月に照らされた歯磨きおやつ
ロッピー:オス猫(種:マンチカン)、長毛種で非常に足が短い。お腹の毛が床をこするのでご主人にトリミングしてもらうのが好き。運動能力は猫とは思えないほど低い。
ご主人:ロッピーの飼い主。ロッピーのために部屋の模様替えをするのが趣味のサラリーマン。
日中の暑さも落ち着いた頃。
お昼寝から目覚めたロッピーは寝床から部屋を見回しました。
ご主人はすでに帰宅して椅子で本を読んでいます。
「よし、夜ご飯を探す探検にでるにゃ」
壁の低い位置に用意されたロッピー専用の特別な扉。
短い足をパタパタと動かし、その扉へ一直線で駆け寄るけれど、短い足は気持ちに追いつかずに空回り。
朝と同じように、可愛い顔からポテっと前のめりに転んでしまうが、夕飯を前にしたロッピーはどこ吹く風。
何事もなかったように立ち上がり、ふわふわのしっぽを振りながら扉を駆け抜けます。
扉の先の雰囲気は、朝とはガラリと変わっていました。
珍しく朝と夜とでキャットウォークが様変わりしている様子を見て、ロッピーは嬉しそう。
「夜もすぐにご飯を見つけてやるにゃ!」
ロッピーは1番近くにある背の低い台に飛び乗ったけど、次の台へ飛び乗れそうな場所が見当たりません。
器用に後ろ足で立ち上がって見回して見ても、進行方向に登れそうな台が見当たらないけど、ロッピーは慌てずに次の策を実行します。
短い首をフリフリ、黒いお鼻をヒクヒクさせて、匂いを辿る作戦です。
部屋の中央にあるクッションの山の中から美味しそうなミルクの匂いがすることに気づいたロッピーは、急いでクッションの山に駆け寄って辺りを探索します。
「見つけたにゃ!」
ロッピーが入れるサイズの穴があり、その先にはミルクと大好きなカリカリがありました。
カリカリを頬張り、ミルクを飲み切ったロッピーが帰ろうと振り返ると、入ってきた穴は塞がり、別の穴が空いています。
慎重に辺りを確認しながら進むロッピーですが、壁沿いにキャットウォークが続いていることに気がついて一安心。
今日はまだ先があるのかな?
冒険心たっぷりのロッピーは歩き出します。
中ステップごとのウォークは食後のロッピーでも安心して先へ進めて、いつもより歯応えがないような気もするけど、そんなのは小さな冒険者ロッピーは気にしません。
外を見渡せる小窓の前で、月に照らされた歯磨きおやつを見つけたロッピーは、「これが今日の締めくくりにゃ!」大はしゃぎして飛びつきました。
歯磨きおやつを食べ終えたロッピーは、大満足で毛繕いして外を見渡し、今日も無事に1日を終えました。
帰り道、またしても扉の前で転びかけたけれど、そのままご主人の足元にすり寄って「なでて〜」とぐるぐる喉を鳴らしながら1日を終えるのでした。
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