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恋姫OROCHI(仮)  作者: DTK
57/107

参章・壱ノ陸 ~繋ぐ-孫呉・越後~

どうも、DTKです。

お目に留めて頂き、またご愛読頂き、ありがとうございますm(_ _)m

恋姫†無双と戦国†恋姫の世界観を合わせた恋姫OROCHI、57本目です。


孫呉・長尾に仕掛けられた計略が明らかになり、それを元に剣丞たちは両者と繋ぎを取ります。

本格的に動く前の、若干の閑話休題をお届けします。

今回は越後のお話です。


なお、実際の地形や距離とは異なった表現があります。

その辺、お含み置き頂ければと思いますm(_ _)m





――――――

――――

――




「……ですって」


春日山の上段の間には、雛や小蓮も含め、主だった者は全員集まっていた。

上段の美空は書状を読み終えたると、書状から視線を外し、周りを見渡す。


「あぁ、愛菜……愛菜ぁ~…」


美空の視界には、未だに百面相を続ける秋子が映る。

と言っても、ひたすら哀の中でぐるぐる回り続けてるだけなのだが…

元々、書状は秋子が読んでいたのだが、愛菜の件で激しく狼狽してしまい、仕方なく美空が引き継いでいた。


「もう!しっかりなさい秋子!あなたがそんなのでどうするのっ!?」


さすがの美空も我慢の限界だった。


「し、しかし御大将…愛菜が……」

「大丈夫、秋子。書状にも、無事って書いてある…」

「そっすよー。陸遜のおっぱい見て、秋子さん思い出して泣いてるだけみたいっすから、心配ないっすよ~」

「そうは言っても……あぁ~~!!」


頭を抱えて大きく身悶えする秋子。

揺れるおっぱいを横目で見ながら、小蓮はきつく歯噛みをする。


「それにしても、周公瑾は凄いわね。先に聞いていた詩乃の計画に加える形で、戦術面とか、かなり詳細が詰められているわ」

「ふふんっ!ウチの冥琳は凄いんだから!」


自国の軍師が褒められて、機嫌が直る小蓮。


「やっぱりウチにも軍師欲しいわね~。頼みの筆頭家老がこれじゃあねぇ~~?」


未だに身悶える秋子にも聞こえるよう、大きめの声で皮肉交じりに美空が言う。


「…さすがに、周公瑾や陸伯言と比べられても困りますよぅ。御大将…」


一応は応える秋子。


「確かにそっすねー。っていうか、そもそも御大将に軍師はいらねっすし」


戦術という点で見れば、そもそも美空が戦国有数の逸材なので、軍師が必要があるかと言えば、無い。

戦略面で見ると、確かに長尾には必要かもしれないが、美空は気まぐれで動くことが多く、そもそも美空自身が軍師のような人材を必要としてこなかった。

秋子も軍師というよりは宰相といった方が近い。


「うちに軍師がいないのは、御大将が悪い…」

「悪いっすねー」

「はい~…」

「うっさいわね!分かってるわよ!言ってみただけじゃない!」


切れる美空。


「あははははっ…」


その光景。いつもの越後を見てコロコロと小蓮が笑う。


「あんたたちって、本当に面白いわね。美空なんか、お酒は呑まないけど、雪蓮お姉ちゃんにソックリ!秋子も大変よね~」

「分かって頂けますか!?小蓮さん!」


しばらく春日山で過ごすうちに、小蓮と長尾衆はすっかり仲良くなり、真名も許すようになっていた。

小蓮生来の性格も手伝ってか、既に軽口も叩ける間柄であった。


「分かるわよ~。ウチの冥琳もそれはそれは苦労してるわ。うん」


冥琳の頭痛の種の半分くらいは小蓮自身なのだが、それは棚に上げる小蓮。

しかし、そんな彼女に天罰が下る。


「大体お姉ちゃんは…むぎゅっ!」

「あぁ~!ありがとうございます!小蓮さ~ん!!」

「むー!ぐむむーっ!!」


喜びのあまり、小蓮を抱きしめる秋子。

顔がスッポリと胸に谷間に埋まる。

さらに、抱き心地が似ていたのか、その状態で再び愛菜病が発症。


「愛菜ぁ~~~!!」


それはもう、強く強く抱き締められる。

小蓮は憎き巨乳の谷間で、少しずつ意識が遠くなるのを感じていた。


「秋子さん秋子さん!正気に戻るっすー!小蓮落ちちゃうっすよ!」

「はっ!?」


慌てて柘榴が小蓮を引き剥がす。


「大丈夫っすかー?小蓮」

「あぁ~…ごめんなさいね、小蓮さん!大丈夫ですか?」

「うぅ……」


焦点が合ってきた小蓮の目に飛び込んできたのは、大きな脂肪の塊が正味四つほど。

落ちるより過酷な光景だった。

一気に意識を戻された小蓮に、


「…ていうか御大将、実は大酒呑み」


松葉がボソッと呟く。


「え?」

「ちょっと松葉!」

「顔色一つ変えず、強いお酒を水のように流し込む姿は……恐怖」


と、表情一つ変えずに顔を青くする松葉。


「そうですね。家中の者でも付き合うものはほとんどなく、部屋でお一人、手酌で飲んでいる姿は見ていられませんでしたね」

「秋子!なんであんたがその事を知ってるのよ!」

「あ~……」


言うんじゃなかった、と渋い顔をする秋子。

やがて観念したように口を開く。


「御大将に少々用事がありまして、夜中にお部屋の方へお邪魔したことがあったのですが…障子の隙間から御大将のその寂しげなお背中が見えまして…涙を拭いながら、その日は帰りました」

「寂しげに見えたんなら、声くらいかけなさいよねっ!」

「でもスケベさんと出会ってからは控えてるんすよね~。さすがのスケベさんも引くかもしれないくらい呑むっすから」

「ぐっ……」


声に詰まる美空。


「だからスケベさんが武田に取られちゃった後は、スゴかったっす~…」

「そうでしたね。越後再統一の戦勝祝いのときは、酷かったです…」

「公方さまを……潰した」

「あ、あれは…一葉さまが飲み比べしようって誘ってきたから…」


公方さまって?と首を傾げる小蓮に柘榴が、皇帝とか王様みたいなもんす、と教えると、


「……これじゃお姉ちゃんより酷いじゃない」


と零し、小蓮も溜息を一つ。


「あぁ~もう!とにかく!!これで空と愛菜を助ける目処がついたってわけ!」


話が大きく脱線していたので、バンバンと書状を叩いて、強引に話を元に戻す美空。


「雛は引き続き剣丞たちや孫呉との繋ぎをお願い。秋子は物資の確認を。柘榴と松葉は兵の鍛錬をしておきなさい。くれぐれも、敵に感づかれないようにね!」

「「「応っ!」」」






こうして越後、剣丞、孫呉の三勢力が繋がった。


敵が仕掛けた二虎競食…

いや、龍虎競食の計を破るための反転攻勢が、始まる…






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