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unlimited  作者: 轟号剛


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10/17

反乱分子

薄暗い部屋の中に、多くの人物が集まっていた。


部屋の中央にはコピが立っている。


「皆さん、お集まりいただきありがとうございます」


コピは両手を広げ、大げさな身振りで話し始める。


「ここにいる皆さんは、この超国に不満を抱く者たち。そして私もまた、この超国を潰したいと考えております」


集まった者たちは黙って耳を傾けている。


「ですが私一人では力が足りません。そのため私は長い時間をかけて財を蓄えました。皆さんには活躍に応じた報酬をお支払いしましょう」


コピは口元に笑みを浮かべた。


「では、今回参加していただく方々を紹介させていただきます」


コピは一人の女性へ視線を向ける。


「紫毒団団長、ポイン・エルセム。百人規模の盗賊を率いる新進気鋭の盗賊団ですね。結成間もないにも関わらず、ここまで勢力を拡大した手腕は流石です」


紫髪のパーマが特徴の女性だった。


長い前髪に隠れており表情は見えない。


続いてコピは三人組を見る。


「殺し屋三兄弟。末弟ヘア・セージ、次男ピード・セージ、長男ロック・セージ」


コピは三人を順番に指差した。


「依頼達成率百パーセント。業界では知らぬ者はいないほどの凄腕ですね」


「こ、今回の相手は超能隊でヤンスよね?」


末弟のヘアが不安そうに口を開く。


髪は膝下まで伸びており、青い服を全身に纏っている。


「流石に超能隊を相手にするのはヤバいでヤンスよ……」


「落ち着けでザンス」


黄色い服を着たピードが肩を叩く。


後ろ髪だけがパーマになった独特な髪型をしている。


「今回の任務は殺しじゃないザンス」


「そうだガンス」


赤い服を着たロックが腕を組んだまま口を開く。


坊主頭に筋肉質な体。


三兄弟の中で最も威圧感がある。


「失敗するような内容ではないガンス」


コピは満足そうに頷いた。


「続いて、超国最大規模の盗賊団ダチュラ団頭目、サム・コルダン」


細い目とちょび髭を持つ男が鼻を鳴らす。


見るからに胡散臭い男だった。


「最近、傘下の盗賊たちが超能隊に捕らえられていましたね。救出作戦も必要でしょうか?」


「別にどうでもいい」


サムは即答した。


「そんなことより――」


鋭い視線がコピに向く。


「お前の目的は何だ?」


部屋の空気が少し張り詰める。


「残念ですが」


コピは笑顔を崩さない。


「あなたの能力への対策はしていますよ」


「……」


サムは無言になる。


能力で真意を探ろうとしていたことを見抜かれたのだ。


「もっとも、能力を使わずとも答えます」


コピは両手を広げる。


「私の目的は皆さんと同じです」


笑顔のまま続けた。


「超能隊の破滅ですよ」


「チッ」


サムは舌打ちをすると、それ以上は追及しなかった。


「最後に――」


コピは一人の男を見る。


「元超能隊所属、イゾウ・オカ」


黒髪のちょんまげ。


左目には眼帯。


腰には刀を差している。


「現在は流浪人として各地を渡り歩いておりますが、今回の作戦に参加していただきました」


「前金をたんまり貰ったからのう」


イゾウは胡座をかいたまま答える。


「金額分の働きはさせてもらうぜよ」


コピは満足そうに頷いた。


「これほどの面々に協力していただけることを光栄に思います」


部屋の中央へ歩きながら続ける。


「今回の目標は超国の中枢を担う超能隊。その戦力を崩壊させることです」


集まった者たちの視線がコピへ集中する。


「決行は明後日」


コピは指を一本立てた。


「超能隊の戦力を分散させるため、皆さんには各門を襲撃していただきます」


北門。


「紫毒団」


南門。


「セージ三兄弟」


西門。


「ダチュラ団」


東門。


「イゾウさん」


コピは全員を見渡す。


「以上の配置でお願いします」


「で、お前はどうするんだ?」


サムが再び口を開いた。


コピは笑う。


「私は手薄になった街へ攻め込みます」


その笑みはどこか狂気を帯びていた。


「街に混乱を生み出し、超能隊をさらに追い詰める」


そして両手を合わせる。


「皆さんの力で超国を潰しましょう」


パチン。


指を鳴らした瞬間。


コピの姿はその場から消え去った。


残された者たちは、それぞれの思惑を胸に静かに席を立つ。


明後日。


超国を揺るがす大規模襲撃が始まろうとしていた。

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