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幽閉王女は考える。「うん、これから考えよう」  作者: 池田ん


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たぶん、本当の意味での「毒」じゃなかったんだと思う。

睡眠薬のような、あえていえば白雪姫の食べたリンゴの毒みたいに、ただ眠らせる薬が入っていたのだろう。


確かにエルネシアの魂は眠りにつき、まだこの肉体の中で眠っている……と感じる。

思い違いかもしれないけど、私はそう信じたい。


だから、いつかこの体をエルネシアに返したい。

そのために私ができることって……。


まずは体力をつけること。

食事、運動、睡眠はきちんとしよう。


あとは冤罪を晴らすこと。

でも、これはすぐできることではない、はず。

仲間を作る?

でもさ、食事を持ってきてくれる看守? さんも、掃除に来てくれる人たちも、声をかけても誰も答えてくれないんだよ。

だから、これは保留。


そして、本命。

魔法を使えるようになる。


この世界は剣と魔法の世界、らしい。

この世界でさ、こんな高い塔の上なのに、お風呂もおトイレもあるんだよ。すごくない。

水もお湯も出るし、おトイレも水洗だよ。さすがに温水洗浄便座ではないけれど、すごくない?


ただ、この世界に攻撃魔法はほとんど存在しないらしい。

使えるのは水と土。あと回復?

だから火の魔法のファイヤーなんちゃらとか、風の魔法ウインドほにゃららとかはないんだそうだ。

これ、エルネシアの知識から抜粋。


魔道具はそれなりに作られているらしくて、お風呂の水・お湯も魔道具ありきだって。


ただ、攻撃魔法がないせいか、貴族はあまり魔法を使わないらしい。

確かに水が出せるとか、土を操作できるって、現場に必要な技術だよね。

王宮の下働きの仕事や平民にとってはすごく便利だろうけど、ふんぞりかえった貴族は、わざわざ自分で使わなくてもいいと考えているのかもしれない。


でもさ、日本人だった私からすれば超絶面白技じゃん。タネのない手品だよ。

やばいよね。


二、三割の人が魔法を使えるんだってさ。魔力が何かわからないけど、体内魔力量の差で使える魔法や威力が変わるらしいけど、エルネシアも魔力はあるみたい。ほとんど使っていなかったので、それがどのくらいできるかわからないけど、私は試してみるつもり。


ただ、本当にやばいのは、エルネシアが保持していた『強欲』という、なんかよくわからない性質。

とりあえず私はスキルと呼ぶことにした。

これがなんなのか、エルネシアの知識にもなかったんだよね。


でも、この『強欲』っていうだけで、やばくない。

七つの大罪ってやつだっけ? ラノベとかゲームでよく見るやつ。


これが『嫉妬』だったら、エルネシアのカルディオンへの執着も納得できそうだったけど、『強欲』だよ『強欲』。

何度でも言います。

『ゴ・ウ・ヨ・ク』

キッモー。


ゲームみたいに「ステータスオープン」なんて叫べば、自分のステータスが見えたら楽だったんだけど、そんなものはないからね。

エルネシア自身、自分が『強欲』スキルを持っていることに気づいていなかった可能性が高い。

私は、まあ、色々エルネシアの記憶とか知識とか見れちゃうので、その中から『強欲』の存在を見つけた。


これを使いこなして、エルネシアの魂を元に戻せる……といいな。


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