昨日の敵は今日の仲間
今回は前より、面白く見たくなるように、書けたんじゃないかなと思います。
ここはこうしたほうがいい、とかあったら教えてください。
「──で?私たちになんの用?」
私は泣いて腫れた目を擦る。
ペラの体が何ともないか確認したが、痛めつけられたり等はなかったようだ。
しかしこうなると増々この男の行動が不可解になり、奇妙さが増した。
ペラはこの男が入ってきた時に「この人誰〜?」と言っていた。仮面で顔を隠していたから知らないのか、それとも記憶を消されたのか。
もし本当に会ってないのだとしたら誰がペラをここに連れてきたというのか。
「それについては簡単な話だよ。」
男は私たちの後ろに回り込みドアを閉めながら淡々と話す。
「お前と私が初めて会った場所を覚えてるか?」
こいつとあった場所?それはあの城で合ってる?それともどこかでこいつと会ってたか?
「多分あの城のこと?それともどこかで会ったことがあったっけ?」
「いや、あってるよ。そう、あそこで初めて会ったんだ。」
急に何を言ってるんだ?気色が悪い。
「散々焦らして申し訳ない、今こそ真実を話そう。」
私は何回目だ!と突っ込むことさえ止めた。
ただ男の目を見て今度こそは本気なのだと分かったからだ。
「俺はお前たちの敵では無い。むしろ仲間だと思ってくれ。」
は?あれだけの妨害をしといて仲間?笑えないわ。
「いや、ふざけたことを言ってるのは俺自身でもわかっている。だが話は聞いて欲しい!」
男は頭を下げ土下座をしている。まあ話次第だな、それによっては、こいつを消す。
「実はお前らが会った王と言うのは本物ではない。あいつは・・・裏切り者だ。」
神妙な面持ち。嘘ではない、やはり真だ。
私はその意外な展開に興味が出てきた。
「どういうことだ?詳しく聞かせろ。」
男は話した、これまでのあらましを。
簡潔にまとめると、私が会った王は本物の王を殺し、成り代わっているらしい。
そしてあの国の人々は、一種の催眠状態に陥り、そいつを正しい王として認識させられ、この男だけが真相を知る者として命を狙われたらしい。
あんなに暑くても仮面で顔を隠したり、マントを羽織っていたのはそのためか。
「は~・・・なるほどね。で?何でその王の右腕的な感じになってたのよ。その時にこっそり殺せばよかったのに。」
そう、仮面で顔を隠した緯度でバレないなら、三日天下にすることだってできたのでは?
実際に会った時も、戦闘は男に任せっきりだったし、武術に長けている様子もない、簡単に殺せそうだ。
「俺もすぐに殺してやりたかったさ!・・・だが殺して皆は本当に戻るのか?俺の感情任せの行動で殺して戻らなかったらどうする!」
つまり怖いってことね。己の一人で何万もの人間の命を奪ってしまうのでは、と。
確かにその催眠だか、呪いだか、分からないが王に聞くしかないな。
「話はそれだけ?良ければ手を貸してあげる。」
男は曇天模様から晴天のように晴れ晴れとした顔を見せた。
「本当にいいのか!助かった!」
嘘では無いだろうし、我々にも脅威が及ぶ可能性がある以上、放っては置けない。
そういえば、未来とフレンは大丈夫だろうか?
未来は強いし、負けはないと思うけど。
一応心配だな。1回合流するか。
「手伝ってあげるけど、その前に館に行かないと。私の仲間が待ってくれてるはずよ。あんなやつら敵ですらないだろうし。」
「ああ、分かった。仲間が増えるのは喜ばしいことだ!」
後ろにいたペラが私の影からヒョイと出てきた。
「シラリア?今何が起こってるの?」
そういえばペラは攫われてからず〜っとここにいたから知らないのね。
「大丈夫、後で教えてあげるわ。」
「もう出発していいか?俺としては早ければ早いほど嬉しいが・・・」
私は男に向き直り「ええ、いつでも。」と言い、ペラをもう一度ぎゅっと抱えた。
ペラは困惑して首を傾げていたが、私もなんでそうしたかは分からない。あまりにも可愛かったから・・・だろうか。
部屋を出ようとするところで気が付いた。
私はこの男の名を聞いてない。
「ごめん、お前の名前はなんだ?」
男はドアを開けようと伸ばしていた手を引っ込めて180度回転した。
「そういえば言ってなかったな。
俺の名前は『エドゥギュール・ギラ』王の息子だ。」
もっと、次からは展開も面白くして行けたらな、と思います。




