表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ボールドウィン・ストライカー  作者: 三重野 創


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/17

反れ反れピチピチ海老動理

「ッテ・・!」

 日本の最終防衛ライン、センターバックの真壁鐵男まかべてつお。激しい攻撃にさらされるため、生傷が絶えない。


 真壁は身長も190センチと高く、筋骨隆々である。だが、ここのところダメージの回復が遅いのが悩みの種であった。


 FWはボールを持っていない間、上手に休むものである。ところが、ノボルは試合の最中、ひっきりなしに走り回っている。普段そこまで喋るほうではない真壁も、自然と興味を持った。


「ボル、ちょっと来てくれ」

 リーナのボル呼びが浸透しつつあった。立ち止まりすぐ駆けつけるノボル。


「お前ウエイトは全然やらないんだったよな? 俺もトレーニングメニューを大幅に変えようと思っていてな」

 躍動という表現を昨今耳にするが、高く速くおどることとウェイトとは、両立しづらい関係にある。


「僕はもっぱらキャリステニクスですね」

 自重は負荷が軽いように思われるが、体勢によって局所的に掛かる負荷は、想像以上である。


「ああ。お前はいつも鉄棒にぶら下がってるよな」

 14歳ということもあるが、ノボルの躰はまだ成長途上だ。どこにあのダイナミックな力があるのかと真壁は常々思っていた。


「色んな人が言ってますけど、僕は背中だと考えています」

 開脚で躰が前に倒れないのは背中が硬すぎることが原因だったりする。


「そうだな。体幹トレーニングと言われて久しいが、脚光を浴びやすいのは腹筋だったりする」

 割れたシックスパックは、見栄えも受けもいい。


「腹筋も大事ですけど、全身を使うって観点からなら、手足の原動力となる背中じゃないかと」

 ノボルの背筋力も大したものである。


「それでよく懸垂をやってるんだな」

 これは体重が軽いノボルのほうが有利である。


「はい。ただ怪我を防ぐっていうことなら、僕はブリッジをやりますね」

 背中を反り、肋木を伝って一段づつ降りていくノボル。


「それはいいな。俺も取り入れよう」

 前側を鍛えるトレーニングばかりが人気だが、裏が表を支配するのがこの世の常だ。


「っく、結構キツいな!」

 真壁にとって馴れない動きだったが、直感的にブリッジの必要性を察した。


 背骨周辺の凝りが取れると、リラックス効果が生まれ、様々な発想が湧いてくる。体の中の交通渋滞が無くなると言ってもよいだろう。これはサッカーだけに止まらない。


「無理に最初から一気にやろうとしないほうがいいですよ。気持ちいいところで止めて馴れたらもう一段下げてっていうのがベストです」

 

 ところで、海老反りって逆向きだよなと疑問に思うノボルなのであった。

 







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