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第2話 二つの世界でひとつの決意

大栄の脳裏に浮かぶ二つの悪いイメージ。



"愛音の身に何かあったのか、、"



"もしそうでなければ、、、


今現在2010年10月、、


これから5ヶ月後に愛音の住んでる地に起こる未曾有の大災害、、


愛音は無事なのか、、、"



大栄はそんな思いに耐え切れず、


次の日東北へ向かった。


東北に着いた大栄。


愛音の名前とあの頃に聞いた学校名だけを頼りに

愛音を探す。


大栄は混乱する頭をフル回転させる。


2008年で中学3年、15才


って事は


2010年現在17才、高校2年生。


だが高校までは知らない。


大栄は愛音の出身中学の前に行き、

愛音を知る人物を探そうとする。


だが、大栄は27歳男性、、


いきなり声をかけられる学生達は大栄をかなり気味悪がりほとんどの学生は大栄を見ないフリして通り過ぎてゆく。


"どう切り出せば怪しまれない、、"


大栄はムシャクシャして頭を掻いてると、


そこに1人のおばあさんが通りがかり一言、



「そちらさん、なぜ愛音を知っておる?亅



大栄は嬉しそうに、


「おばあさん!!愛音、、ちゃん、ご存知なんですか?!亅


嬉しそうにする大栄におばあさんは眉間にシワを寄せ問い返す。


「私の質問に答えなさい、なぜ愛音を知っておる?亅



大栄は、

このおばあさんは愛音に会えるキッカケになると思い身に起こった出来事、なぜ大栄が愛音の事を知っているのか、全て話した。


そして話の最中、大栄は直感的に思った。


"自分の身に起こった事は話せる、、"



"だがこれから何が起こるか話そうとすると体が2020年へ戻ってしまう。"


今は元の世界へ戻ってる場合じゃ無いと判断し、

これから起こる事を話すのは控えた。

そしておばあさんは事の一部始終を聞き終え、

ニヤりと歯を見せて呟く。


「ほぉ〜もしやお前さんがブラックコーヒーの男の子かい?亅


大栄の頭の中がハテナ状態になってると、


おばあさんは続けて


「愛音は小学生の頃から放課後うちの商店へ寄ってくれる可愛い孫同然の子でなぁ、修学旅行から帰って以来、毎日放課後ブラックコーヒーを飲むようになってたんで理由を聞いたら、


"修学旅行先で素敵な人と出会いその人と話すたびに片手にブラックコーヒー持ってたの!中学生なのに珍しいよね"


と、愛音が言っててなぁ。亅


おばあさんは愛音の話を聞かせてくれた。


そして大栄はおばあさんにダメ元でお願いする。


「おばあさん、なぜこの世界に来たのか俺自身も今はわからない、だけど今帰る事もできない、しばらくここで過ごそうと思う。でも何をするにも金がいる、おばあさんさえよければ俺を商店で雇って下さい。亅


大栄が深々と頭を下げると

おばあさんは二つ返事でOKしてくれた。


そしておばあさんと商店へ向かいながら色々話をした。


"大栄は未だ独身な事"


"沖縄は10月でも半袖半ズボンで過ごせる事"


"なんなら10月でも海に入れる事"


"今現在東北の寒さにびっくりしてる事。"


話を聞いてるおばあさんが質問する。


「2020年から来たなら、今現在2010年から10年間、何が起こるのか知ってるのかい?亅


大栄は頷きながら言う。


「、、知ってるよ、でもそれを話すと元の世界に戻る気がする、、亅


おばあさんは大栄の切なさそうな表情を見て励ますように質問を変えた。


「2014年と2018年のワールドカップはどこが優勝したんだい?亅


大栄は拍子抜けして笑いながら咄嗟に口走る。


「2014年はドイツで2018年はフランスだったかな〜、、っておばあさんサッカー好きなの?亅


"あ、未来の事、、話せた。"


