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04 インターステラクラウドと全地球凍結

 これまでの、この物語は【SF】ではあるが『上手な嘘は九割が事実』が座右の銘である私は、2020年代のネットでも調べられる現実の科学を語ろう。


*インターステラクラウド


 宇宙の事を英語では『空間(スペース)』や『調和(コスモス)』、『世界(ユニバース)』などと呼ぶ。

 多くが恒星や惑星を指すが今回は『星間(インターステラ)』について述べよう。


 子供の頃に『宇宙って真空なんだぜ』と騒ぐ男子が居たのを思い出すが実際には、とても薄いガス状の水素やヘリウムから炭素まで存在するらしい。


 現在の地球の周辺では『ほぼ真空』と言って良いほど希薄な為に透明に見える星間物質インターステラメディウムだが、オリオン座の中程に見えて我々の銀河系に所属する馬頭星雲の様に、光を遮る濃度にまで濃くなる場所も有るのは『言われてみれば』でも有る。

 その様な濃密な『宇宙雲インターステラクラウド』の場所では新たな太陽系が作られているので、水素は勿論、鉄やウラン、鉛と言った重金属まで宇宙空間に漂っているのは間違いが無い。


 多くの人達は『それは有名映画の冒頭字幕の様に【遥か彼方の銀河系で・・】の様な事で、我々には直接関係が無いし、身近で起きる事では無い』と考えているようだが、実はソウとも言いにくいのが現実だ。


 我々の銀河系は全体が渦巻き状に回転しているので、太陽系外天体や馬頭星雲の様な存在が地球に接近する様な事は無いと考えられてきた。


 だが近年、天文学名称オウムアムア(2017年1I/Oumuamua)やボリソフ彗星(2019年2I/Borisov)、アトラス(2025年3I/ATLAS)の様に、短期間に太陽系外からの大型恒星間天体が三度も地球にも接近してた事が、公的に観測された。


 これは銀河系が、レコード盤のレーベルの様に一枚の絵が混ざり会う事もなく回転しているのではなく、アイスコーヒーに注いだミルクをかき混ぜた時の様に、氷や他の物とぶつかり合いながら回転しているのが現実と言えるのだ。

 太陽系は太陽の磁力線に守られてはいるのだが、先に述べた馬頭星雲の様な濃厚な星間雲が我々の太陽系にやってくる可能性は皆無ではない。


 それでも、『まぁ、そんな事は滅多に起きないだろうし、有れば予兆があるだろう。人類が存在している間は・・・』と考えている者が大半だろう。

 その様に考えている者の殆どは、我々の地球がどれ程の速度で宇宙を移動しているかを知らないのだ。


 彼等は常識として地球が太陽の周りを回っており、太陽も銀河系と言う大きな渦の中にあり、回ってらしい事を知っている。

 だが、その速度が太陽の周りを秒速30kmで周り、銀河系の回転により宇宙を秒速210kmで回っている事など知らないし、認識もしていない。


 そう。座ったまま電車で移動している様に、我々は歩かなくともマッハ617で移動しているのだ。

音速(マッハ)は秒速340m・時速1,225km


 例え太陽を覆い隠す様な濃厚な星間物質の雲が宇宙に静止していても、我々の地球の方が秒速210kmでぶつかっていってしまう訳であり、影響の出はじめる数ヶ月から数日前まで発見できないだろう。


 そして近年、更なる情報が舞い込んで来た。

 南極の氷は、3,500万年前からの雪が層をなしていて、当時の大気も封じ込めた自然のライブラリーと言われている。

 46億年前に生まれた地球には、今も宇宙から水素やヘリウム以外の分子も降り注いでいるのだが、南極の氷から採取された8万年前から4万年前位の【60Fe】の量が現在より少なかったという報道だ。


 この【Fe60】という鉄の同位体元素は、現在の地球には殆ど存在せず、恒星の超新星爆発などにより宇宙空間に放出される物で、ある程度は常に地球へと降り注いでいる物だ。

