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風の家紋(かぜのかもん)—僕が日本へ向かうまで—  作者: 和泉發仙


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続編 第6話「チケットの重み」



 梅雨が明けた港町の空は、どこまでも澄んでいた。その青さの下、ユウタたちは町の公民館に集まっていた。机の上には、スマホの画面に映し出された航空券の予約完了メール――アメリカ行きのチケット。



現実になった夢


 「これで、もう後戻りできへんな。」

 ユウタが深く息を吐くと、カズヤが大きく笑った。

 「何言うてんねん! ここからが本番やろ!」

 ミナは少し緊張した顔をしていたが、それでも目は期待に輝いていた。

 「ほんまに……行くんやな、私ら。」



町中のワクワク


 商店街でも話題はそのことでもちきりだった。

 「ユウタたち、いよいよ飛ぶらしいで!」

 「何や、お土産は何がええかな~?」

 漁師のトシさんは豪快に笑いながら、「アメリカの魚はどうなんか、しっかり見てこいよ!」と声をかけてきた。


 そんな町の熱気に、ユウタたちは背筋が伸びる思いがした。自分たちだけの夢ではなく、町全体の願いになりつつあることを、肌で感じたからだ。



夜の通話


 その夜のビデオ通話。

 「Guys, you booked the tickets!? That’s huge!」

 ジェイデンが大声を上げ、サラが「Now it’s really happening」と微笑む。

 イーサンは冷静な口調で「Don’t forget to check the baggage rules」と忠告し、カイは「機内食はあまり期待しないほうがいい」と真顔で言って笑いを誘った。


 ノアは画面越しに仲間たちを見つめ、胸の奥で静かに思った。

 ――次の夏、ようやく“同じ景色”を見られる。



出発への準備


 チケットが確定したことで、準備も一気に本格化した。

 ・出発当日の集合時間や空港までのルート確認

 ・持ち物リストの共有

 ・現地での簡単な会話の練習


 ユウタたちは、港町の夜空を見上げながら、胸の高鳴りを抑えきれなかった。



ノアのノート


 シアトルの夜、ノアは机に向かい、ノートを開いた。

•Step Six: Tickets booked. No turning back.


 ページの隅には、小さく添えた。


「この夏、ついに彼らがここに来る。その瞬間を、ずっと待っていた。」


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