第十七話~大義名分【前編】
ラーメンは、あっさり系・こってり系?
あっさり派~アルマ・シリウス
こってり派~カロリーナ・ジェニー
こってり派~ルスノア・ククル
あっさり派~ピーター・ハラルド
こってり派~グルーナ・サヴィー
あっさり派~リリ・プリムロス
銃痕が開いた死体に、薙ぎ倒されたテーブル。
零れ落ちた食べ終えていない料理は、赤い血で染まっていた。
「…ひどい」
倒れた死体とテーブルの隙間を探り、慎重に足を運ぶ、カロリーナ。
スーツを着た死体の頭を蹴り、良く見えるように顔を固定する、サヴィー。
「見知った死体?」
「いや…初めて見た顔だ」
死体に近づいたカロリーナが、死体のポケットから缶バッチを取り出す。
「・・・ありました…ね」
「…銀色無地の缶バッチは、情報処理班の身分証」
「この襲撃者は…第二班の⁈」
「状況的には・・・」
死体から離れたサヴィーの顔色を窺い、口を噤んだ、アルマ。
「・・・少し、外の空気、吸わない?」
棒立ちの二人に、不自然な笑顔で優しく語りかけた、サヴィー。
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紙煙草に火を点け、屋上の金網フェンスにもたれる、サヴィー。
「ふぅ~後ろ…付けられてたの?」
「・・・”尾行されていなかった”とは、断言できない」
「・・・でしょうね」
大きく煙を吐き出し、アルマに後ろを見るよう、顎で促す。
「総督。頼まれていた”マフィアボスの死体”ご用意致しました」
足音を立てずに、アルマの手が届く背後まで近づいていた、ウエイトレス。
驚きを表情には出さずに、数歩だけウエイトレスから離れる、アルマ。
「・・・こちらは?」
「情報処理第五班・特殊処理部隊長のリリ・プリムロスです」
「普段は、このレストランの警備。兼、店員」
「…なるほど。襲撃者を討った銃弾は、第五班」
「ここは、第一班の拠点であると同時に、第五班の拠点でもあったと…」
「理解が早い。第一班に欲しい人材だと思わない?」
リリが応え難い質問を、真面目な表情で問いかける、サヴィー。
「・・・ご冗談を…」
アルマに対して、あからさまに嫌な顔を見せる、リリ。
「・・・一つ疑問が」
「何?」
「死体の用意は、第二班の襲撃を、マフィアの抗争に見せかける為に?」
「ふふっ、違いますね」
「マフィアボスの死体は、第二班を捕らえる”表向きの理由”を創る為です」
リリの無表情は、口角が上がり、どこか勝ち誇った顔に見える。
「リリ…喋り過ぎ…」
短くなった煙草を下へ投げ捨てたサヴィーは、笑った顔をリリに覗かせる。
「!…はい。申し訳ございません」
「さて…時刻通りなら、下に着いた頃かな?」




