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とある赤ちゃんの話 目覚めの洗礼

 その言葉はボクの頭の中に……いや心に響いた。そして刻まれた。


【汝の御名を 『リャンセ』 とす】


 その言葉と供にボクの目に光が入ってきた。

 天井付近の丸いガラス窓から差し込む陽の光が、ボクを照らしているようだ。

 その光は、今まで見ていた光とは何かが違う気がしたけど、その違和感が何かは分からない。


 次にボクに入ってきた情報は音。


 ―― チョッキン ――


 それは刃物の……ハサミの交差する音に似ている。

 そして直後の激痛! 


 その激痛にボクは思わず悲鳴を上げる!


 「ォンギャー! (イっテー!)」


 ボクは痛みの走る部位を見る。 が、涙でボヤけて見えにくい。


◆

 諸君は小用が終わったあと、ズボンに仕舞い切れずに、先っぽの皮を思いっきり勢い良くチャックでアァァァ(oh my)ァァァァ(Aaaaaaa)ーーーー(aaaaaaaa)と、してしまった事はあるだろうか?

 きっと有るだろう。有るに違いない。

 だから解るだろ? いや解るまい。

 この痛みは、その比ではないのだから。 千いや万倍は痛いはずだ。 なぜなら……

◆


 赤く流れるソレは、自分の血液だと分かった。 その部位は……


 ochintin!


 オレのおtimtinが無kunaってruんdeathkど!


「ォンギャーォンギャー! (何するんじゃい!)」


 オレは涙で滲んで見えにくい目で犯人を睨む。


 そいつは黒っぽい頭巾を被った奴だった……顔は分からない……ただ顎(あご)が妙に尖っている。

 胸の膨らみからして女性だろう。 しかし、やたら背がデカイ。


 こんなサイコ野郎(女性だが)からは逃げなければっ!


 と、暴れるオレを、別の人間の大きな手がガッシリと掴み逃さない。

 ソイツの顔を見る。

 女性だが……どこかで見た顔……黒い髪……黒い瞳、どこか懐かしい……でも、思い出せない……



 頭巾顎(ずきんあご)は、何やらブツブツと呟くと、その左手が光り輝いていく。

 その輝く左手の人差し指を、出血するオレの先にくっ付けると、


 【女体化】


 はっ?!

 よりによって『女体化』とか!


「|ォンギャー!ォンギャー!ォンギャー?! (ボクのおchinchinは!不要な物だとでも!言うのか?!)」

 痛みのせいか声にならない声が室内に響く。


 あれ……待てよ? アレの痛みが無い……。

 さっきまでアァァァァァァーーーーより万倍痛かった痛みが消えている……。


 布で血を拭き取っている頭巾顎……

 え~と……これは何プレイですか?


 そして、ボクを拘束している女性が頭巾顎に頭を下げると、何やら会話してる。ソレはボクの理解できる言語ではない。


 頭巾顎は、怪しげな薄い緑の溶液の入った瓶を左手に持っている。その中にはボクの部位破壊された肉片が入っているようだ。


 少し冷静になって考える。


 ボクは自分の手を見る……足を見る……やたらと妙に小さい。

 あぁ……これ……赤ちゃんの手足だゎ。

 あぁ……もしかして、ボクのおtimtinが……部位破壊された?

 あぁ……ボクはコレが何か知っている。


 『割礼』…………違う!これじゃ『性転換』だ。


 ん?



 頭巾顎が何やらブツクサ呟いた後に、ボクの心に囁く。


 【眠れ】


 あれ?

 行き成りやって来る…眠気が……くっそ…一体何が……どう…なって……


 『割礼』包皮切除。

 日本ではこんな風習は無いはずだけど、何故か漢字がある不思議。

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