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増援 2


-ガガガッ! ズズン!-






船から長い槍が発射され、ネルレイズに突き刺さる。






-ギアアアアアア!-






連続して槍を浴びたネルレイズから悲鳴が上がった。


ネルレイズは背を船に向け砲撃する体勢に入った。




「砲撃が!」


「大丈夫だ、あれを見ろ」


焦るユールを落ち着かせ、船を指差した。




その先では甲板から巨大な砲台がネルレイズに照準を合わせていた。






-ズガン!-






激しい音をたてて、槍を太く短くしたような砲弾が放たれた。






-ギャリギャリギャリ!-






放たれた砲弾はネルレイズの背中の砲台に潜り込み抉りとった。




「凄い威力だ…」


「ああ、対ネルレイズ用の砲弾だ」


驚愕するジグにダグラは言った。






-ギャアアアアアア!-






ネルレイズは悲鳴をあげて海に潜ろうとする。






-ガガガッ!-






潜り始めたネルレイズに向けて丸い浮きがついた槍が放たれた。






-ズズン!-






浮き付きの槍が打ち込まれたネルレイズは動きを阻害され蠢く。






-ズガン!-






間髪入れずに巨大な砲台から砲弾が発射される。






-ギャギャ! バキッ!-






顔面に直撃した砲弾は、何かが割れる音をたてた。


そしてネルレイズは動きを止め、水面に浮かんだ。




「…終わったんですか?」


「ああ、コアを砕いたようだ」


確認するユールにダグラは答えた。




「よし! 外殻を停止しろ! 合流するぞ! 」


「はい!」


ダグラの指示に船員たちは慌ただしく動き始めた。




「もう倒したのか…」


「ああ、これで一安心だ…」


海上に浮かんで動かなくなったネルレイズを見て、ユールとジグは安堵した。




「色々ありすぎて疲れたわ…」


「確かに…。何かあればいいなとは言ったけど、こんな一気にくるとは思わなかった…」


息を吐きながら言うエミルにユールは同意する。




「ああ、だが無事に乗り切れて良かった」


「そうね」


「ああ」


三人は疲れ顔でそう言い合った。




「甲板に行くぞ。 もうすぐ着くようだ」


ダグラは通信機を手に取りながら三人に言った。




「はい! 船長も行くんですか?」


「ああ、助けられた礼を言いにな」


そう言いながらダグラが見た先には、増援に来た船がこちらに近づいてきていた。




「お前ら、ここは任せたぞ。 俺は向こうの船長に挨拶してくる」


「わかりました!」


「それじゃあ、行くぞ」


船員に指示をしたダグラは、三人を連れて部屋を出ていった。




「向こう船の船長は誰なんですか?」


「ん? ああ、お前らも知ってるだろう。 アメリだ」


「うぇっ!?」


ダグラの言葉にユールは渋い声を出した。




「はっはっは。 ユールはアメリが苦手か?」


「あ、あははははは…」


ユールは話をはぐらかした。




アメリは戦闘の教官でもある。


昔ハイドと共にしごかれた事があり、ユールは苦手意識を持っていた。




「アメリさん? じゃあリゼさんも居るかしら…」


「ああ、居るはずだ」


「本当ですか! …リゼさんと少し話をしても良いですか?」


「良いぞ。 挨拶して、すぐに出発するわけじゃあないからな」


「ありがとうございます!」


エミルはダグラに感謝をした。




リゼはエミルの母親と知り合いであり、エミルとも面識があった。


久しぶりに話が出来るとエミルは喜んだ。




「親父、この後はグラントに帰るのか?」


「ああ、落ち着いたら帰還する。 色々あったからな、帰ったらゆっくり休むと良い」


「確かに…色々ありすぎたな…」


ダグラの言葉にジグは船内を見回して言った。




「無事で何よりだ。 いい経験にもなったな」


「ああ」


ダグラの言葉にジグは少し笑って返した。




そう話している間に四人は甲板に辿り着いた。








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