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風の家紋(かぜのかもん)—僕が日本へ向かうまで—  作者: 和泉發仙


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続編 第1話「港町でアメリカを知る」



 梅雨が明けたばかりの港町。堤防の上を歩くユウタと子どもたちは、潮風に吹かれながらワクワクした顔をしていた。

 「なぁ、アメリカって、ほんまに金髪ばっかりなんかな?」

 カズヤが首をかしげると、ミナが目を輝かせた。

 「映画で見たけど、カウボーイもいるんでしょ? 馬に乗って銃も持ってて!」

 周りの子どもたちが笑いながら、「それ、映画の話やろ!」と突っ込む。



図書館での“リサーチ”


 放課後、港町の図書館の小さな閲覧室にみんなが集まった。机の上には「アメリカ旅行ガイド」と「英会話入門」の本が山積みになっている。

 ユウタは地図を指でなぞりながら、ノアたちの住むシアトルを見つけた。

 「ここやな……港町やけど、都会も近いんやって。」

 「え、雪降るん?」

 「降るらしいで。冬はめっちゃ寒いんやって。」

 その会話に、子どもたちは「雪見たい!」と盛り上がった。



ネットで調べる夜


 夜になると、公民館の古いパソコンの前にみんなで集まった。

 「Seattle food…」と検索すると、画面には大きなバーガーや、色とりどりのドーナツの写真がずらり。

 「でっか! これ、顔くらいあるんちゃう?」

 「うわぁ、甘そう……」

 検索結果を見て大騒ぎする子どもたちの声が、港町の静かな夜に響いた。



ノアたちへの質問タイム


 数日後、夜のオンライン通話。画面の向こうのノアやジェイデン、サラの顔が現れた瞬間、港町の子どもたちは大騒ぎした。

 「なぁ、アメリカって、金髪ばっかりなん?」

 ジェイデンが大笑いしながら答えた。

 「Nah, dude! There’s all kinds of people here. Black hair, brown hair, blonde… you name it.」

 サラが笑顔で補足した。

 「多文化だからね。びっくりすると思うよ。」


 ユウタがメモを取りながら真剣な声で聞いた。

 「英語、ちゃんと話せへんでも大丈夫なん?」

 ノアは優しい声で頷いた。

 「It’s okay. We’ll help. Just try your best. That’s all you need.」



夢が近づく


 通話が終わったあと、港の堤防で潮風を浴びながらユウタが呟いた。

 「行きたいな、本気で。」

 その横でカズヤが拳を握る。

 「絶対行こう。自分の目で見て、体験して、もっといろんなこと知りたい。」


 その決意は、静かな波音に包まれて港町に広がっていった。



ノートのページ(ノア側)


 その夜、遠くシアトルでノアもノートを開いていた。

•Step One: They’re getting ready.


 ページの隅に、小さく添える。


「次は、みんながこっちに来る番だ。」


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