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彼女を奪われても何も言わなかった俺、イケメンがクラスで自慢した結果なぜか1軍女子に距離を置かれて孤立した  作者: 白金豪


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第17話 彼女を奪われた敗北者からヒーローへ

「なになに! 」


 多くの女子が1人の女子に集まる。

 その女子の手にはスマートフォン。

 画面には1つの動画が流れる。


「あれ? 告白してるの前川さんじゃなくて桜井君じゃない? 」

「そうだね」


 女子たちは画面に流れる動画に釘付けになる。


「なんか前川さんの腕を桜井が掴んでる」

「無理やり告白を成功させようとしてるし」


 女子たちが動画の内容を解説してくれる。

 どうやら誰かが、あの現場を録画していたみたいだ。


「え!? 大江君が助けに来たよ! 」

「しかも、強引に桜井君から前川さんを引き剥がしたし」

「かっこいい! 」

「ヒーローだよ!! 」


 女子たちの視線が俺に集まる。

 羨望の眼差しを向けられる。

 今まで味わったことのない感覚。


「そうなると…」


 ジロリッ。

 

 女子たちの視線が桜井に集中する。

 俺とは違い鋭い眼光が向けられる。


「詳しく事実を聞かせて貰わないとね」


 女子たちがズンズンッと圧力を掛けるように桜井へ迫る。

 見てるだけで恐怖を感じた。


「ちょ、俺の話を聞いてくれよ。う、うわあぁぁ~〜」


 桜井は恐怖に屈して女子たちから逃走する。


「「「あ! 待て~!!! 」」」


 女子たちは揃って逃げる桜井を追い掛けた。

 廊下に出た桜井を追い回す。


 今日をもって桜井の信頼は完全にクラスで失墜した。

 渡辺と同様に転落したのだった。



☆☆☆



(クラスメイトの女子視点)


 桜井の奴が逃げてしまった。

 まあ、自分の身が危険になりそうだから逃走した。

 そんな奴だ。

 自分が可愛くて仕方ない奴だから。


 昨日のカラオケが終わって解散した後に、都子を誘って一緒に帰ってる桜井を見て怪しいと思ったんだよね。


 追跡して隠れながらスマートフォンで録画してよかった。

 あたしの予想通り都子に告白したし。

 フラれてしつこく告白のオッケーを得ようとしたし。


 あたしが助ける前に大江君が来たから出る幕がなかったけど。


 あたしは席に座りながらチラッとある人物に目を向ける。


 大江君。

 今回も都子のピンチに動いた。

 おそらく都子を守るために。

 1度じゃなくて2度も。


 大切な友人を守るためではあるけど、勇気を振り絞って助けに入った人が報われないのはおかしいと思うから。

 代償を払ったからこそ報われて欲しい。

 それに正義の味方みたいでかっこいいじゃん。


 それに、嘘の情報が流れて、それがクラスメイトたちに拡がることは、あたしのポリシーや価値観に合わないから、昨日に録画した動画を切ってウィッターに投稿した。

 クラスメイトの誰かがウィッターを見て発見するだろうと予想して。

 誰かしらがウィッターを開くだろうと想定して。

 あたしの予想は見事当たった。


 この動画を投稿したのはクラスメイトの中で誰も知らない。

 何を隠そう同じクラスの後藤七海なんだけどね。

 まあ、教えるつもりはないけど。

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