第十八話~大義名分【後編】
マットレスは?
高反発~アルマ・シリウス
低反発~カロリーナ・ジェニー
低反発~ルスノア・ククル
高反発~ピーター・ハラルド
低反発~グルーナ・サヴィー
高反発~リリ・プリムロス
空を眺めて黄昏る、サヴィー。
「・・・遅い」
サヴィーの無言に、困惑の表情で見合わせる、アルマとカロリーナ。
静寂の中、錆びれた扉が、ゆっくると音を立てて開く。
「お待ち…しました?」
箱に残された、最後の一本を取り出す。
口に銜えて火を点け、燃えて短くなる煙草の様を、じっと眺める。
「・・・切れた」
煙草を地面に捨てたサヴィーが、扉の前に立ったククルを睨む。
「こちらを…」
同じ銘柄の煙草を、懐から差し出す、ククル。
「そろそろ、隊長の煙草も切れる頃かと…」
「…それで?」
「こちらも…」
隠し持っていた硝子の灰皿を、サヴィーに近づいて渡す。
「・・・これが…遅刻の理由?」
「吸い殻を、持て余して居られたようなので…」
火が点いた吸い殻を、サヴィーが持つ灰皿に入れる。
「ありがとう…」
地面に落した煙草の吸い殻を、灰皿に拾い入れ、アルマに近づく。
「…できる?」
「・・・」
灰皿を受け取り、言葉の意味を読み取ろうと長考する、アルマ。
「アルマさん。隊長の質問に深い意味は・・・」
灰皿を反転させて、吸い殻を地面に落とす。
「ごみは…必要ない」
「・・・ははは!」
「あれを黙らせてって意味だったんだけど…」
細い紐を持ったリリが、ククルの背後に回り込む。
「リリ…止めて」
首に掛けようと上げた腕を、素直にそっと下ろす、リリ。
「あははは…」
リリの耳元にそっと忍び寄る、ククル。
「その様子だと、第一班への転属は…」
「リリ!」
腕をククルの首に掛けたリリを、低い声色で静止させる、サヴィー。
「ククル、あなたが饒舌な時は…」
「頼まれていた仕事に、大きな収穫があった時…ですね」
ハラルドの名前が書かれたファイルを、サヴィーに手渡す。
綴られた紙を捲り、ハラルドの資料に目を通す。
「…事実?」
「さぁ?」
「厄介…まぁでも…リリ!兵を集めて!」
指示を受けたリリが、屋上から姿を消す。
「これより第一班は、第三班拠点を鎮圧する」
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「隊長」
屋上を去ろうとしたサヴィーを呼び止めた、ククル。
「報告は…どうします?」
屋上に人が居なくなった事を確認すると、口元を隠して囁く。
「気づかれるまでは、秘匿。洩れた場合は、包み隠さず…切る」
「・・・はい、承りました」
深々とお辞儀をしたククルは、堂々と歩くサヴィーを、どこか不安そうな面持ちで見送った。




