第13話 猫耳姫、本気の剣で青魔導士を黙らせる
フリルグレイヴ家の下の訓練庭は、神殿と兵舎のちょうど中間あたりにあった。つまり、武器を持って行われる宗教論争みたいな魅力に満ちていた。
石畳。
開けた空。
上には、雨や日差しの中に立つには身分が高すぎる見物人たちのための、屋根付きの桟敷がぐるりと巡っている。
壁際には訓練用の武器掛け。
白い石灰で線を引かれた砂地の稽古場。
四隅には古い柱が立ち、この街のどこへ行っても目に入るようになっていた祈祷文字が刻まれていた。
天が住所を忘れた時のために、フリルグレイヴは何世代もかけて信仰を石へ物理的に打ちつけようとしてきたらしい。
俺が着いた時には、そこはもう人で埋まっていた。
まずは家の衛兵たち。
少なくとも二十人はいる。
槍、弓、盾、腰の武器。
得物ごとに、訓練されたまとまりを作って散っていた。
淡い衣をまとった神殿の巫女たちは、桟敷の下に少し離れて立ち、興味津々に見えていないふりをしながら、完璧に興味津々だった。
年配の家臣が数人、日陰に控えている。
汗を流しに来たのではない。
観察し、判断するために来た者の顔だ。
奥には、昨夜見た巫女が一人、漆塗りの台の横に立っていた。台の上には、畳まれた布と塩を入れた椀が並んでいる。つまり、誰かがこの一件を、暴力にしては不必要なほど儀式めいたものにするつもりらしい。
ミラはすでにいた。訓練庭の中央近くに、暗い上着姿で立っている。小さな黒い角は髪のあいだから後ろへ流れ、片手は腰の治療鞄の革紐に軽くかかっていた。据わっている。均衡が取れている。
この馬鹿騒ぎのために空が晴れているよう、自分で命じておいたかのような顔だ。もし空が失敗したら、個人的に腹を立てるのだろう。
俺を見ても、手は振らなかった。
ただ太陽を見て、それから俺を見た。
その一動作だけで、俺が罰せられるほど遅刻してはいないと伝えてきた。
正直、期待外れなくらい親切だった。
「来られましたね」
「驚いている声だな」
「判断を保留していました」
「それで?」
ミラは俺を一度だけ見渡した。
「ここにいます」
「相変わらず、温かい歓迎だ」
彼女は無視した。それは、彼女の長所の一つになりつつあった。
俺はもう一度、訓練庭を見回した。
「朝食で姿を見せなかった連中は?」
ミラの表情は動かなかった。
「上にいます」
桟敷の方へ目をやる。
垂れ幕のかかった開口部。
彫刻の入った衝立。
影の中の見物席。
なるほど。
貴族というのは、汗が民主的になりそうな瞬間までなら、公の催しが大好きだ。
「アリステルは?」
ミラの顎が、ほとんどわからないほど動いた。
「出られます」
答えではなかった。答えのふりをした警告だった。
頭上のどこかで鐘が鳴った。小さく、澄んだ音。街全体に響くものではない。屋敷の合図だ。
訓練庭が一斉に引き締まった。
衛兵たちは足の置き方を整え、巫女たちは手を重ねる。
昨夜の巫女が顎を上げた。
そして、アリステルが桟敷階段の下から姿を現した瞬間、朝に牙が生えた。
彼女は、訓練用の格好をしていた。
一応は。
フリルグレイヴ式に。
つまり、その言葉はここへ降りてくる途中で、儀式に侮辱されていた。
昨夜のような絹の悪夢ではない。
人目を騒がせるためのリボンもない。
その代わり、身体に沿う暗い訓練着の上から、動きやすいよう裾を割った袖なしの上衣をまとっていた。襟元だけに、フリルグレイヴの紋が淡い糸で縫い込まれている。
レイピアは腰にあり、白い紐を巻いた鞘に収まっていた。
髪はいつもより高い位置で結われている。おそらく、どこかの侍女が、そうすれば落ち着いて見えると判断したのだろう。
