第3話 何故かイジメられっ子を助けた。
前回のあらすじ
僕はなんやかんやあり一組の先生を泣かしてしまい、一組の生徒に追われることになった。
そして、逃げた先はこの学校の中庭、そこは大きな桜の木が一本あり周りに綺麗な花たちがある僕が学校で好きな場所だ。
だが、そこで、なにやら騒ぎが起こっており、僕はそこに何故か走っていった。
もしもの話をしよう。
問1
―もしも、君がゲームやアニメの世界に行ったらどう敵を倒す?―
回答
―チートスキルとかで倒します―
不正解だ。
お前らごときモブにチートスキルが宿るわけないだろう。どうせ、人助けとかに使わないで私利私欲に使うだけだ。
僕ならそうするから君たちもそうするだろう。
僕と君らは同じモブなのだから。
―じゃあ?どう倒せばいいの?ー
それは簡単な話だ。
現実を押し付けろ、僕らの普通を押し付けろ。
問1の正解は、
―後頭部を思いっきり蹴る、だ―
「ぐはっ!!」
僕はイジメられている人のノートで遊んでいるプリン型の金髪ヘアーのヤツの後頭部に思いっきりハイキックをかました。
こいつを金髪Aとしよう。
「」ブクブク
金髪Aは痙攣し口から泡を吹き出していた。
「え!?」
「なになに!?」
金髪の女二人は身を寄せあい口元を抑えている。金髪Bの男は驚いた顔をしたまま固まっている。
「なぁ僕は今な、失恋をしたんだ。失恋の痛みは分かるかい?」
僕は金髪Bの正面に近づき質問をした。
「え!?俺!?は!?」
ちゃんと喋れよ、いっちょ前に良い声しやがってうざいぜ。どうせ、コイツもサブキャラなんだ。
主人公の行動を強調するためにいるヤンキーの中の一人なんだろうな。
「お前らに分かるわけないだろう!!!」
僕は金髪Bの鼻頭を泣きながら思いっきり殴った。
「イッ!!!」
金髪Bは後ろに吹っ飛び、地面に尻もちをついた。その顔は恐怖に染まっていた。そりゃそうだろうな、本来なら主人公のギャグみたいな力で空中に目を×にしながら飛んでいく、筈だったのだろう。
だが、そんな事は僕には出来ない、だから、最大限の痛みを与えた。
多分、そうしないと勝てない気がする。
この世界に主人公の存在が確定してしまった以上、僕のオタク知識(メタ好き)では、恐らくだが、人は死にもしなければ痛みも和らぐのだろう。それは、悪人善人に問わずその事象に巻き込まれる、ってのがハーレム系の鉄則だ。
そんな中での、後頭部へのハイキックと鼻頭への全力パンチーー
金髪Bは自身の手に滴り落ちている大量の鼻血を見ながら、目をふるふると震わせていた。
ーーそれは、怖いだろうな。
僕は尻もちをついている金髪Bを目だけを下に動かし見下した。
「ひっ!!」
金髪Bは僕に背を向け、転びながら全力で逃げた。仲間の金髪2人の女を残して。、あ、あと、さっきから口から泡出したままの奴も。
「まって!謝るから!!、その子の彼氏なんでしょ!?悪かったから!」
「うんうん!!!ごめんね!!」
長髪の金髪の女は待ったをかけるように手を広げ今にも泣きそうな感じで僕に向かって大声を上げていた。
短髪の金髪の女はソイツの後ろに隠れて焦りを隠せずにうんうんと頷いている。
それはそうと、何を言っているんだ?。なんでいきなり、彼氏とかの話になってるんだ?。
・・・・そういえば、なんで僕はここで暴れているんだ?
