隙
023
楓さんVS連獅子タイプのダークソウルズ
僕VS忍者タイプのダークソウルズ二体
という構図で戦闘は始まる。
連獅子タイプのダークソウルズは赤い日本刀を具現化して
私に斬りかかって来た。
私はそれを受け止める。
キイィン!!
激しい火花が散った。
「無幻一刀流」の基本。
相手の力量を確かめるためにまず、刃で受けよ。
を私はいつも実践している。
たまに破るけど。
こいつはまぁまぁの剣の使い手ね。
そのまま私は前蹴りを放ち距離を取った。
連獅子タイプのダークソウルズはその髪を振り回し
仕込み針を飛ばして来た。
キンキンキンキンキン
私は怨月でその極細の仕込み針を叩き落とす。
その直後赤い長い髪が私を拘束した。
かなりの強度の髪の毛。
しかも私は怨月を手から離してしまった。
そのまま連獅子タイプのダークソウルズは刃を前に突っ込んで来た。
ヤバッ。
ちょっとピンチかも?
僕VS忍者タイプのダークソウルズだ。
普通のダークソウルズは色とりどりのワイヤーを、
全身に巻いているのが基本スタイルだが、
こういう特殊な恰好をしたダークソウルズは、
知能も高く、戦闘能力も高い。
僕はまず「プロテクト」を自身にかけ、
二体の忍者タイプのダークソウルズのコンビネーション攻撃を躱し続ける。
隙の無いコンビネーション攻撃だ。
忍者刀による、僕の頸動脈を狙った的確な斬撃。
僕は躱すことに専念する。
二体が直線に並ぶのを待ちながら。
その時は来た。
待っていましたとばかりに僕は
新たに習得した魔法
「ライトニング・ストライク」
を唱えた。
「ライトニング・ストライク」
高速で発射される雷の槍を出現させる、
雷属性の最上級魔法。
この前の休暇に練習したものだ。
かなりのダークソウルを使用とするから一日に二発が限度だけれど。
その雷の槍は二体の忍者タイプのダークソウルズをまとめて貫通し、
奥の柱に突き刺さった。
僕が他の魔法を唱えない限り、雷の槍は消えない。
僕は走ってその、痺れて磔状態になっているダークソウルズに
片手で銃を構えるポーズでこう言った。
「僕を甘く見たな、坊や達。年季が違うんだよ」
そして僕の一番好きな魔法。
わかるかな?
ガンマニアにはたまらない魔法。
「フルバースト」で二体共々頭の「核」を破壊した。
そして颯爽と楓さんの救出に向かうのだ。
これで僕に惚れてくれるであろう。
あら?
楓さんは赤い連獅子タイプのダークソウルズの首を持って立っていた。
「さっきピンチでしたよね?」
「普通に髪の毛引きちぎって怨月で殺ったけど」
と楓さんはケロっとした顔をしていた。
「僕の儚い夢が・・・・・・」
「何言っているの。行こ」
「・・・・・・はい」
僕は、とぼとぼと楓さんの後をついていった。
「無~念~」
投げ捨てられたダークソウルズが灰になりつつそう言った。
無念なのは僕もだよ!!
長い長い廊下を歩き続けたがダークソウルズは先ほどの
三体以外出て来なかった。
柳生村正はそこまでダークソウルに侵されてないのか
そして僕達は長い長い廊下の先、
「無幻一刀流免許皆伝室」についた。
なんだその名前は。
「あいつらを殺るなんて中々やるではないか」
扉を開けたその先に
柳生村正は椅子に座っていた。
「柳生村正。あなたを処刑しにきました」
と僕は言う。
「わかっておる。まぁ座れ」
用意されていたような二脚の椅子に僕達は座った。
柳生村正。「剣聖」と呼ばれるその老人の眼は鋭かった。
今にも斬られるような感覚に僕は陥りそうになった
が、
「久しぶり。おじいちゃん♡」
との楓さんの声で僕は我に返った。
「ほほう。楓。強くなったようだな。噂話は常々聞いておるよ」
「おじいちゃんの教えのおかげだけどね」
「そうか。アハハハハハハハハ」
「アハハハハハハハハハハハ」
二人して笑いだす。
どこに笑いのツボがあったのかはわからないが、
師匠と弟子にしかわからない世界があるのだろう。
楓さんには悪いけど今の柳生村正は隙だらけだ。
丸腰だ。
今なら簡単に殺れる。
僕は懐からグロッグ17カスタムをそーっと抜いて、
その引き金を柳生村正の眉間目がけて引いた。