見えなかった。
完全には。
見る場所を知っていれば、兆しはあった。
目の下の肌には、気力が品位に取って代わるまで泣いた者にだけ残る、かすかな強張りがあった。
まぶたにも、まだわずかな腫れが残っている。
粉も、冷たい布も、貴族の女たちが悲しみに見事な姿勢を取らせるために使う何かも、それを完全には隠せていなかった。
今の彼女の顔は整っていた。
美しいほどに。
だが、整いすぎている。
全身が、昨日よりさらに一枚きつく組み直されているように見えた。
彼女は、俺が見ていることに気づいた。
視線が俺の顔に触れる。
彼女が残した平手の痕を見つける。
そして少しずつ、証人たちの前でも耐えられるだけの形式ばった硬さへ変わっていった。
それから彼女は、俺の向こうを見た。
まるで、俺も訓練用の武器と一緒に並べられた義務の一つでしかないみたいに。
先に動いたのはミラだった。
アリステルのそばへ歩み寄り、外套の折り目をほんの少し整え、レイピアの結びを確かめる。
それから、俺には聞こえないほど低い声で何かを告げた。
アリステルは、ほとんど口を動かさずに答える。
ミラの表情は変わらなかった。
つまり、答えは何も改善しなかったらしい。
槍を持つ衛兵たちの列から、一人の隊長らしき男が離れて近づいてきた。
四十代の後半くらいか。
痩せた体つき。
片目の下に傷。
隊列を保つ役に立たない表情など、とっくの昔に無駄だと学んだ顔だった。
彼はまずアリステルへ礼をした。
それから桟敷へ、それより浅く。
最後に俺へ、ほんのわずかに。
その場の誰もが後で、あれが敬意だったのか侮辱だったのか、自分が怒らせたい相手に合わせて言い争えるくらいの深さだった。
「衛兵隊長ソーレン。フリルグレイヴ家の守備を預かっております」
「ラフェル・ソーンだ。どうやら、そちらの屋敷の奇跡らしい」
「聞いております」
ソーレンはアリステルへ向き直り、正式な呼びかけに必要な重みを声へ乗せた。
「姫様。家の命により、また神殿の立ち会いのもと、守護者の試しを執り行います」
アリステルの声は平らだった。
「試し、ですか」
「はい、姫様」
「彼のために」
隊長の目が一度だけ俺へ流れる。
「繋ぎのために」
慎重な言い方だった。
「そして、体裁のために」
アリステルは、公の場でたじろがないよう育てられた者の静けさでそれを受け止めた。
「具体的に、何を証明するのです」
隊長が答えるより先に、昨夜の巫女が口を開いた。
白い衣と儀式めいた確信をまとい、一歩前へ出る。
「誓いが形だけではなかったことを」
「暁のもとに立つ守護者が、置かれた場所にふさわしい者であることを」
「そして、この家へ戻られた姫様が、刻まれたものによって損なわれたわけではないことを」
アリステルの口元が引き締まった。
「それで、守護者がふさわしくないと証明されたら?」
俺が尋ねる。
巫女は、答えを実際より優しく聞こえさせたい聖職者特有の笑みを浮かべた。
「その時は、女神様の御心が……まだ不完全である、ということになります」
「神の意思に解釈の余地があるのは、いつでもありがたいな」
ミラが、生け垣くらいなら刈れそうな鋭さの目を向けてきた。
ソーレン隊長は、それ以上の神学から全員を救った。
「まずは鋼で始めます。姫様とソーン殿で」
衛兵たちが姿勢を正した。
巫女たちが身を乗り出す。
アリステルは、ようやく俺へ向き直った。
傷ついているのではない。
恥じているのでもない。
雨に濡れ、怒りで恐怖を隠そうとしていた、あの宿の少女でもない。
