ギルの能力説明
今回はギルの能力説明がメインですね。
面白いと思っていただきたい!
私たちは現在湿気の多い洞窟から館へと向かっている。
隣のこの男、名をエドゥギュール・ギル。どうやらキルナプール帝国、その王の息子らしい。
一応私たちはこいつのことを助けてやることにした。
・・・だがそんなことより、あの二人が無事なのか。
心配だ。
うまくやってくれていると信じてはいるが、万に一つということもある。
ギルは千里眼を持っているらしい。
さっき能力はあるかと聞いたら、あっさり教えてくれた。
拍子抜けするほど、何でも教えてくれる。叩けば埃が出るゴミみたいだ。
まあ、ゴミよりかいくらかは便利だが。
そこで私は聞いてみた。「千里眼で未来とフレンが無事かどうかは見える?」と。
だが答えは分からないだった。
理由は私が結界を発動して、私たち以外には館すら見えなくなったから。
私も、館の取扱説明書に『結界は強力である』と書いていたのは見たが、ここまで強力だとは驚いた。
ギルによると、千里眼は多少強力な結界でも中を見ることが出来るらしい。
しかし、あるのは分かっているのに見えない、のは初めてでどうしようもないらしい。
そんなこんなで、やはり館に行くしかない、となったが故に太陽の照る草木深い中を歩いている。
「そういえばあんたはフレアと未来に会ったことは無いよね?」
「ああ、千里眼で見るのは著しく体力を使うからな、シラリアとペラを偽王の指示で探せと言われて、見つけてからは千里眼を使わなかった。・・・あとせめてギルと呼んでくれ。」
なるほどね、常に千里眼で相手を監視させる使い方は無理と。
せっかく便利そうな能力なのに制限ばっかりね。
「はいはい、全く…名前くらい好きに呼ばせて欲しいわ。」
小声で私は苦言を紡ぐ。
今は共闘関係にあるがなぜこいつが偉そうにしてるのか。普通は私たちに頼み込む立場なのだからそっちが下手に出るべきだと思うが?
なんならもう、最悪力を貸す必要はないんだけどね。
1回ノリで引き受けた以上引き下がれないわ。
全くこの口はなんて軽いのか。…軽いといえば私は人とこんなにスムーズに会話出来る人じゃなかったはず。
一体いつから?まるで自分自身でも人が変わったような感覚。今思えば未来に会った時にはこの病気は治っていた気がする。
「後で未来に聞いてみるか…」
「ん?何か言ったか?」
こいつ、耳良いの?今の小声で反応するとは。
迂闊に文句も言えないか?迷惑なやつだ。
「そういえばお前たち、テオドール村に行っただろ。そうさ間違いない。」
「テオドール村?それってどこにあるの?」
なんにも知らないペラはキョトンとしている。
と、言うかほとんど私たちの話を理解できず、常に口元に指を持ってきてあざといポーズをし続けている。
とても可愛い。
・・・っ!思わずこっちの口がゆるゆるになっていた。
多分、なんにも知らない人がこのポーズを見たら、誰もが可愛いと口にして、何でも言う事を聞くだろう。
聞かれたことに答えるか。
「テオドール村?ええ、行ったけど?それがどうかした?」
別に私は問題行動を起こした覚えは無いし。なんなら向こうが無礼な連中だった。客人に切りかかるバカがいたし。
「やっぱりか。何者かがテオドール村に入り込んだと報告があったんだよ。仲間がやられたって大騒ぎで怒りの文書が飛んできた。」
こっちはちゃんと許可を通って入ったってのに。いい加減な報告ね。
あいつら、はなから客人として見てなかったと言うことか。
「お前たちは一体何したんだ?連中を怒らせるなんて。まさか暴れ回ったんじゃ無いだろうな?」
「とんだ言いがかりね。元々私たちは客人として、丁重に扱われるべきだったのよ?なのにあっちのバカが勘違いで殺そうとしてくるから応戦しただけの事。こっちには一切の汚点もないってこと、分かった?」
少々早口で捲り立て過ぎた?でもこれくらいしないと思考を更新してくれ無さそうだし、別に大丈夫よね?
「あー・・・つまりお前たちは悪くないと、そう言いたいわけだな。」
「ええ、そうよ。向こうの汚点を押し付けられただけの話。」
ギルは理解しようと顔を歪め「分かった」とうわ言のように呟いた。
そんなこんなで話してるうちに、目的の場へとたどり着いた。
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