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恋姫OROCHI(仮)  作者: DTK
50/107

参章・壱ノ弐 ~剣丞の証明~

どうも、DTKです。

お目に留めて頂き、またご愛読頂き、ありがとうございますm(_ _)m

恋姫†無双と戦国†恋姫の世界観を合わせた恋姫OROCHI、50本目です。


皆さまのおかげで無事?50本目を迎えることが出来ました。

まだまだ外史は終わりそうにありませんが、これからもお付き合いいただけると幸いです^^


そんな今回の内容は剣丞の話を、呉の面々に信じてもらうお話です。

キーワードは、祭です。


なお、実際の地形や距離とは異なった表現があります。

その辺、お含み置き頂ければと思いますm(_ _)m





「時を渡る、ねぇ……」


明命の、時々翠や剣丞が補足しながらの、話を聞いた蓮華は何とも言えない顔をしていた。

信頼を置く明命の話とはいえ、あまりにも荒唐無稽だった。


「蓮華さま、にわかには信じられません。特に、白い服を着た北郷の甥などと称する輩の話などはな!」


ギロリと剣丞を睨み付ける思春。

それに対して、ビクッと身が竦む剣丞。

何故ならば、剣丞の中の思春は『怖い姉ちゃん三傑』に名を連ねるくらい、それは厳しくシゴかれたからである。

もちろん、厳しさの中にも優しさは感じられたのだが、本気の時の本気度合いが半端なかった。

特に、工作員訓練の際のトラウマは、剣丞の心に深く根付いている。


「まぁ、一刀も未来から来たとか言っておったから、そのあたりは信じられんでもないのぅ……そうじゃ、剣丞とやら」

「は、はいっ!」

「あ~~…………その、あれじゃ」

「?」


祭は剣丞に何かを言おうとしているのだが、どうも言葉が出てこないようだ。


「だから…あれと言ったらあれじゃ!こう、これくらいの大きさで、面妖な写し絵を作ることの出来る、け……けい……なんとかじゃ。おぬしはそれを知っておるか?」


これくらいと、直角に開いた両手の親指と人差し指を互い違いにくっつけ、大きさを示す。


「けい…もしかして、ケータイ電話のこと?」

「それじゃ!」


祭は、我が意を得たり!とばかりに、ビシッと剣丞に人差し指を突き刺す。


「その箱の中に写った、あの鏡のような写し絵は何と言ったかのぅ、しゃ…しゃ…」

「写メ?写真かな?」

「それじゃっ!!」


先程よりも早く伝わったのが嬉しかったのか、一人ではしゃぐ祭。


「剣丞はそれを持っておるのか?」

「はい…あ、いえ。今は持ってないけど、向こうじゃ普通に持ってました」

「おぉ……蓮華さま、儂はこの剣丞を信じますぞ!」


剣丞の肩をガシッと抱く祭。

そういえば、と剣丞は思う。


祭姉さんって家電マニアだったよなぁ。

武術や料理なんか、アナログなところも凄かったけど、最新家電、特にデジカメが大好きだったな。

それが不思議で伯父さんに聞いたことがあったけど、出会ったときにちょっとね、とか言ってたっけ。

写メでも撮って見せたのかな?


「あなたが剣丞を信じる、その所以は?」

「儂と策殿が一刀を拾ってきた折、冥琳を加えて三人で尋問をすることになりましてな。その時に、一刀が未来から来たことを証明したのが、そのけーたいなるもので儂の精巧な写し絵を作って見せたことだったのじゃ」


あぁ、やっぱりな、と剣丞は心で思う。

と同時によく、妖の術だー!とかで殺されなかったな、とも思った。


「祭さま、そのお話を知っているお方は?」

「あの場に居た儂と策殿、そして冥琳だけじゃな。天の血を護るために口外無用としたから、その三人しかおらんはずじゃ。現に蓮華さまを始め、お主も知らんかったじゃろ?穏もこの辺りの事情は知らんはずじゃ」