別の何かだった。
制御されている。
静か。
正確。
ミラは少し顎を下げて、脇から見守っていた。小さな黒い角が髪のあいだから前へ傾いているせいで、その仕草は考え込んでいるというより、値踏みしているように見えた。片方の踵が石を一度だけ叩き、すぐに止まる。
「昨日、街はあなたが誓いの印を受けるところを見ました」
ミラは言った。
「今日は、それを後悔すべきかどうかを見極める日です」
俺は彼女を見た。
「朝を明るくする才能があるな」
ミラの顎が一度だけ動く。
小さく、頑固な動きだった。
「朝について嘘をつく趣味がないだけです」
ソーレン隊長が稽古場の線へ顎をしゃくった。
「まずは形式通りの立ち合いです。間合い。反応。制御。その後で、お二人が実際にどれほどのものかを見ます」
訓練用の刃を渡すのが、文明的な答えだったはずだ。
誰も差し出さなかった。
アリステルは、澄んだ明るい鋼の囁きとともにレイピアを抜いた。稽古場の線の中へ入り、構える。
その静けさだけで、訓練庭全体がかえって騒がしく感じられた。
旅が始まってからずっと、その剣が彼女の腰にあるのは見ていた。泥の中でも、ロットの中でも、狼相手でも、そのほかのろくでもない場面でも、彼女がそれを持ち歩く姿を見ていた。それでも俺は、綺麗な武器を持った貴族の娘について、俺のような男がいつも考えることを考えていた。
鋼は高価。
訓練は洗練されている。
そして本当の殺しは、別の誰かが引き受ける。
その思い込みは、彼女が足を定めた瞬間までしか持たなかった。
彼女の重心が構えの中へ消えた。真実が部屋に入ってきた瞬間、嘘が消えるみたいに。フェンサーの構えではある。
だが、学院仕込みの綺麗ごとではない。
見せるための優雅さでもない。
骨に住み着くまで叩き込まれたものだった。
俺は一度肩を回し、すぐに後悔してから、ナイフを抜いた。
桟敷が、小さくざわめいた。
ソーレン隊長がナイフを見た。
それから俺を見る。
「それで姫様と立ち合うつもりか」
「俺が使うのはこれだ」
アリステルの耳が一度ぴくりと動いた。
「光栄ですわね」
「違う。身の丈に合ってるだけだ」
彼女の口元が引き締まる。
ソーレン隊長が下がった。
「始め」
先に動いたのはアリステルだった。
中心線をまっすぐ貫く一突き。
もし俺がまだ彼女を、綺麗な外套を着た荷物だと思っていたなら、その教訓は喉から入っていた。
本能でそれを逸らし、低く手首を狙う。
彼女はそこにいなかった。
まばたき一つ分前には、間合いの中にいた。
次の瞬間には、あまりにも綺麗に線から外れていた。
動きというより、間違いを正されたように見えた。
ライトステップ。
戻り際、彼女の切っ先が俺の袖に触れた。
綺麗な一撃。
訓練庭は、沈黙でそれを認めた。
俺は構え直した。
彼女もそうした。
笑みはない。
勝ち誇りもしない。
それが、なぜか余計に腹立たしかった。
今度はこちらから踏み込んだ。
さっきより強く。
上へ誘い、下で圧をかける。
フェンシングが終わり、生き残るためのやり取りへ引きずり込もうとする。
彼女は刃の強い部分でナイフを受けた。
手首を返す。
俺が失敗を終えるより早く、完璧な間で絡みを抜け、こちらの線を開かせた。
ガードブレイク。
ただの受け流しではない。
俺の守りが外へ流れる。
彼女の切っ先が肩に触れた。
二度目の明確な命中。
若い衛兵の一人が、満足げに息を吐くのが聞こえた。
アリステルは、ほんのわずかに切っ先を下げた。
「少し速度を落としましょうか」
俺は温度のない笑みを浮かべた。
