表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
KILL BLOOD  作者: ユート・ロビンソン
依頼No.52 爆女
19/35

さらば愛しの爆女

020


巨大ダークソウルズの最後の一振りの爆弾は、

爆発しなかった。

導火線が無くなりゆっくりと灰になった。

僕はその瞬間を目視することはできなかった。

あまりの超スピード故に。


派手なアロハシャツの男がその手に

導火線を握って僕達の前に立っていた。

そしてその導火線の火で口に咥えた、

葉巻に火をつけ、導火線を握りつぶす。


派手なアロハシャツの男の正体は、

『元・特Sランク処刑人』


僕達の雇主。

神谷処刑事務所社長。

神谷剛三。

その人だった。


「楓~。須藤君~。最後まで油断したら駄目でしょ」

「社長~!!!!」

楓さんが社長に抱き付く。

「社長。流石の技でした。でもなんでこのNEO東京ドームに?」

「言ってなかったっけ?」

「はい?」

「私はスティシー・ラヴの大ファンだ。S席で見に来ていたんだよ」


「ちっくしょー」

その断末魔を最後に、

白いダークソウルズと巨大ダークソウルズは完全に灰となった。

僕の腹から違和感を感じたので腹を確認する。

大量の出血と腸が少しでていたので「ヒーリング」を発動し押し込んで塞いだ。

あぶなく僕も灰になるところだったよ。


この処刑の時間をずっと舞台袖で見ていた、

スティシー・ラヴが舞台に上がってきた。

「神谷処刑事務所の皆さん。本当にありがとうございました」

スティシー・ラヴが頭を下げる。

「礼にはおよびませんよ。もう料金は頂いていますからね」

社長が言う。

「ですがお礼をしてくれるというのであれば」

「なんでしょう?」

「握手してくれませんかね~」

「もちろんです」

スティシー・ラヴと社長は熱い握手を交わした。


「会場の皆さん聞いて下さい」

スティシー・ラヴはマイクを手に語り始める。

「先ほどのように、私の喉にはダークソウルが詰まっていました。

この前のロサンゼルスのライブは中止になりましたが、

あれは私が会場に来ていた人達を皆殺しにしたせいです」

会場がどよめいた。

「私の歌にはダークソウルが大量に含まれていて、

それを聞いた五万人以上の尊い命を奪いました。

全て私の責任です。私は贖罪のつもりで音楽を音楽を」


「償いの意味を込めてこれからも続けていきます!!」


「ワーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」

会場が大歓声に包まれる。


「スティシーのせいじゃないよー」

「スティシーの歌をみんなが待っているぞー」

「スティシー頑張ってー」


ファンの声援が私の心を揺らす。

私の目からは涙が止まらなかった。


バックコーラスとバックダンサー・バンドも

いつの間にか私の後ろに集まっていた。

傷ついた舞台だけど、

沢山の人の命を奪った私には丁度いい。


私は深呼吸をしてこう言った。

「聞いてくれるかな?みんなー」


「ワーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」


「私のデビュー曲 JETKISS みんなで一緒に歌おう!!」


「ワーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」


僕達は舞台を後にする。

社長は確保していたS席に戻った。

憧れのスティシー・ラヴと握手できて本当にご満悦みたい。


舞台裏での僕達の会話。

「大手柄だね。正一」

「何がです?」

「スティシー・ラヴを殺さなくてすんだじゃん。あんたの作戦のおかげで」

「まぁ人を見る目は鋭いほうですからね」

「あんまり調子に乗るなよ」

楓さんの眼光が何よりも鋭かった。


「高速で絡もう~JETKISS!!」


処刑対象『スティシー・ラヴの中のダークソウルズ』処刑完了。

処刑場所「NEO東京 NEO東京ドーム」


『¥6,500,000,000』処刑費用入金済み


依頼№52『爆女』




NEO東京ドームの一番舞台から遠い席で二人の男達が立ち上がった。


「あなたの計画が失敗するなんて珍しいですね」

「・・・・・・まぁこれも一つの結末だろ」

「KILLBLOOD達。始末しますか?」

「取るに足らん。僕や『ルシファー』が手を下すまでもない」

「ではまた次の計画を?」

「ああ。悪意でこの地球ほしを満たしてやるよ」


二人の男達は闇へと消えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