「あ、あの、私からもお願いします・・・」
「ん?」
僕は辺りを見渡した。今、声が聞こえた様な気がしたんだがな・・・?気のせいか?。
僕は金髪の二人にゆっくりと歩を進めた。なんか、よく分からないが脅しだけはしておこう。
「待って!!!本当にごめんなさい!!」
「ごめんなさい!!ごめんなさい!!!」
何かを忘れている、鬱憤晴らしをしたいだけで僕は暴れたのか?、そんな事・・・・僕ならしそうだな。
「ま、待ってください!!!」
何かが僕のブレザーの背中辺りを掴んでいるのを感じる。
「ん?」
僕は振り返ってみた。
「あ、も、もういいです。た、助かりました・・・」
蚊のように小さい声だった。
「あ、あの?」
その女は、髪の毛が幽霊の様に長かった、まるで貞子だ。だが、体は小学生と間違われても仕方がない程に小さい。制服を着てなければ僕でも小学生と勘違いしただろう。
「え、誰?」
こんなヤツいたっけ?。背が小さくて気が付かなかった。
「え・・・?」
髪の長い女は目を見開き顔を固まらせた。目を見開きと言ったが、髪の隙間からなんとか見えるからそう僕が勘違いしているだけかもしれない。
「君らの友達?」
僕は髪の長い女に指を指しながら振り返り金髪の女二人に訊いた。
「??、ち、違うけど、」
「うんうん!!」
「あ、そう。」
僕は髪の長い女の姿を今一度見た。
髪の長い女だ。髪の色は僕と同じく黒だ。前髪が胸よりも下まで伸びている、髪もぼさぼさ。そして、その髪の間から辛うじて見える女の目。
「う~~ん」
僕は顎に指を添えながら、腰を曲げ、髪の長い女に目線を合わせた。
「!!えっ、あ、あの~~、な、なんですか??」
髪の長い女は見るからにあたふたとした。
可愛い気がする、この女の目はなんというか可愛い気がする。まん丸というよりは、少し鋭い様な気もするが、それが逆にグッとくる。声も小さいが可愛いな、聞こえ方を変えてみれば囁き系だ。
「君、名前は?」
「わ、私ですか??」
「そう、君だ」
僕がそう質問すると髪の長い女は、少し目を泳がせ、照れながら答えた。なにを照れることがあるのだろうか・・・。
「五十嵐・・・・花子です。」
「いがらし はなこ??」
髪の長い女は、花子は、顔を長い髪の間から分かるように赤面させていた。そして、突然笑った。
「うひゃ、うひゃひゃひゃ」
こ、個性的な笑い方だ。思わず顎を上げてしまう。
「お、おかしいですよね~~。この現代に花子なんて!うひっ、うひっ」
花子は目線を下に向けながら無理な笑いを継続してしていた。
「いや、別に普通だよ。そんな気にする事でもない。」
僕は普通にそう言った。
「え」
花子は目線を僕の方に向けた。花子と僕は結構身長差があるので僕を見上げる形になっていた。
花子の目は見開いていた、そして、何秒か立った後にハッとし僕から目線を逸らした、そして、なぜかあたふたとしていた。
う~む、やはりそうか・・・。
「あ、あの~~ウチらは行っても??」
「うんうん!!」
後ろから、なぜか敬語になっていた金髪の女二人の伺うような声がしたので僕は振り返った。
「あ、その前に、こんな事したらダメだからね。それだけは覚えておいて」
僕は爽やかな笑顔をしながらそう言った。
「あ、はい・・」
「うんうん・・・・意外と優しいね・・・?」
短髪の金髪の女が長髪の金髪の女の後ろでそう呟いていた。
僕が優しいね~。さっきまで、なんで暴れていたかを忘れていたの僕の事を優しいって見る目がないな~。
「じゃ、ウチらはこれで・・・」
「うんうん・・・」
金髪の女、二人はそそくさと中庭からどっかに行ってしまった。
「あ、あの~。ありがとうございました・・・」
小さな声でそう言い、小さい体で僕に頭を下げた。
「いいよ、別に」
僕は軽く流した後に、花子の後ろにいる寝ている男が握っているスケッチブックを取った。
「はい」
そして、それを花子に渡した。
「あ、ありがとうございます」
花子はあたふたとしながら、スケッチブックを両手で取ろうとしようとした。まるで、卒業式の賞状授与だな。
だが、花子があたふたとしていたので、スケッチブックを花子は手に取る前に地面に落としてしまった。
「!!」
中庭の雑草が少し生えている地面にスケッチブックのページが開いた。
僕はそれに目が奪われた。
シャーペン、いや、鉛筆だろうか?。恐らく鉛筆で書かれたであろうページには、桜の木が書かれていた。迫力のある下から見た桜の絵だ。
「上手いね…」
「え!あ、いや、べつに、普通です・・」
花子は周りを何故かキョロキョロとしながらあたふたとしながらこの絵を「普通です」と言ったのだ。
花子からしたら普通なのだろうな、この絵だけで凄い値がつくだろうという事は僕でも分かる。
芸術に疎い僕でも、見た瞬間に度肝が抜かれた。鉛筆だけでこの迫力は凄すぎる。
