ハイドの講義 2
「さて、話を続けるぞ。 さっき言ったように流れ岩は島の破片だ。 なら島には何がいるか知ってるか?」
「マキナですか?」
ハイドの質問にジグが答え、ユールは頷いた。
「そうだ、見たことはあるか?」
「俺はあります!」
「動いているのを見たことはありませんね…」
二人は、そう答えた。
「ユールは俺と一緒に島に入った事があるからな。 ジグは見たこと自体はあるのか」
「はい、研究区画で停止したマキナを見ました」
「なるほどな」
ジグの言葉にハイドは頷く。
「あいつらは島のコアを守るように動いているようだ。 普段は巣に居るが、近づくと飛び出して襲いかかってくる」
「巣…ですか」
「ああ、島には大小様々な洞窟がある。その洞窟の壁面に埋め込まれていたり、天井からぶら下がっていたり、多数設置されている」
「どんな見た目をしているんです?」
「そうだな、形は様々だが箱の様なものだ。 どこかに必ず穴が空いていて、そこからあいつらは出てくる」
「俺が見たのは球体の巣で、こんなのが出てきたぞ!」
ハイドに代わってユールがジェスチャーをしながらジグに答えた。
「そうだな。 ユール、お前が見たのは八足型のマキナだ。他にも色々な形のマキナがいるぞ」
そう言ってハイドは小さなマキナの模型を手に取った。
「こいつらが島の破片…、流れ岩の中に残っている可能性がある。 あれを回収するのに最も注意するのが、そこだな」
「…なるほど」
思わず固くなるユールにハイドは笑いかけた。
「はっはっは、そう身構えなくても良い。 大体は島が崩壊するときの衝撃で出ていってしまうからな。 あの規模の流れ岩なら、残っていたとしても数匹だろう」
「大丈夫だよ、皆いるし。 ハイドさんだって着いてきてくれるんだからさ」
「だからと言って気を抜くんじゃないぞ、ユール」
茶化すユールをハイドは諌めた。
「う…。すみません…」
「まぁ、力を抜くのは良い事だ。 だが適度にな」
「はい!」
「はっはっは、良い返事だ」
背筋をのばして言うユールをハイドは笑った。




