表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神の領域の鑑定スキルを得た俺は、関わったすべての人を幸せにするつもりが、なぜか最狂のハーレムを作り上げてしまう  作者: 爆進王


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

98/134

第98話 女帝グルーヴ

 翌日、俺たちはブロディさんの鍛冶工房にやって来た。目的はもちろん、シーザリオとメサイアの防具類の購入と、購入した防具類を金と純白に塗装するという依頼のためである。




 


「こんにちは」




「おう!!がはははっ、ハヤト!!また女が増えてるじゃねぇか!!」




「あはははっ、まあ、成り行きで。こちらの女性がシーザリオ。王家で筆頭魔術師をやっています。もう一人がメサイア。シーザリオの従者的存在ですが、公爵家のお嬢様でもあります」





 二人がブロディさんに向かって優雅に微笑む。




 ブロディさんはメサイアの顔をじっと見つめる。





「公爵家…エアディドール家じゃろ?」





 『ニカッ』と笑いメサイアに向かって言った。





『えっ!?』





 俺とメサイアは驚くが…





「以前、グルーヴ様にな、剣を打った事があるんじゃよ。嬢ちゃんはグルーヴ様の若い時にそっくりじゃから、すぐに分かったぞい!!」





 ブロディさんは懐かしむように、遠くを見つめながら言った。





「母に剣を…それは『イカズチ』という名の剣ではありませんか?」




「おぉ、嬢ちゃんは知っとるんか!!」




「はい。母が我が家の宝と言って、大切にしている剣ですから…」




「わはははっ、グルーヴ様が大切にか!!わしが剣を渡した時『まあまあの出来であるな』と、憎たらしいまでの『すまし顔』をして言っておったのにな!!」




「申し訳ありません。母は何分、ああゆう性格ですから…」




「がはははっ、気にしちゃいねぇ!!わしは剣を大切にしてくれているんじゃったら、それだけでいいんじゃよ」




「ありがとうございます」





 ブロディさんは自分が打った剣が大切に扱われている事を知り、とても嬉しそうに笑っていた。




 そして上機嫌のブロディさんは俺の顔を見て『ニヤリッ』と笑った。





「それにしても王家筆頭魔術師と公爵家のお嬢様か、ハヤト、なかなかの大物を連れて来たな」




「アレグリアがベガに招待をしたので、その時、知り合いになって…」




「ところで、何でお前の事を様付けで呼んでるんじゃ?」




「一応、婚約者になったので…」




「婚約者!?王家筆頭魔術師か公爵家の嬢ちゃんか、どっちだ!?」




「…どっちもです。ただし、メサイアの親、つまり公爵様と母親のグルーヴ様にはまだ挨拶はしていません」




「なるほど、王都へ行くわけはそれじゃな?」




「まあ、目的の一つではありますね」




「…お前も大変じゃな」




「今から胃が痛む思いですよ」




「まだ両親にも挨拶をしてない、つまりは会った事もないのか…。婚約者というのも、二人だけで決めた事なんじゃな?」




「はい。だから、許してもらえるかは分かりませんね」





 ブロディさんは少し間を置き言う。





「がははは!!ハヤト、今の公爵様はたしか騎士爵の出で、その剣の実力が先代の公爵様に認められて婿に入ったはず。そうじゃろ、公爵家のお嬢ちゃん?」




「はい。その通りです」




「わしも噂でじゃが、親しみやすいと話を聞いた事がある。問題はないじゃろう。じゃが…」





 ブロディさんは苦笑いを浮かべる





「グルーブ様は面倒くさいぞい!!」





 俺の顔を見て心底『同情するぞ!!』という顔をしながら言った。




 それを聞いたメサイアも苦笑いを浮かべている。




 そして…





「お母様は良くも悪くも『これぞ貴族!!』という性格をしています。決して傲慢という事ではないのですが、人の意見を聞きません。あと、娘の私が言うのもなんですが、能力も非常に高いものを持っています。特に剣の実力は、剣豪・剣聖・剣客…様々な呼び名で呼ばれています。おそらくこの国の中でも頂点だと思われます」





 しかし、そう言った後、メサイアは顔を曇らせ『有能がゆえに、他人を下に見てしまうのです。領民はもちろんの事、エアディドール家に使える者たちや家族までも…基本『あなたたちは私の言う事に従っていればいい。意見など聞く必要はない!!』という姿勢なので…』と続ける。




 さらに…





「他家にはもちろんの事、王家にまでも言いたい事を遠慮なしに言うので、エアディドール家を嫌う者も多いのです。特に後継者と見られている王子二人とは折り合いが悪い。一部では、病気がちの国王にもしもの事があったら『反旗を翻すのでは?』と言われています」





 メサイアは何ともいえない複雑な顔をして言った。





「反旗って…まさか。噂だよね?」





 俺は心底『面倒くせぇ~!!』と思いながら聞く。





「それが噂とも言い切れないのですよ。最近になって、やたら武器を買い集めているという噂が聞こえてきます」





 シーザリオが心配そうに答える。





「本当!?内戦でも始めるつもりなのか!?」





 俺は思わず大きな声を出すが…





「現王が御存命のうちは大丈夫でしょう。しかし…逆に言えば、もしもの事があれば『何かが起こってもおかしくはない』とも言えるかもしれません」





 シーザリオは目を閉じ答えた。





「はあぁぁぁ~、娘の私でも、お母様の考えている事は分かりません。全てを独断で決めますから…。あっ!?当然ですが、公爵のお父様にも事後報告で、相談もほとんどしません」





 メサイアは深いため息を付き、憂い顔をして言ったのだった。








【グルーヴの寝室にて…】




 グルーヴは全裸でうつ伏せになって横たわっている。




 薄暗い部屋の中、妖しげな裸体がローソクの炎に照らされている。




 お付きの者が三人がかりでマッサージをしている。オイルを垂らし一人が足を、一人が腕を、そしてもう一人が腰から背中にかけてを丹念に揉み解している。





「ふうぅぅぅ~、年は取りたくないものじゃ。最近は肌の潤いが無くなり『カサカサ』になるばかりじゃ。少し体を動かせばすぐに疲れるしのう。あぁ…若返る方法など無いものか」





 グルーヴはしみじみと言う。





「何をおっしゃいますか。グルーヴ様は全女性の憧れでございます。こんなに白く美しい肌、シミの一つもございません。まだ三十代でございます。エアディドール家に使える者たちは、もうお一人期待しております」




「ナナにはかなわぬ。じゃが、子供は…もしかしてだが、メサイアが生んでくれるかもしれぬぞ」




「メサイア様が?」




「ふふふっ」





 グルーヴはナナと呼ばれる女従者に手紙を見せた。





「まあ、メサイア様が婚約者を連れて!?」




「ふふふっ、ナナ。まだ婚約者ではない。私は認めておらぬ!!我がエアディドール家に名を連ねるのにふさわしい者か、私が見定めなければ認められぬ!!」





 グルーヴは仰向けになり、惜しげも無く巨乳をさらす。




 もう一度、愛娘からの手紙を読み返す。





「エアディドールは武闘派。私が直に剣を取り、見定めてくれる!!」





 グルーヴは手紙をローソクに近づける。




 手紙が燃え上がると『ニヤリッ』と笑うのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