eighteen: Harima Day, a bridge built.

•「彼らの“伝えたい”が、確かに届いた。今日、この街と港町を結ぶ橋がひとつ架かった。」


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