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聖女は逃げ出した  作者: 氷桜 零
第1章
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総評


「はい、はーい!ひとまず片付けをして帰りましょ!」


ミスティが空気を変えるように、パンッと手を合わせた。


「さて、ユフィーレちゃん。」


「はい!」


「今回の評価ですが……60点!容赦のなさと、的確に弱点をつくところが良かった点です。魔法の使い方も問題ないでしょう。ですが、これじゃあ、使える素材がほとんどありません。今回の目的は倒すことなので、これでもいいですが、素材はお金になります。せっかく倒すなら、素材を売れるようにしたいですね。と、言うわけで、総評でした!」


「はい!ありがとうございました!」


魔物討伐の道は、思っていたよりも険しかった。


そっか。

ただ倒すだけじゃダメなんだね。

倒した後のことも考えないといけない。

素材は、大事。

お金も大事。

奥が深いね。


褒めてもらったけど、少ししょんぼりする。


「次、また頑張ればいいさ。今日は初めてなんだから。」


アルに頭をポンポンされて慰めてもらったら、すぐに気分が浮上した。

わたしの気分は、扱いやすい。


「とりあえず、素材になるやつだけ回収して、後埋めといたっすよ!」


ノインとロシュアが、いつの間にか片付けをしてくれていたみたいだ。


「ユフィーレちゃんも、今度、解体方法覚えましょうか。これからも、魔物を狩ることがあるだろうし。」


「うん。やってみたい。難しい?」


「そうねぇ。難しいというより、力がいる作業かしら。よっぽどいいナイフじゃないと、切れないくらい硬い魔物もいるから。……あら?そう考えればまずは、体力づくりと身体づくりからね。」


「わかった。いっぱい食べて、いっぱい寝て、いっぱい運動する。」


「ええ。それが一番ね。」


「そうだな。焦らなくていいぞ?」


「うん。」


わたしはまだまだ成長中。

これから、おっきくなるもん。

だから、大丈夫!


「ほい、これ、戦利品。」


「おぉ……重っ……」


戦利品が入っている袋は、見た目よりも重かった。

倒れないように踏ん張っていると、ノインがもう一度持ってくれた。


「ははっ。部屋まで持ってってやるよ。これ、見た目よりも重いだろ?拡張の魔法がかかったアイテム袋で、見た目以上に詰め込めるが、重さは変わらないから驚くんだよなぁ。」


「アイテム袋……そんなものがあるんだ。」


「今度アイテム屋に連れて行ってやろうか?」


「ノイン、お前はユフィーレと出かけるの禁止。ユフィーレは俺が連れていく。今度出かける時、一緒に行こうな。結構、面白いぞ。」


「うん、行く!」


アイテム屋。

どんなところだろう?

次のお出かけを楽しみにしていよう。






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