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風の家紋(かぜのかもん)—僕が日本へ向かうまで—  作者: 和泉發仙


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続編 第13話「フェスティバルの週末」



週末の朝


 シアトル滞在も半月が過ぎた頃、ノアが笑顔で声をかけた。

 「This weekend, we’re going to the neighborhood festival. It’s like your summer matsuri, but… different.」

 ユウタたちは目を輝かせて頷いた。港町の夏祭りを思い出しながら、どんな体験が待っているのか胸が高鳴る。



にぎわう会場


 会場に着くと、香ばしい匂いと賑やかな音楽が迎えてくれた。

 屋台にはホットドッグ、タコス、レモネード、巨大なバーベキューグリル。

 「うわぁ……でっか……!」

 カズヤが感嘆の声を漏らし、ミナはレモネードのカップを両手で抱えながら「映画みたいや」と微笑んだ。


 ジェイデンが得意げに案内する。

 「First stop: BBQ. You have to try this.」

 口いっぱいに詰め込んだユウタは、思わず目を見開いた。

 「うっま!! なんやこれ、肉がとろけるやん!」



スポーツイベント


 午後は地元のバスケットボールトーナメントが始まった。

 カズヤは迷わずチームに混ざり、汗だくになりながらコートを走り回る。

 「Nice assist!」「Shoot, shoot!」

 言葉は完全にわからなくても、仲間の声が心を熱くした。

 シュートが決まった瞬間、観客席から「Yuta’s friend, awesome!」と歓声が上がり、港町組の心に誇らしさが広がった。



小さなトラブル


 フェスティバルの終盤、カズヤが屋台の列で順番を抜かされたことに気づいた。

 言葉でうまく伝えられず困っていたところに、近くにいた現地の学生が間に入り、軽く笑いながら声をかけてくれた。

 「Hey, chill. He didn’t mean to. You’re next.」

 その気遣いにカズヤは照れ笑いを浮かべ、ぎこちなく「Thank you…」と呟いた。



夜の花火


 フェスティバルの締めくくりは、夜空に咲く大きな花火だった。

 ユウタは港町の夏祭りを思い出しながら、静かに息を吐いた。

 「なんか……似てるな。でも、違う。」

 隣でミナが小さな声で答える。

 「せやな……でも、どっちも好き。」


 ノアは少し離れた場所で夜空を見上げ、心の中で呟いた。

 ――彼らがこの街を“特別な場所”と感じてくれたら、それだけで十分だ。



ノアのノート

•Step Thirteen: Shared moments.

•「異国の景色の中で、彼らの笑顔が見られる。それが何よりもうれしい。」


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