「俺が君を見くびるのをやめた方がいいか?」
彼女の目が、ごくわずかに細くなった。
その中に本音を聞き取ってしまい、どう扱えばいいのかまだ決められない顔だった。
ソーレン隊長が告げる。
「もう一度」
三度目、俺はさらに押した。
今度は彼女の方が、動きの中で俺を迎えた。
さっきより狭く、鋭いライトステップ。
そこから、連続と呼ぶには品位を失いそうなほど速い突きが続く。
腕へ一つ。
肋へ一つ。
顎の下へ一つ。
シルバーレイン。
最後の一撃は、礼儀だけで寸前に止まった。
一歩下がり、失うつもりのなかった息を吐いた。
俺は間違っていた。
彼女が怯えていたことについてではない。
それは事実だった。
彼女が貴族であることについてでもない。
そのあたりは、うんざりするほど明らかだった。
だが、剣について。
彼女の中に、すでに暴力のために作られていた部分について。
俺は洗練を、脆さと取り違えていた。
よくある愚かさだ。
それでも、俺の愚かさだった。
アリステルは、俺の顔に何かが変わったのを見た。
「私が一人で立っていられるかどうか、ようやく判断は終わりまして?」
「まだだ。ただ、細部を修正している」
彼女の尾が背後で一度だけ、腹立たしげに揺れた。
その時、上からネフェレットがため息をついた。
「あらまあ」
軽い声だった。
「あなた、本当に同じことを繰り返すのが好きね」
全員の顔が上を向いた。
彼女は彫刻の入った衝立の奥でくつろいでいた。果物籠に置き忘れられたナイフくらいの慎み深さで。裸足の片足が格子の下で揺れ、白い髪が光る滝のように席からこぼれている。
俺は彼女を見上げた。
「本気でこれを続ける気か」
「ええ。あなたの教育には熱心なの」
緋色の目が俺に据えられる。
「この子にだけは、紳士ぶって負けないでちょうだい。つまらないから」
訓練庭が静まり返った。
俺は彼女が嫌いだった。
主に、俺の中で苦味と矜持が同じ壁を挟んでいる場所へ、正確に手を突っ込んできたからだ。
正規の技術は、俺の世界ではなかった。
一度だって。
まともなクラスを持つ男たちは、まともな指導を受ける。
学校。
専門用語。
名のある技。
残す価値のある型。
俺のような男が手に入れたのは、道と傷跡と、同じ教訓をもっと安く学べるという特権だけだった。
美しさが俺を倒したいなら、相応の働きはしてもらう。
ソーレン隊長が告げた。
「もう一度」
アリステルは綺麗に踏み込んできた。
それが間違いだった。
俺はわずかに下がり、彼女をさらに線の中へ誘い込む。
そして踏み込まれた瞬間、石畳の上の石灰を蹴り上げた。
目を潰すほどではない。
リズムを汚すには十分だった。
訓練庭のあちこちで、小さなざわめきが起きる。
それでもアリステルの切っ先は届いた。
それほど上手かった。
ただし、綺麗に刺さるはずだった一撃は、俺の脇を浅く裂くだけに終わった。
彼女が構え直す前に、俺は間合いの内側へ突っ込んだ。
フェンサーは、誰だってそれを嫌う。
空いた手で彼女の手首を掴む。
肩をぶつける。
彼女の息が、怒りを含んだ短い音になって抜けた。
「これはフェンシングではありませんわ」
「そうだな」
「フェンシングが失敗した後に起きることだ」
俺は彼女の前足首へ靴を引っかけた。
倒すほどではない。
足元の線を崩すには十分だった。
彼女は本能でライトステップを使った。
だが今度のそれは、短く、荒く、優雅さに欠けていた。
彼女は立て直した。
俺も立て直した。
次のやり取りは、さらに汚くなった。
彼女はガードブレイクに来た。
俺は絡みを取らせる。
