表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『完全記憶の転生王子と断罪の悪役令嬢 〜知識こそが現代の魔法だ、精神を愛して(殺して)天下を獲る〜』  作者: Zacku


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/20

第6話:ブランド化の魔法と、1億ギルの衝撃

皆様、第5話での「天才技師ニルス合流」への反響、ありがとうございます。

魔導バイクを飛ばして駆けつけたニルスを加え、アステリア領の「開発拠点ラボ」が完成しました。

「……リリアーヌ。この領地の特産品、ただの『安物』として売るつもりかい?」

「……まさか、カイル。……モノを売るのは二流。一流は『物語ストーリー』と『優越感』を売るものですわ」

カイルが完全記憶から引き出した「古代の最高級香料」の再現レシピと、ニルスの「微細加工技術」。

そして、リリアーヌの「希少性の心理学」。

一瓶10万ギルの香水が、王都の貴族たちを狂わせる――。

異世界ブランド戦略、開幕です。

アステリア領の特産品は、どこにでもある平凡な「ラベンダー」だった。

これまでは、ただ乾燥させて二足三文で売られるだけの、貧しい村の象徴。

だが、カイルがその花びらを指で弄びながら、脳内の『完全記憶アーカイブ』を検索する。

「……リリアーヌ。古代帝国の記録にあるね。……特定の魔力波を当てて抽出した精油は、精神を極上の多幸感で満たす『神の雫』と呼ばれていた」

「……ニルス、再現できるかしら?」

「……フン。僕の作った『超音波魔導抽出機』をなめるな。……純度100%、不純物ゼロ。現代の香水技術を、この異世界で完全再現してやるよ」

数日後。

リリアーヌの執務室には、透き通るような紫色の小瓶が並んでいた。

「……ハンス。これを王都へ運びなさい。……ただし、普通に売ってはダメよ」

「……え? せっかくの高級品なのに、売らないんですか、社長?」

「……ええ。……まずは王都で一番影響力のある、社交界の女王……王太子の叔母にあたる公爵夫人に『献上』するの。……そして、こう伝えなさい」

私はハンスに、心理学の『スノッブ効果』を狙った緻密な台本を渡した。

「――『これは、選ばれた方のみが纏うことを許される、月の女神の溜息。……今月は、世界にたった10瓶しか存在しません』……とね」

作戦は、完璧だった。

カイルの計算に基づき、最も「噂好き」で「見栄っ張り」な貴族たちの動線をハッキング。

ニルスの技術で、瓶のラベルには偽造不可能な「魔導シリアルナンバー」を刻印した。

1週間後。

王都では、アステリア領の香水『ルナ・ブレス』を巡り、貴族たちが血眼になってオークションを繰り広げていた。

「……1瓶、100万ギル!? ……正気かよ、社長!」

ハンスが報告書を叩きつける。

当初の目標だった1000万ギルなど、一晩で突破した。

「……ふふ。……10瓶限定、という『飢餓感』。……そして、公爵夫人が認めたという『社会的証明』。……人はね、手に入らないと言われるほど、全財産を投げ打ってでも欲しがる生き物なのよ」

カイルが、積み上がった金貨の山を冷淡に眺めながら付け加える。

「……リリアーヌ。今回の利益、総額で1億ギルを超えたよ。……これで、次のステップ……領地全体の『スマートシティ化』の予算は確保できたね」

「……ええ。……次は、情報の速さを売る『魔導通信機スマホ』の普及。……この国の経済を、根底から書き換えて(アップデートして)差し上げますわ」

アステリア領の貧民たちが、自分たちの育てた花が金貨に変わる光景に涙する。

だが、リリアーヌの瞳はすでに、その先の「王都の経済的支配」を見据えていた。

第6話、いかがでしたでしょうか。

リリアーヌの「心理戦」とカイルの「完全記憶」が、1億ギルという圧倒的な数字を叩き出しました!

もはや追放された令嬢ではなく、一つの「経済圏」の支配者としての頭角を現し始めています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