「」
「あ、あの~~」
本当に凄いな。あ、写メ撮ってもいいかな。
「あ、写メ撮っても良い?」
「え!!な、なんですか???・・・助けてもらったし、良いかな」
「撮って良い?」
「良いですよ」
花子は少し前髪をいじりながらそう言ってくれた。やった、壁紙にしよう。
僕はズボンのポケットを探った。
ポケットの中を早速探ったがスマホは無かった。どっかで落としたな、郷田に吹っ飛ばされた時か?。
「あ、やっぱ写メはいいや」
僕はそう言いながら目線を絵から花子に移すと、花子は照れた顔をしながらへなっとしたダブルピースをしていた。
「ん?」
「あ、あのできたら早くしてください・・・恥ずかしいので・・」
僕の顔まで恥ずかしさで赤くするのは止めてくれ・・・。なにか僕は花子に勘違いをさせてしまったようだ。
「あ、スマホが無かったからまた今度お願いしていい?」
僕は申し訳なさそうな顔でそう言った。恥ずかしい事を指摘したら恥ずかしさが倍増するので言わないでおこう・・・。
「あ、あ、は、はい」
花子は照れくさそうにダブルピースを止め、両手をだらんと下に下げた。
どうしよ、この空気。途端に話題が無くなった。天気の話でもするか?、「今日はいい天気だね」「そうですね」「・・・・」「・・・・」。ダメだ、こうなる未来が鮮明に見える。
「!、あっ、他の絵も見てみていい?」
僕はスケッチブックを手に取り、花子に訊いた。いつまでも地面にスケッチブックを置いとくのはなんか悪そうだしな、紙に。
「え、あぁ・・・ダメです・・・」
花子はバツが悪そうな顔をしながら僕から目を逸らした。
「え、あ、あぁそうなんだ。じゃあ返すよ」
まさか断られるとは思っていなかったから、ちょっと驚いたな。う~ん、コレはやはり主人公しかダメっていう事なんだろうな。
「す、すいません」
花子は長すぎる髪を縦になびかせ頭を下げた。その時の、花子の声はとても弱弱しく、その言葉を訊いている僕も少しテンションが下がる。
「いや、いいよ。桜の木の絵、凄いうまいと思うから絵系の部活に入れば?、新入生でしょ?」
「あ、同学年です」
花子は顔を上げ少し気まずそうな顔をしながらそう呟いた。
「あ、そうなの?、分からなかったわ~。もしかして、もう部活とかはしてるの?」
「い、いや、ずっと帰宅部です」
「へぇ~、そうなんだ」
「・・・・・」
「・・・・・・」
ヤバいな、気まずい。したい質問は全部してしまっし、したくない質問しても途中で気づかれる。僕がそういうのに敏感なだけかもだけど。したくない質問しても、なんかめんどいし。
その時、ふと花子と目があった。
花子はすぐに目を逸らした。その目は、申し訳なさを感じるそういう目だった。
多分、色々と苦労してきたんだろうな。それが、原因で自信を無くしたみたいなそんな感じだろう。
見てるこっちまで申し訳なくなるな。
「花子、」
「は、はい!」
花子は驚いたように声を上げ此方を見た。僕は花子の目を見て口を開いた。
こんな事は本来ならしないタイプなんだが、流石に可哀そうすぎるからな。言うのだけは別にいいだろう。
「君はこれから、人生最大の幸せが来る。しかも、これまでの苦労を無くしてくれる程の幸せだ。」
「え?」
花子はきょとんとした顔をし、首を傾げた。
「だが、それまでには苦労をするだろう、絶対に」
「え、え」
花子は少し、困ったようにしていた。
「だが、その時!!」
僕は手を花子の前に出し広げた。
「現実か!って位の男が現れる、その男が君の不幸とか苦労とかをそういうのを消してくれるだろう!!、そして!その男は、今日!か明日か、明後日かに君の前に現れる」
「」
花子はよく分からない顔をしながら、頷いた。
「そして、君を助ける」
花子は目を見開き、驚きを隠せずにいた。
「それまでは不幸かもしてないけど、頑張ってね。あと、僕にも頼っていいから声かけてね。」
「あ、はい・・・・。そうします。」
花子は照れくさそうに頷いた。
この、五十嵐 花子という女はヒロインだ。
内気な性格、イジメっられっ子、長すぎる髪、そして、小柄、上質な才能。
そして、花子が僕を見上げた時に、前髪が鼻で別れて見えた花子の顔は、・・・かわいかった。
確実に、あの転校生のハーレム系主人公に絡んでいくタイプだ。
僕は幼馴染をハーレム系主人公に取られてムカついているけど、
ただ、
ハーレム系はこういう子も助けてくれるから悪い事だけでもないな。
僕は花子の嬉しそうにはにかんだ表情を見ると、少し自分の頬が緩んだのを感じた。
「じゃあ、またね。僕はもう行く」
「あ、あの・・・また、話したいです」
「え?」
「あ!す、すいません!嫌ならいいです!!本当に、はい」
「いや、別に良いよ。僕で良ければまた話そうね」