そして半拍だけ圧を完全に抜き、彼女が抵抗を予測していた角度の内側へ踏み込んだ。
刃ではなく、前腕で反対側の肩を押さえつける。
雑。
無作法。
有効。
彼女は一歩よろめき、すぐに立て直した。
そして、この種の違反には街が法律を用意すべきだと言わんばかりの目で俺を見た。
俺は笑った。
彼女がまた来る。
今度は違っていた。
正確さは残っている。
だが、もう線の上に礼儀を期待していない。
ライトステップで俺の初撃を外す。
すぐには返してこない。
次に俺がどんな汚いことをするのか、見極めようとしていた。
低く誘い、次にまともな師範なら泣きたくなるほど高く、ナイフを持つ手を跳ね上げる。
彼女はガードブレイクに入りかけ、遅れて気づいた。
本命は、肘を押さえて関節を殺しにいく空いた手の方だと。
俺が捕まえる前に、彼女は身を捻って抜けた。
速い。
速すぎて、こちらが続けられない。
切っ先が俺の喉に触れた。
俺は止まった。
彼女は止まらなかった。
「犯罪者みたいな戦い方ですわね」
「礼儀正しく死ぬよりはましだ」
訓練庭に入ってから初めて、彼女の表情に変化があった。
怒りが薄れたわけではない。
もっと目が覚めた。
ソーレン隊長が割り込む。
「もう一度」
俺たちはまた打ち合った。
そして今度こそ、彼女は本当に対応し始めていた。
ライトステップは、飾りのような完成度ではなくなった。
圧の中で位置を取り直すための技になる。
ガードブレイクは、刃だけではなく、その後ろにある肩と姿勢まで罰するようになった。
そして俺がまた汚い近距離のやり取りへ持ち込むと、彼女は息の届く距離からシルバーレインで返してきた。
今度は優雅なものではない。
無駄を削った、短く凶暴な連撃だった。
腕へ一つ。
胸へ一つ。
最後の一つは、心臓の真上で止まる。
俺は切っ先を見下ろした。
それから彼女を見る。
彼女は荒く息をしていた。
俺も同じだった。
こめかみのあたりで髪が一筋ほどけている。
それでも握りは揺れていなかった。
綺麗な勝ちだった。
「あなたとは、まともに戦えませんわ」
「いいことだ。まともってのは、人を殺す」
彼女の口元が引き締まった。
「あなたは二度、死んでいました」
「三度だ」
「数を説明してもらわないとわからないなら、まだ証人向けにフェンシングしている」
彼女の耳が、苛立たしげに動いた。
俺はナイフをだらりと下げ、もう一度だけ彼女を見た。
飾りではない。
庇われているだけでもない。
安全でもない。
ただ、門の外で待っているものよりも、もっと綺麗な世界のために鍛えられていた。
上から、ネフェレットが舌を鳴らした。
「よくなったわ」
「でも、まだ期待外れね」
アリステルの切っ先は動かなかった。
それでも、俺たちの周囲で訓練庭全体が静まり返る。
ネフェレットは桟敷の欄干から身を乗り出した。白い髪が落ちた光のようにこぼれ、少し退屈な舞を見終えたみたいな笑みを浮かべている。
「あなたは、綺麗に勝ちすぎる」
ネフェレットの視線はアリステルに向いていた。
次に、その目が俺へ移った。
「そしてあなたは、丁寧に負けすぎる」
俺は短く笑った。
「汚く戦っていたのは俺の方だと思ったが」
ネフェレットの笑みが深くなる。
「まだ足りないわ」
アリステルが桟敷へ顔を向けた。
「女神様?」
ネフェレットは微笑んだ。
「では」
「礼儀が死んだ瞬間に、どれだけ残るか見てみましょう」
そう言って、片手を広げた。
訓練庭の四隅にある柱が、同時に灯る。眩しくはない。
ただ、刻まれていた古い文字が目を覚まし、石の内側から淡い金に光り始めるには十分だった。