「ふむ…」

「ちっ…」


祭の言葉を受け、蓮華がやや得心する。

思春の舌打ちは聞かなかったことにする。


「剣丞を信じ、明命の言っていることが本当だとするならば、都は現在包囲されていて、このままだと私たちもその敵とやらに滅ぼされてしまう、ってことになるのね?」

「はい」

「そして、明命が見た未来ではここは戦火に包まれていて、私たちの安否は不明…と」

「…はいです」

「ということは、私たちは小蓮を救出することが出来なかった、ということかしらね」


蓮華が未来を分析する。


「そう、だから俺たちはその未来を変えるためにシャ…孫尚香さんを助けて、呉を一つに戻したい。その手助けをさせて欲しいんです」

「ふむ……」


剣丞の申し出に、蓮華が顎に手を当てて考え込む。

申し出としてはありがたいが、事は慎重を要する。

何せ妹の命がかかっている。

彼らを信用するしないとは、また別の問題なのだ。

迷っている蓮華を見て、剣丞が動く。


「絶対に孫尚香さん救出に役立ってみせます!こっちの二人は凄腕の忍者…と言っても分からないか。え~っと…」


小波と湖衣を手で紹介しながら、目で明命に助け舟を求める。


「二人とも、すごい細作や工作員なのです!小蓮さまを探す上で、間違いなく活躍してくれますよ、蓮華さま」

「明命がそこまで言うのか…」


蓮華は再び、唸りをあげながら考え込む。

草働きが出来る思春がいるにはいたが、どちらかというと思春は対工作員の方が専門で、調査探索だけで言うなら明命の方が適正は上だった。

かと言って、蓮華や祭が動くには目立ちすぎるため、小蓮探索は遅々として進んでいなかった。

渡りに船、という言葉がピッタリな状況ではあった。


「……そうね、分かったわ。なら剣丞、協力をお願いできるかしら?」

「うん!分かったよ、れん……孫権さん」

「いいわよ、私のことを真名で呼んでも」

「え?」

「明命も翠も真名を預けているようだし、これからお世話になるのだし…それに貴方は一刀の甥で、私たちの息子も同然になる人なんでしょう?」


ニッコリと聖母のような微笑を剣丞に向ける蓮華。


「う、うん!蓮華姉ちゃんには、本当に優しくしてもらってて…俺、俺……」


琴線に触れたのか、ふと熱いものがこみ上げる剣丞。


「儂も祭と呼ぶが良い、剣丞よ。ちとデカイ息子が出来たようなもんじゃの!」


小脇に頭を抱きかかえると、剣丞の髪をワシャワシャと撫で回す。

剣丞の顔半分が胸に埋没した。

ギリリと音を鳴らし、詩乃が歯噛みをする。


「ちょ…やめてよ、祭姉さん!!」

「わっはっは!黄柄とはまた違ったヤンチャぶりじゃの。男の子(おのこ)も一人くらい居ってもよいのぅ」


呵呵と笑う祭。


「…………」

「思春」


唯一ダンマリだった思春の背中を、蓮華が言葉で押す。


「………………思春だ」


明後日の方向を向いて投げ捨てるように言い放つ思春。

思春姉ちゃんって、伯父さんに対してはいつもこんな感じだったなぁ、と思わず笑ってしまった剣丞。


「貴様!何がおかしい!?」

「え、いや……その…」


思春の覇気にまたしても身が竦む剣丞。

それに溜息をつく蓮華。

苦笑いをする周りの者たち。

洞窟内の雰囲気は悪くなかった。






こうして、蓮華たちから真名を預けてもらい、小蓮救出の協力をすることが出来た剣丞たち。

果たして小蓮を無事救出することが出来るのか。

そして長尾勢の安否や如何に…


まだまだ歩みは始まったばかりである。




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