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ユニタスモビリス  作者: 桐紋橘
月光での日々
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12/24

月光 他チームとの合同任務:戦い

「今回の任務は、キウィタスの港町で暴れている数十体のモンストゥルムの討伐です」


 ムンドゥスの土地はどれも海に囲まれている島だ。だからこそ、どの土地でも港にモンストゥルムが出現すると貿易に大きな支障が出てしまう。そのため、いち早くモンストゥルムを討伐しなければならない。


「今回のモンストゥルムは虫型がほとんどです。装甲が硬いので気をつけて」


 モンストゥルムは様々な種類がある。


 その中で虫型は外側が特に硬い。だが、空を飛ぶ場合は硬くない。


 他にも種類によって色々な特徴があるので、メンバーの技との相性も考えて作戦を練る。


「ソラキさんとカイキは空を飛んでいるモンストゥルムを。蘭香は……」

「ルナと一緒にいる!」

「わかったわ」


 ナナからの了承を得た蘭香は、またルナに抱きついた。


「地上にいるモンストゥルムは残った者が。香さんは一応ソラキさんとカイキの近くにいてください」

「わかりました!」


 全員への指示を終えると、ナナはモンストゥルムの方向を向いて手を上げた。


 それを合図に、ソラキとカイキの矢が同時にモンストゥルムに直撃する。


 モンストゥルムまでは何キロかあるので倒すことはできないが挑発はできる。


 モンストゥルムは矢が飛んできた方向に物凄いスピードで向かいいく。


「総員、迎撃準備」

「「「「「「「「はっ!」」」」」」」」


 ナナ、ユヅキ、マイ、ルナ、信楽がモンストゥルムに向かって走り出した。その場に残っているのは後方支援が主であるソラキ、カイキ、蘭香。それと日菜だ。


〔蘭香!〕


「はいはーい!『全力支援(全力で応援するよー!)』!」

「全力支援?」


 蘭香の元気な返事と共に、モンストゥルムに向かっていった全員の体が様々な色に光った。


 蘭香の技は『全力支援(ぜんりょくしえん)』。味方の能力を上げることができる。ゲームなどでいうバフだ。ただ、1人3つの能力しか上げることができない。


「私のはゲームで言うバフをみんなに付与するの!ちゃんと人によって効果は違うよ!」


 「ふふん!」と、得意げな蘭香の技のおかげで、ナナ達は既に何体かモンストゥルムを倒していた。


「金烏の皆さんの技はどんなものなんですか?」

「俺は兄さんと一緒だよ。『万射必中(まんしゃひっちゅう)』」

「リーダーは『高速抜刀(こうそくばっとう)』って言って、範囲内に入った俊間に敵を一刀両断できるの!信楽は『料理熱鍋(りょうりあつなべ)』っていう、熱々のお鍋を出せるんだ!お鍋は隠れることも料理で使うこともできるよ!」


 ナナの技『高速抜刀(こうそくばっとう)』は、範囲内に入った敵を目に見えないほどの速さで切ることができる。


 信楽の技『料理熱鍋(りょうりあつなべ)』は熱い鍋を生み出すことができ、鍋は様々な用途に使える。


「皆さんすごいですね……」


(信楽さんのは少し面白いけど)


 日菜は感動しながらナナ達の戦いを見ていた。すると、遠回りで来たのか、日菜達の後ろにモンストゥルムが現れた。


「モンストゥルム!?」

「おい、俺たちでは倒すのに時間がかかるぞ!」


〔カイキ!?何があったの!?〕

〔こっちにモンストゥルムが現れた!〕

〔今すぐにそっちに向かう!〕


 日菜達の状況に気づいたナナ達が走って向かうが、蘭香のバフがあったとしても距離は遠い。


(私が惹きつけることは……)


 日菜はそう考え、光速俊足でモンストゥルムの後ろに回り、装甲の弱い部分に攻撃する。


すると、モンストゥルムは日菜に向かって突進した。が、それを日菜は素早く避ける。


「香!」

「っ……」


 避けたせいで、先ほどいたところより離れてしまった。


 こうなってしまったら日菜が倒すか、ナナ達がつくまで持ち堪えるかの二択だ。


(落ち着いて……。弱点は………)


 日菜はまたもや後ろに回って、装甲と装甲の間を攻撃する。


 虫型のモンストゥルムは外側は硬いが、内側は柔らかい。


——ギィィイィィ!——


 モンストゥルムは叫び声を上げるとその場に横たわり、動かなくなった。


 日菜はモンストゥルムが死んだことを確認すると、一気に床に座り込む。初めてモンストゥルムを討伐できて腰が抜けたようだ。


「香!」

「日菜ちゃん!」

「「大丈夫/か!?」」


 ソラキとルナが日菜に、今までよりもものすごいスピードで抱きついた。床に座り、力が抜けていたので、2人の勢いに体全体が地面についた。


「怪我は!?」

「大丈夫です……」

「本当か!?」

「本当ですって……」


 本人である日菜よりも、2人の方があわてており、日菜は2人を宥めていた。


「怪我なくてよかったわ」

「あっ、はい……」

「初めての討伐おめでと!」

「ありがとうございます」

「さ、帰りましょう」


 ナナがかざした手を掴んでなんとか起き上がるが、日菜の体は今更ながら恐怖で震えていた。


 それに気づいたルナとソラキがバシン!と、日菜の背中を勢いよく叩く。


「ひゃっ!?」

「元気出して!」

「帰ったらお祝いするぞ!」



「…………はい!」

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