月光 異動部隊
「日菜、本部から手紙が来てるぞ」
「あ、ありがとうございます。ソラキさ……、ソラキ…………」
日菜とソラキはあのデートの後、互いを名前で呼ぼうということになった。日菜はソラキの呼び捨てにまだ慣れていないのか、気を抜くとさんをつけてしまう。
2人が互いに呼び捨てしていることに気づいたルナが、数日の間微笑ましく2人を眺めていたのは言うまでもない。
「えっ、なになに!?どんな内容!?」
「新規部隊についてです」
「「「「新規部隊?」」」」
前にライナーから話された『モンストゥルム討伐部隊異動部隊』についての手紙だった。
このことはライナーとマリア、本部の上層部と日菜しか知らないことだ。だが、日菜にそのことについての手紙が来たと言うことは、検討が終わり実施される可能性がある。
日菜はライナーに説明された後、色々と考えた結果、月光を離れるのは寂しいが異動部隊に入ることを決意している。そのことは、数日前にライナーへ手紙で伝えていた。
「モンストゥルム討伐部隊異動部隊です。正式名称はまだ決まっていないのですが、隊員は私1人のようで………。モンストゥルム討伐部隊のチームを異動する部隊で、月光とはお別れになります」
「えっ!やだ〜!」
日菜の説明にルナは離すまいと、力強く日菜を抱きしめた。日菜は抱きしめられることにはもう慣れているのか、ルナに異動部隊について説明していた。
「…………そっか。けど、またここに戻ることもあるんだろ?」
「はい。おそらくですけど」
日菜のその言葉に、4人は何も言葉は発さずに頷きだけで返した。
「それならいい」
と。
「でもでも!寂しいからたまには遊びにきてね!」
「はい。それに、私が異動するのはあと一週間後なので」
「なら、明日から荷物まとめないとね!」
「日菜の荷物、一番少ないけどな」
月光の拠点内は各自の部屋があるわけでもなく、各自の物が邪魔にならない程度にそこら辺に置かれている状況だ。その中で、日菜はまだ入ってきてばかりなのか、自宅と月光が離れているからか、物が一番少ない。
「したくないけど、お別れ会もしないと!」
「それは最終日だな」
もうすでに、日菜の異動準備が始まれていたが、誰も知らないことが一つあった。
ライナーからの手紙には、次の異動先が書かれてある。
〔次の異動先は『登竜山』。リーダーは『チャン』。〕




