↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
75/354

新人研修(1)『悪鬼』

賢者の弟子は、光の大精霊に言われた事を、エルフの賢者に全て話した。


賢者の弟子だと思っていた自分がそうではなかった事。

光の大精霊は何か気づいて、怒りの表情を浮かべていた事。


エルフの賢者は意を決したようで、賢者の弟子に包み隠さず話をする。


契約は生きている。

君が考えていることは、今も私に聞こえている。

世界のどこかに、必ず君がいる事。

そして・・・君は確かに賢者の弟子の精神体ではないかもしれないけど、賢者の弟子と確実に繋がりをもっており、記憶や人格も引き継いでいる事。


エルフの賢者と賢者の弟子は、話し合いをおこない。

賢者の弟子は、このままエルフの賢者の弟子として異世界で新人研修に参加する事になった。






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー






真っ暗な精神世界で、2人の大精霊が顔を合わせていた。

1人はものすごい形相で、もう1人は笑顔を崩さず立っている。


「賢者の弟子にあってきたんだね?」


「ええ、今あの子にあってきたわ。

 あの子の精神体にもね」


「へぇ、そうかい」


「私の契約はあの子の精神体の中につながっていたから、

 あの子の精神体に触ったらおかしな事があったのよね」


「それはいったいどんな事があったんだい?」


「あの子の精神体に直接触れたら、

 あなたの結界に触れたのよ。


 不思議よねぇ。

 

 あなたは私たちに

 『あの子の精神体がどこにあるのかわからない』

 と言っていた。


 けど、あなたの結界の中につながっている。


 とぼけてないで、私に説明してくれないかなぁ」


真っ暗な世界が一瞬真っ白な世界に変わる。


「ここで力を使うのはよしてくれないかなぁ。

 精霊たちが怯えてしまうから」


「そんな事はどうでもいいでしょ」


「どうでも。。。いい、かぁ」


「君は本当に傲慢だねぇ。

 だから創造主にも闇の大精霊にも見放される」


・・・


真っ白な世界が真っ暗な世界への変わる。


「君にはしばらく僕の結界の中で

 おとなしくしてもらう事にするよ。


 今はまだ、

 彼の力について明かすべきではないんだ」


・・・






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー






ラボの一室で、エルフの賢者、小人の賢者、空の賢者、海の賢者の4賢者と賢者の弟子、エルフの王子に主任、そして命の大精霊がいる。


「ねぇ、なんの為に命の大精霊がいるんですか?」


賢者の弟子は小声でエルフの賢者に確認をする。


「新人研修をおこなう世界は特殊な世界でね。

 命の大精霊の力を借りないと、入る事も出る事もできないのよ」


エルフの賢者は頭に手を当てて説明をしてくれる。


ああ・・・結構めんどくさい所でやってるのね。

それで、自分にはなんの説明もしなかったし、

行かせようともしなかった訳か...


小人の賢者は命の大精霊に駆け寄り小声で何かを話している。


あいつ、またなにかやらかす気だな。


小人の賢者は、空の賢者と海の賢者にも小声で何かを話している。

空の賢者と海の賢者は笑みをこぼし、エルフの賢者と賢者の弟子のすぐ隣に立つ。


「なぁ、今小人の賢者にいったい何吹き込まれたんだよ?」


「あなたには関係のないことよ」


海の賢者は素っ気ない返事を返し、笑みを浮かべる。


・・・もうなんつうか、完全にこれまた変な問題が起きるフラグたってんなぁ


小人の賢者は、エルフの王子と主任にも自分たちには聞こえないように話をしており、エルフの王子と主任は二人そろって親指を立て、笑みを浮かべた。


あの主任があのポーズって事は、自分には大変な事が起こる事が確定だ。

新人研修場所までに、どうやらひと悶着ありそうだなぁ。


小人の賢者に二人に親指を立てて、エルフの賢者と賢者の弟子にかけよる。


「今回は特別だからね」


「おまえ絶対何か悪い事考えてるだろ?」


「それはこれからのお楽しみ!」


小人の賢者はものすごく可愛らしい笑顔を浮かべるが、この笑顔に騙されてはいけない。この笑顔はもう完全にフラグそのものだ。


命の大精霊は小人の賢者に小声で話す。

小人の賢者は、うんっとうなずくと、命の大生れは指をパチンっと鳴らす。

命の大精霊の指の音ともに世界が弾け飛ぶ。

真っ白な空間に4人の賢者と大精霊と賢者の弟子は移動し、

足元から草木に囲まれた空間へと変わっていく。


「はい。ついたよ」


・・・えっ、えぇぇぇぇぇぇ・・・なにこれ?