自分の喋りが優しくなっているのを感じる、そのくらいこの花子と言う女は可哀そう感が凄いのだ。これぐらいの優しさはかけても良いだろう。
「あ、ありがとうございます!!!」
花子はあたふたしながら何度も僕にお辞儀をした。
「じゃあね。・・・・・あっ」
僕はある事を思い出した。
「そういえば、そこの倒れてるヤツの事は僕がやったってのは内緒にしてほしいな。それと、適当に誤魔化しておいてじゃあね!!」
「え?」
僕はそう捨てセリフを吐くとそこから逃げるようにそそくさと逃げた。
流石に僕がやったってなったら、それなりの罰が来るかもしれない。まぁけど、ヒロイン枠がやったって事になったら、不思議な力で無かった事になるだろう、多分。
僕は校舎の一階に行くと、教室に戻るのが嫌になった。
「・・・・教室では、今頃は主人公の彼方って奴と楓は喋っているんだろうな・・・」
胸がもやつく。
「しかも、僕のクラスの4組に戻るには1組の前を通らないといけないし」
それも、嫌だな・・・。
「はぁ~、嫌な事考え過ぎたら頭が痛くなってきた、はぁ~、保健室に行くか。」
流石に風邪をひいたら、学校に行けなくって、その間に、主人公と楓が仲良くなってる可能性があるからな・・・、用心しないと。
僕は保健室に入り、体温計を借りた。
ぴぴっ
〈40、5℃〉
「え?」
「あ、これは高熱だねぇ~~」
保健室のエロい感じの女の先生がそう体温計の数字を後ろから見ながらニヤけた感じで言った。
「友達にバックとか持ってこさせて貰おうか」
保健室の先生は電話で恐らく僕のクラスに電話をかけてきた。
「え、ちょ!」
僕は保健室独特のあの丸い椅子から立ち上がって止めようとしたが、突然視界がクラっとした。
体調が悪いと気づくと体調が悪くなるバーナム効果の様なものが僕の体に起こっていた。
ー5分後ー
「山田!お前やっぱ風邪だったのか!?」
「た、たかはし!!」
大声を出したつもりだが、声がかすれて出ない。クソっ喉も痛くなって来やがった、しかも、節々がさっきから痛い。
「ま、まてぇ」
「山田ん家って、車は父親が仕事で使ってるからないよな?、俺のお母さん呼んでおいたから、すぐに帰って休めよ?」
高橋が心配そうな顔で僕の背中をさすってくれた。あっ、落ち着く。って、違う!!用意周到すぎだろ、どんだけ良い奴なんだよ!!。
だが、やばい。この状況はやばい、帰る感じになってしまっている。
このままじゃ・・・ああああああああああああ
「ああああああああ」
「や、山田?大丈夫か?」
高橋が心配の顔を僕に向けてきている。
「ぼ、僕は教室に戻る・・・」
「いや、帰れよ。」
「か、カエデがぁ~~」
「・・・・はぁ~~、お前さぁ、心配すんなって、楓ちゃんはあの彼方って奴とそんなに仲良くなかったぜ?」
「え、そう?」
「うん」
「ほ、本当?」
「本当」
高橋の顔を見たが嘘をついている感じでもなさそうだ。流石の主人公と言えど一日で楓を虜にするのは無理だったんだ!!。
よ、良かった。さっきからガンガンって感じの頭の痛みが強くなっていたから助かった。一日だけだ、今日のこの日だけ僕は学校を休む。それ以外の日は楓の隣にいてやる。
奪われる前に奪われない様に守らなければ。
「た、高橋・・はぁはぁ、お前の母上の所まで送ってくれ。僕は一刻も早くも、このクソ風邪を治さないといけないのだ、はぁはぁ」
「山田、相当辛そうだな。肩を貸すから速く行こう!」
「青春ね~~」
保健室の先生が微笑みながらこちらを見ていた。僕からしたら、今の状況は戦場から友の肩を借りて死なない様に死に物狂いで医務室に行くのとなんの変りもない重要な事なのだよ!。
「くくっ、風邪を僕の体から駆逐してやる」
「おぉ!、風邪は治せよ!」
その後、高橋の母が気を利かせてくれて病院に連れて行ってくれた。ただの風邪にそんなしなくてもいいのに、高橋と言いこの母とい言い、良い奴すぎて怖いな。
「え~、インフルエンザですね」
「え?」
「やっぱりですか~。この子、凄い車で苦しそうだったんですよ~。なんか笑ったりとかしたんで心配で連れてきて正解でした。早く治すんだよ?健くん」
高橋の母が僕の背中を優しくさすってくれた。あっ、安心する。いや、そんな事思ってる場合じゃない、これはやばいぞ。
やばい事になった・・・・。
僕はその後、頑張っては見たが思った程に体がしんどくなりベットから一歩も出られずにいた。
僕は一瞬間も学校を休んでしまった。
この一瞬間で学校はどう変わったのか・・・・、それは、僕にとっては最悪だろう・・・。
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この物語はフィクションです、実際のモノとは関係ありません( ^ω^)・・・