大栄が心の中で呟いてると

おばあさんは、


「ほぉ〜未来の事話せたねぇ亅と、ニヤり。


「話せる内容と話せない内容の線引き、

そこが今1番解明していきたい課題かな亅


大栄がおばあさんに話してるといつの間にか商店の前へ。


商店は二階建て、二階はおばあさんの家、

一階が商店とよくある作りだった。


「しばらく衣食住は世話してやる、その代わり今日からみっちり働いてもらうよ亅


と、おばあさんが言い大栄は

深く頭を下げてお礼を言う。


そして夕方になり

棚の陳列をしてる大栄の後ろから懐かしい声、、



「おばちゃんただいま〜!亅



大栄が振り返るとそこには綺麗な栗色の髪が2008年、この世界で言えば、2年前より伸びてあの頃と違う制服を着た愛音の姿。


愛音に見入っていると、大栄に気付き頭をペコンと下げて愛音はおばあさんと話し出す。


大栄は再び棚の陳列を始め

2人の会話を盗み聞きしてると、


「そちらのお兄さんがね、愛音に会いたがってたから愛音話してやんな亅


とおばあさんがニヤりと愛音に言う。



"!!、、おばあさん今それ言う?!"


大栄がおばあさんに顔で訴えかけてると、



「初めまして、鈴木愛音と言います、宜しくお願いします!亅


と、元気な愛音の自己紹介を聞いて、

大栄はもどかしさを隠しながら、


「初め、、まして、、大栄と言います。亅


愛音は大栄の名前を聞いて、


「え、、、?たえ、くん?、、いや、、、たえさん!初めまして!亅


必死に微笑む愛音を見て動揺を隠そうとしてる事に気付く大栄。


するとおばあさんが横から、


「たえって良い名前だねぇ、愛音もそう思わないかい?亅


そう聞かれた愛音は、


「うん、、すごく良い、、亅と一言。


大栄はどうして良いか分からず愛音に、


「あの、、!ブラックコーヒーお好きなんですよね毎日飲んでると聞きました!奢りますよ!亅


と言うと、愛音は、


「おばあさんから聞いたんですね、でも実はブラックコーヒーの味、未だ慣れなくて、、亅


と、笑う愛音。


「それなのに毎日、、?亅と大栄が呟くと、


「昔出会った男の子に言われたんです、"ブラックコーヒー飲むと頭冴えて頭が良くなる"と亅


大栄は思った、

"あの頃の自分を殴ってやりたい"と。笑


「たまには違う飲み物も良いと思いますよ、無理して飲まなくても、、、。亅と大栄が今更ながら止めようとすると、


「これが良いんです、その男の子が飲んでる姿がなんかカッコよく見えちゃって亅


と一言呟いた。


そして愛音が気づく、


「たえさんって、、沖縄の方、、ですか?何か喋り方が、、亅


「沖縄ですよ、抑えてたんですがやっぱ訛りは治りませんね亅と大栄が微笑む。


少し話してると辺りは暗くなりおばあさんが愛音を家まで送れと言うのでその通りにした。


帰宅路、愛音が話を切り出す。


「先程話した男の子とは修学旅行先で出会いました。その子の名前もたえくんでした亅


大栄はそれを聞き、


"俺なんだけどなぁ、、"


と思いながら、


「そうだったんですね亅


と言うと愛音は続けて、


「修学旅行のホテルのロビーで3日連続で点呼までの空き時間20分くらい話した程度ですが、ただ、私はこの3日が人生で1番素敵な時間でした、その子の事も、一日たりとも忘れた事はありません亅と呟いた。



「その男の子も、愛音ちゃんの事、ずっと思ってるはずです亅


大栄がそう伝えると、


「最近たまに変な夢を見るんです、、私があの修学旅行先のホテルの屋上から飛び降りる夢、、、たえくんが全力で私を助けてくれて、たえくんが落ちていってしまう夢、、、本当嫌な夢です、、、亅と。

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