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風の家紋(かぜのかもん)—僕が日本へ向かうまで—  作者: 和泉發仙


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続編 第12話「広がる友だちの輪」



教室の朝


 シアトル滞在から一週間。港町組が学校に通うのも、もう“特別”ではなくなりつつあった。

 ユウタは廊下を歩きながら、少しだけ自然に「Good morning!」と声をかけられるようになっていた。

 その返事に笑顔を向けてくれるクラスメイトの数も、少しずつ増えていた。



カフェテリアでの笑顔


 昼休み、カフェテリアのテーブルでは、カズヤが現地のバスケ部の仲間と笑い合っていた。

 「You’re fast, man! Join our game again tomorrow!」

 「Yeah! …えーと、また明日!」

 ぎこちない英語に笑いが起こるが、その笑いは温かいものだった。


 ミナは女子グループに囲まれていた。

 「Your nails are so cute! Did you do them yourself?」

 「え? …Oh, yes!」

 照れながら答えると、彼女たちが拍手をして「We should do a nail day together!」と盛り上がった。



授業の壁


 だが、授業はまだ大きな挑戦だった。

 先生の早口の英語が頭の上を通り過ぎていく。

 ユウタはノートに必死で単語を書き留めながら、「もっと勉強しなあかんな」と心の中でつぶやいた。


 放課後、ノアが声をかける。

 「Don’t worry. I’ll help you review. Little by little, okay?」

 その言葉に、ユウタは小さく頷いた。



週末の練習


 英語の壁を少しでも越えようと、夜のビデオ通話は「練習タイム」になった。

 ジェイデンが冗談交じりに問題を出し、サラが正しい発音を教える。

 カイは文法のアドバイスをしながら、「焦らずやれば大丈夫」と穏やかな声で励ます。


 ユウタたちは笑いながらも、着実に英語の力を伸ばしていった。



夜の屋上で


 その夜、ノアの家の屋上で夜景を眺めながら、ユウタは小さく呟いた。

 「ちょっとずつやけど……友だち、できてる気がする。」

 カズヤが隣で笑った。

 「せやな。なんか、“ここにいてええんや”って気がするわ。」

 ミナは静かに頷き、星空を見上げた。



ノアのノート

•Step Twelve: Bonds forming.

•「言葉が少しずつ心をつないでいく。その変化が、何よりもうれしい。」


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