賢者の弟子が一人驚いているの無視して、空の賢者は周りを見る為に空に舞う。


「研修場所まで、あともう少しってところね」


小人の賢者は、その言葉を聞き賢者の弟子に小声でささやく。


「君がエルフの賢者を抱きかかえていくかい?」


賢者の弟子は...現在の状況が理解できずに固まっていた。


・・・あちゃ〜。やっちゃったかな?


小人の賢者は肩を落とす。


ラボの一室にいた賢者の弟子。

一瞬で研修場所のすぐ近く。

説明もなしにいきなりこんな所に部屋事転送されたら、

驚かない人間はいないだろう。


「もしも〜し、弟子く〜ん。

 ちゃんとしないと、君の大切なエンちゃん持って帰っちゃうぞ〜」


海の賢者が賢者の弟子の頭をペシペシと叩きながら話をするが、

賢者の弟子は反応なし。


「この子がこうなった場合はね。

 エルフの賢者の怒った視線でしか帰ってこないんだよ。

 僕でも難しいんだ」


小人の賢者は、海の賢者に話をする。


「今日のエンちゃん、なんか調子でも悪いのぉ

 さっきからぼぉっとしてるみたいだけどぉ」


海の賢者は賢者の弟子を抱き寄せ、エルフの賢者にささやく。


「エンちゃん、悪いけどこの子も、もらっていくべぇぇぇ」


海の賢者が最後の言葉を言う前に、エルフの賢者の右拳が海の賢者に突き刺さり、海の賢者は賢者の弟子とともに数メートル先の木に激突する。


「あなた何を言ってるの?

 戦争がしたいの?

 私と戦争がやりたいの?

 この子は私の者よ。

 この子に手を出したら、海の種族滅ぼすわよ」


エルフの賢者はもの凄い形相を浮かべ目は真っ赤に輝いている。すぐに賢者の弟子にかけよる。


「あっ、あばらが・・・」


賢者の弟子は木に激突した衝撃でまだ苦しんでいる。

それを無視して、エルフの賢者は賢者の弟子をお姫様抱っこする。


完全なとばっちりで、転送直後にエルフの賢者に殺されかけた。

小人の賢者・・・おまえマジでろくな事しねぇなっ!


小人の賢者は唖然として、この状況を見ている。

空の賢者は上空から海の賢者が殴り飛ばされた様を見てお腹を押さえて笑っている。


エルフの賢者は賢者の弟子に顔を近づけ、


「私、君にそれ直した方が良いって何回も言ってるよね?」


「ひあい」


賢者の弟子の意識は先ほどの衝撃で完全に戻っていたが、

エルフの賢者のこの一言により、さらなる覚醒をしていた。


「あの、それでなんで俺は今抱きかかえられているんでしょうか?」


賢者の弟子は、現在の状況確認の為にエルフの賢者に質問をする。

エルフの賢者の表情が一瞬にしてもの凄い形相に変わる。


「君に手を出そうとした子がいるから、

 少しお仕置きしてくるわ。


 ここで待ってなさい」


賢者の弟子は無言でうなづく。

うなづく以外の返事はしてはならない。

本能がそう言っている。


賢者の弟子は、地面に足を下ろしその場に立ちすくむ。

そんな賢者の弟子に小人の賢者がすぐにかけより、


「目と耳は塞いでおいた方がいいかも」


・・・


・・・


・・・


耳を塞いでいても聞こえてくる女性の悲鳴。

その声は研修場で研修をしていた人間にも聞こえていたという。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。