第24話 とうとうお別れのときが来たようで
朝、ベッドから落ち寒さで身体が冷え切った状態で目覚めたルーシアは思い出した。ナターシャの寝相が悪いという事を。当の本人はベッドの上ですやすや眠っている。ベッドから落ちても目覚めないルーシアも大概であるが。
身体もであるが、やはり辛いのは末端、手足や耳が冷たくなっている。早く温めたいところだが・・・冷えた手でナターシャのほっぺたを挟む。
「ひえっ冷たい!おねーちゃん何するのーひどいー!」
あまりにも冷たいモノがいきなり顔に触れて一気に目覚めるナターシャ。
「・・・酷いのはお前だ、あたしをベッドから蹴落としおって!」
布団の中に潜り込み冷たい手足をナターシャに押し付けるルーシア。
「きゃー!おねーちゃん冷たい!!ごめん!ごめんなさい!!」
「うふふふふふ、冷え症の辛さと恐ろしさ、とくと味わうがいい!!」
この後、宿の主人に頼んで桶にお湯を汲んできてもらった。
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「・・・立派な魔術師になってね。お姉ちゃん楽しみにしてるから。」
「うぅーおねーちゃん・・・わかった、がんばる。」
まだ名残惜しい感じのナターシャ。
「今生の別れじゃないんだから。それじゃマルファさん、ナターシャをお願いします。」
「そういえばこの子も結構凄い魔法使うわよね?護衛っていうか、私たち役に立ちます?」
昨日の港でのひと騒動を見ていたマルファとしては当然の疑問である。
「・・・ちゃんとご飯とか食べさせて宿とかに泊めさせてください。夜とかその辺で寝られても困るんで。この子自由奔放なんですよ。つまり子守です。」
「もー!おねーちゃんまたわたしを子供扱いして!」
「あー・・・そういえば捜索依頼の時に既にそんな感じが・・・なるほど、分かりました!しっかり面倒みますね!」
ナターシャと護衛の冒険者を見送った後、ルーシアは港へ向かい、中央大陸行きの船の乗船手続きを済ませる。船内で必要になるものを買い足し、船に乗り込む。寒さとは無縁の暖かい世界へ。脳内が甘い期待と希望で満載のルーシアを乗せ、船は中央大陸へ向け出港した。




