お義母さんは3才差(泣)
オレは、社長に言われてからずっと気になっていたことを彼女に伝えた。
「あのさ、お母さんやご家族に挨拶にいかせてもらいたいんだ」
…カランカラン…!彼女はスプーンを落とす。
「いいいいんでででですか!?」
ぼっ!と由樹の顔が真っ赤に茹であがる。このリアクション…久しぶりに見た気がする。
んでもって壊れたテープレコーダーみたいになってる。
…そんな彼女に年甲斐もなく萌えるオレがいるわけだが。
オレは正直に話した。
由樹とは真面目な将来を見据えた交際をしたいこと。
しかし、こんな年が離れた中年男を認めてもらえるのか、不安でいっぱいなこと。それでも、きちんとお会いして交際のお願いをさせてもらいたいこと。
つらつらと語るうちに彼女は真っ赤な顔を両手で塞ぎだした。
「うぁぁん!」
ええ!?なんで!?
あれ、なんで泣いてるの!?
「ええ!?え?ご、ごめん!大丈夫!?」
「うぁぁん。ぐすん、うれじぃでず」
涙をすすりながら、ずびずばしながら彼女は言う。
う、嬉しいのかよ!
「私は母子家庭で育ち、生活はラクではありませんでしたが、楽しい家族に恵まれて幸せに育ちました。
でも、和弘さんに、出会って、これまでよりもっと幸せになりました。こんなに幸せな日々が続くなんて、正直怖いです…」
「大丈夫。これから今までよりも、もっともっと、幸せになろう。辛いことも、苦しいこともあるかもしれないけど、一緒に乗り越えていこうよ」
オレは由樹の肩をそっと抱く。彼女の重みが心地よく感じる。
それから色々話をした。
彼女の母親は20代前半で彼女ら娘3人を産み、女手ひとつで育て上げてきたそうだ。長女であるにも関わらず由樹に父親の記憶は無い。幼いといっても4歳も離れた妹がいるのに、おかしな話だなと思う。
そんなお母さんは「娘想いのとても厳しくも優しい人」だそうだ。だが、あまりに厳しいため、まだオレのことは一言も言っていないそうだ。
オレが風呂に入っているあいだに、由樹は「実家に電話する」と言う。
浴室へと向かうオレの背中が聞いた言葉は
「大丈夫かなあ」
ドキドキ…
怖いんですけど!
湯船に浸かりながらよく考えれば、由樹を産んだとき、お母さんは21歳。由樹は今年でハタチ。
てーことは…お母さん41、オレ38。ほとんどトシ変わらねーじゃん!なんてこった!!!
…
少し長めの入浴を済ませ、リビングへと戻ると彼女はスマホを握りしめながら呆然としている。
「お、お母さん、どうだった?」
オレと3才差(泣)のお母さんどうだった?(;´д`)
「連れてきなさいって……あした…」
「へ?」
「明日、連れてきなさいって言われました…」
えええーーー!!!!!
こうしてオレは自らが望んだとはいえ、3才差のお義母さん(予定)との面会を明日急遽行うことになったのだった。