 このFe60をはじめとする超新星爆発の放出物こそが、先の馬頭星雲の様に新たな太陽系の材料になるのだが、先の報道を逆に見ると、以下の様な事が言える。


【8万年前までは地球の周りに星間物質が多く、それからしばらくは減っていたが、4万年前から増えだしている】


 学者さん達の研究では、あと1・2万年は増えた状態が続くと予想されている。


 馬頭星雲の映像からも分かる様に、こういった宇宙雲には濃淡が有るので、今は密度が薄いから今後も濃くはならないと断言する事ができない。






*全地球凍結


 約46億年の年齢を重ねる地球には、過去に【氷河期/氷河時代】と呼ばれる時代があったらしい事は多くの文明人が知識として知っている。(実際には過去に4回ほどあり、現在は=5回目の氷河期の一部ではあるのだが)


・ヒューロニアン氷河時代(今から24億年前から21億年前)

・クライオジェニアン(8億5000万年から6億3500万年前)

・アンデス-サハラ氷河時代(4億6000万年から4億3000万年前)

・カルー氷河時代(3億6千万年から2億6千万年前)

・第四紀氷河時代(260万年前-)


 約40億年前に地球に生命が誕生し、約16億年前に多細胞生物が誕生、約5億年前に海から地上へ進出して以来、寒冷化として特に有名なイベントは、恐竜絶滅を引き起こしたとされる約6,600万年前のメキシコ・ユカタン半島への隕石落下によるものだが、これは氷河期の一部でしかない。


 【氷河期】と言えば、地球全体に吹雪が吹き荒ぶイメージだが、実際には温暖な地域も存在していたらしい。


 しかし地球考古学では、全地球凍結(スノーボールアース)と呼ばれる現象があったとされている。

 俗に言われる【氷河期】の一部ではあるが、赤道付近の海面まで凍結した時代が、過去に2回あったとされる調査結果だ。


 それは、約22億年前と約7億年前に起きた。


 地球生物は、この【全地球凍結】の後に地上進出を果たので、現在存続できている。


 氷河期の発生原因については諸説有り、火山活動による太陽光遮断説や、太陽活動の低迷期説などがある。


 神話やSFを用いるならば天照大神(あまてらすおおみかみ)が岩戸に隠れたとか、月が人工天体で太陽光を遮ったとかにもなるのだろう。



 さて、ここで思い出して欲しいのが先の【60Fe】の増減が実在すると言う点だ。


 つまり、可能性としてだが全地球凍結の原因には、太陽系に接触してきた高密度星雲による太陽光遮断があったのかも知れないという事だ。

 太陽光の遮られ具合にもよるだろうが、それは長期的に起こったのだろう。

 現在、我々の太陽系に宇宙雲が掛かっている期間だけでも、合計で6万年も有るのだから。

 そして恐らくではあるが、前回の全地球凍結は、宇宙雲遭遇時期の後半に起きている。


 そもそも、この宇宙に我々の太陽系の様な恒星系が生まれるには、その元となった恒星の超新星爆発と、濃い宇宙雲の流れが必要となる。

 だから、我々の太陽系を産んだ宇宙雲の流れや、それに似た動きの物が再び来ない保証は無い。

 実際に我々の銀河系では、今も新しい太陽系が生まれているのだから。


 既に60Feによって宇宙雲が来ている事は立証されているのだから、可能性の否定は非現実的ではあるが。


 仮に、高濃度の星間物質の雲が地球の様な大気のある惑星に接近した場合、星間物質の大半は水素やヘリウムの分子だが、中には惑星の元となる鉄やケイ素等の重い分子も有り、重い分子ほど惑星に引き寄せられやすい。

 地球の大気に降り注いだ重分子は、大気中の水蒸気を結露しやすくし、増えた分子の分だけ降雨量が増えるのは、人工降雨にヨウ化銀やドライアイスを撒くのに似ている。

 ましてや、太陽光が弱められていれば、雨や雪が降りやすくなる。


 再度記述するが、星雲の様な宇宙雲には濃淡があり、『今が明るいから』は続かないのだ。

 実際に、その様に我々の太陽系に近付く宇宙雲が発見されたとしても、政府や天文台はパニック防止の為に隠蔽するだろうが。




 さて、では再びSFを始めようか。

 コレがSFで終わるのを祈って。


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