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風の家紋(かぜのかもん)—僕が日本へ向かうまで—  作者: 和泉發仙


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第72話「帰る場所、再び」



 夏の朝のシアトル空港。青い空と高鳴る心臓の鼓動が、ノアたちを迎えていた。

 ジェイデンはスーツケースを抱えて叫ぶ。

 「Guys, this is it! Harima, here we come!」

 サラは冷静な顔で搭乗券を確認しながらも、口元には抑えきれない笑みが浮かんでいた。

 カイは短く「もう迷わないな」と呟き、イーサンは深呼吸をひとつしてから静かに頷いた。



飛び立つ空


 飛行機が滑走路を走り、シアトルの街が小さくなっていく。

 ノアは窓に手を当て、胸の奥で静かに呟いた。

 ――必ず、この夏を最高のものにする。

 空の向こうには、あの港町の青い海と、懐かしい笑顔が待っている。



再会の港


 到着した関西空港の蒸し暑い空気を抜け、港町のバス停に降り立った瞬間、耳に懐かしい声が届いた。

 「Noah! Welcome back!」

 ユウタが全力で手を振り、子どもたちが走り寄ってくる。

 ジェイデンは叫んだ。

 「We’re back, baby! Harima forever!」

 サラの頬に笑みが浮かび、カイは静かに「ただいま」と呟いた。



港町の夜


 夕暮れ、縁側で波の音を聞きながら、ノアは桔梗模様の風呂敷を広げた。

 ――あの夏と同じ場所。だけど、気持ちはもう違う。

 彼の隣で、ジェイデンやサラ、カイ、イーサンが笑い合い、港町の子どもたちの声が響く。


 ノアはそっと目を閉じ、心の奥で呟いた。

 「イサム、僕はまた帰ってきた。ここが、僕の“居場所”だから。」



ノートのページ


 夜、港の波止場でノートを開く。

•Step Seventy-Two: Home, again.


 ページの隅には、小さく添えた。


「旅は続く。ここから、また新しい物語が始まる。」



夏の星空の下で


 夜空には無数の星が瞬き、静かな潮風が頬を撫でる。

 仲間たちの笑い声、港町の匂い、そして波音――そのすべてが、ノアに「帰ってきた」と告げていた。


 彼は心の中でそっと誓った。

 「これからも、この町と、みんなと、つながっていく。」



エピローグ


 翌朝、港町の空は、夏の青さでまぶしく輝いていた。

 ノアはノートを閉じ、深呼吸をひとつ。

 ――この町で、新しい夏が始まる。


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