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ゴーレム  作者: roshin
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学園編3

4月10日13時 部室

勢いで連てきてしまったが、これでよかったのだろうか?

先の事を考えるより直感を信じよう。

部室棟8階に位置する俺達の部室。

部室棟にはエレベーターが無いので非常にしんどい。

部室棟を軽く案内しながら、部室にたどり着いた。

ヒカル「ここが俺達の部室。開けてみて」

ポニーテールの女性がドアを開けると色とりどりの写真がところ狭しと張られていた。

ポニーテール「わあ~、綺麗」

ヒカル「ようこそ、フォトサークルへ」

ポニーテール「写真のサークルだったんですね。わあ、かわいいこの子」

ヒカル「お眼が高いですね。それは俺が撮ったやつだよ。バイト先の店長ところの子犬だね」

奥の方からひょっこりとトウヤとゴウが顔出す。

ゴウ「おっす!遅いぞ。ヒカル」

トウヤ「誰、その子?」

ポニーテールの女性を指さす。

ヒカル「新入生のサークル見学者、えっと名前は・・・・?」

そういえば名前を聞いていなかった。

ポニーテール「1年のコンノ アイといいます。よろしくお願いします」

ぺこりと頭を下げた。

ゴウ「4年のカミヤ ゴウです。よろしくね」

満面の笑みで答える。

トウヤ「4年、キョウジマ トウヤ、よろしく」

相変わらずのトウヤウォールだ。

アイ「あの?先輩は?」

俺の方を見て尋ねる。

ヒカル「あれ?俺、名乗っていなかったけ?」

アイ「はい」

ゴウ「相変わらずおっちょこちょいだな」

トウヤ「ホントだな」

全員が軽く笑った。

ヒカル「ごめんごめん。4年、イシガミ ヒカル一応部長だよ」

アイ「えっと、イシガミ先輩、カミヤ先輩、キョウジマ先輩ですね」

ヒカル「いや、この部の伝統で下の名前を呼び合うようにしてるんだ」

アイ「えっと、じゃあ、ヒカル先輩、ゴウ先輩、トウヤ先輩って呼んでいいんですか?」

ゴウ「おう。気にせず呼んでくれ。なんか親近感がますからこの伝統気に入ってるんだよ」

アイ「素敵ですね。どこに入るか迷っていたんですけど、私、写真撮るの好きなんですよ。入部してもいいですか?」

ヒカル「もちろん。俺達もアイさんって呼ぶけどいいかな?」

アイ「ハイ、宜しくお願いします。先輩」

笑顔のかわいい、礼儀正しい子だった。

本当に助けてよかった。

部員たちで会話が弾んでいる。

俺は俺にできることをしようと思い廊下に出た。

この部室と隣の部室は屋上に続く階段に隣接しているため、防犯対策の為にシャッターが通路についており内側と外側からシャッターを下ろせるように設計されている。

部屋の並びはフォトサークルが一番端にあり隣にサバイバルサークル、階段を挟んでトイレとなっていて、シャッターを閉めるとちょうどこれらが隔離できる様になっている。

またフォトサークルとサバイバルサークルにはシャッターの開閉用ボタンの鍵が渡される。

帰るときにシャッターを下ろさなければならないからだ。

面倒と思っていたが役に立つ時が来た。

ここを拠点に選んだのはそれだけではない。

サバイバルサークルは野外で食べられるような非常食を常備している。

昨日買い出しを手伝ったので十分な量がある事を分かっていた。

食料面もしばらくは大丈夫だろうと考えての事だ。

内側からシャッターを下ろすとふと思う事があった。

そういえば野球帽の男はどうなったんだろう?

彼は警備員を運ぼうとして首を噛まれるはずだ。

スマホを胸ポケットから取り出すと時刻は既に噛まれている時間帯であった。

彼もできれば助けてあげたかったができる事は少ない。

自分の無力さを痛感する。

外ががやがやと騒がしくなってきた。

そろそろだろう。

そんな予感がしていた。


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