第10話 僕以外の友達を作れば解決!!
一行あらすじ
水野という身長が高すぎる女が僕と友達となりたいと言ってきた。だけど、明らかに水野は主要キャラなので僕は離れたい。これから、温和に全力で水野から離れる!。
絶対、この水野というデカ女から離れてやる・・・。
「水野って、なんで友達できないの?。水野から喋りかけたら出来そうだけど」
この水野という女は身長がバカ高いだけで、それ以外は至って普通だ。
「友達が出来ない」って水野の話はおかしい。というより、普通は女子が男子に話しかけるって事は僕の学校経験上ない。その時点で、水野には他者と分かり合えるポテンシャルはある、という事だ。
つまり、水野から離れるには水野に友達が出来ればいいのだ!!。
「あー、ウチってデカいじゃん?」
水野は、ぽりっと頬を掻きながらぎこちない苦笑を浮かべた。
「それで、多分みんな怖がってるみたいなんだよね。」
「でも、バレー部なんでしょ?」
「中学で燃え尽きちちゃたって、今はもうな~んもやってないんだよねー」
なるほど、部活はしていないって事か。
水野が部活を続けていれば、対処は簡単だった。いや、部活をしていないから友達が出来ていないってのが正しいか。
じゃあ、「またバレー部に入ってみれば?」と訊くか?。
いや、僕が助言した位で部活を再度するぐらいなら水野はとっくに部活をしているだろうな。
「しかも、バレー辞めちゃったせいで体も顔も全体的に太くなっちゃてね~。」
そう言いながら水野は、自分の頬をつまみ伸ばしている。白いもちの様に伸びてプニプニとしていそうだった。
「身長も高くて体も分厚くなっちゃったから、本当にみんなからしたら怖いのかな?って思うんだよね・・・」
水野は苦笑した後に顔を俯かせた。
僕は水野の悲しげな雰囲気を感じながら、考えを巡らせた。
水野には悪いが、゛クラスメイトが怖がっている゛その考えは当たっているだろう。
水野のデカいは女のデカいを軽々と超えている。
身長が全体的に170未満のクラスメイトの女子は怖いと少なからず思っているだろう。
それを助長しているのが水野の顔だ。
デカい体に、ジト目に小さい口。それは、簡単に言えば、表情が読めない。その怖さがあるのだろうな。
「――だが、」
「゛だが‘‘?なに急に?」
「安心しろ、水野。君には友達ができる」
水野は僕の言葉に驚いたのか、目を見開き小さい口をぽか~んと開けて、僕に詰め寄ってきた。そして、両手で僕の両手を強く握った。
「!!。ほ、ほんと!?」
水野は目をキラキラとさせ期待の眼差しを僕に向けた。そして、水野に握られてる手がすっごい痛い。
だが、今はそんな事を気にしてる場合じゃない。
僕は一秒でも早く水野と距離を置きたいのだ。
「水野、君が友達を作る方法は簡単だよ。」
「え!そうなの!?」
「君から喋りかける。それだけだ。」
僕の両手を掴んでいた水野の両手の力が抜けたのを感じた。
どうしたのかなと思い、僕は水野の顔を見た。
水野は、冷や汗を流しながら目を横に向けていた。
「いや~・・・それは、ちょっと・・・・」
ん?、なんか弱弱しい顔になっているぞ。男の僕と喋れてるって事はコミュ力はあると思うけどな、!!・・・・・・ま、まさか――
僕は、恐る恐る水野に質問した。
「水野ってさ、・・・高一の時って友達いた?」
水野は目をキョロキョロとさせながら、口を小さくしながら小さい声で答えた。
聞こえるか聞こえない声で僕には聞こえた。
「・・・・ぼっちだった・・」
「そ、そうか・・・」
ま、マジか・・・。
水野は完全に、自信をなくしている・・・・。
「み、水野って、・・・昼食いつもどこで食べてるの?」
水野の冷や汗の量が増え、目をすごい速さでキョロキョロとさせた。
聞こえるか聞こえない声で僕には聞こえた。
「・・・・・・と、トイレ・・・」
マジかよ、便所飯かよ・・・。
「そ、そうか・・・・」
両手を水野に掴まれたまま気まずい沈黙が流れた。
その時、廊下からがやがやと声がした。
「いや~~おかしい事になったな~」
「マジでな?、意味が分からないよ、何が『万人の制度』だよ!!」
「俺とか、ランキング1023位だぞ??、俺が何をしたって言うんだよ!!」
その、がやがやとした声は、階段を登る音と共に聞こえたので体育館の集会から帰ってきたのだろう。
「あ、体育館から帰ってきたのか」
「そうみたいだね」
僕と水野は、少しの間見つめあっていた。
考えてみれば、こんなに女子と手をつないだのは初めてだな・・・・。
なんだか、急にモンモンとしてきた。
「あ、水野さん///。今のこの姿みんなに見られたら勘違いされちゃうよ・・・」
「!!」
水野は顔を赤くし、急いで僕から手を離した。そして、後ろを向いた。
「あ、あの?」
「な、なんでもない・・・」
水野の後ろから赤くなった耳が見えた。
その時、教室の戸が開く音がした。
「はぁ~~疲れたーーー!!」
「「」」ビクッ!!!
「アレ?、山田と水野さん?、もう教室にいたんだ。」
教室に入ってきたのは、ブレザー全開きした間抜けな顔をした高橋だった。
「なんだ、高橋かよ。驚かせやがって」
「別に脅かせてないけど・・・」
「・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・」
「わっ!!!!」
「ひえっ!!」
高橋が僕に指を指しながら「「ひえっ!!」ってなんだよ!!」と馬鹿笑いした。
「うるせぇ!!―――はっ!」
僕は水野の存在を忘れている事に気づき、即座に後ろを振り返った。
あれっ!?、水野がいない?。
僕は、辺りを見渡した。
あっ、いた。
そもそも小さい教室内にいるので、直ぐに水野の姿が目に入った。
あ、なんか小さく見える・・・。
水野は窓側から2列目の一番後ろの席に影を薄めて座っていた。
それはまるで、3名で並んで歩いてる時に▽の時の後ろの方の人の様な、そんな感じの影の薄さだった。
水野は真顔の様なジト目のまま口を締めて、虚構を眺めていた。
し、しまった・・・。水野の喋っている時の喋り方と高橋と喋っているの時の喋り方が違う事で、水野は「あ、ウチに気を遣っていたんだ・・・」と勘違いしてしまった・・・。
まぁ、気は遣ってはいるが、別にそんな――――。
水野の虚無の様な顔を見ると、僕と喋っていた時のお茶目な感じと違っていて、その違いになんだか胸が痛くなった。
教室の戸からは、どんどんとクラスメイトが入ってくる。
さっきまで、僕と水野だけだった教室は満室になり、騒がしくなる。
僕も自分の席に座った。
少し、水野の事が気になって後ろを振り向いた。
水野はまだ、虚構を見つめいた、だが、その見つめている目は、だんだんと下になっていき、なんだか俯いている様に見えた。
男の僕よりも一回りもデカい水野が小さく見えた。
その時、水野と目が合った。
僕は、目を逸らしてしまった。
―――だけど、僕はここである事に気づいた。
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この物語はフィクションです、実際のモノとは関係ありません( ^ω^)・・・




