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神の領域の鑑定スキルを得た俺は、関わったすべての人を幸せにするつもりが、なぜか最狂のハーレムを作り上げてしまう  作者: 爆進王


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第84話 青備えのファレノプシス

 期待に満ちた目で俺を見つめるファレノプシス。




 俺はその鋭い目つきとクールな性格から『う~ん…ファレノプシスに似合う色…か。俺としては青色の一択だな。パーティーのリーダーとして、常に冷静沈着でいて欲しいという願いも込めて青。ファレノプシスには絶対青色が似合うと思うよ!!』と、提案してみた。





「ハヤト様が選んでくれた色は青…私に似合う色は青色。実は私が一番好きな色なんだよ」





 嬉しそうに呟くファレノプシス。





「確かにクールな性格のファレノプシスさんには似合っているね!!でも…少し冷たい感じがする気がしないでもないかな…」




「まあ…近寄りずらい雰囲気は否めない…か…」





 俺はアレグリアの指摘に対し、もう一度考える。




 しかし『冷たく見られるとか関係ないよ。そもそも他人からどう見られているかなんて気にしていない。ハヤト様が本当の私を分かってくれていれば、私はそれだけでいいんだ。ブロディさん、私の防具は青色…深い青色に染め上げてください』と、ファレノプシスは言った。





「深い青か…まあ、ええじゃろう」





 ブロディさんはウオッカの防具類を選び終え、続けてファレノプシスの防具類を選んでいく。





「これは何?」





 アレグリアが見なれぬ防具に興味を示して手に取る。




 ブロディさんが『チラッ』と見て『眼帯じゃ。冒険者には片目をつぶされている奴が結構いる。目を集中的に狙ってくる魔物や魔獣がいるからな。アレグリア、とりあえずお前には関係ないもんじゃ』と、言った。





「ふ~ん…」





 目の見えるアレグリアは興味を無くし、眼帯をテーブルの上に戻そうとする。





「アレグリア、一度着けてみなよ」





 そう俺が提案する。





「えっ!?意味無くない?」





 俺の提案にアレグリアが首をかしげる。





「少し試したい事があるんだ。とりあえず着けてみてくれ」




「ハヤトが言うなら…」





 アレグリアが眼帯を左目に装着する。




 少し違和感があるのか、右目を細めて見づらそうだ。





「どんな感じ?」





 眼帯を装着したアレグリアが仁王立ちで聞いてくる。




 俺を見つめる片目の視線は鋭く、そして黒い戦闘服に赤備えの防具を身に着け、氷属性が付与された立派な槍を手にしている。





「見た目だけならSランクと言っても過言じゃないよ」





 俺の言葉に『ニコリッ』と微笑むアレグリア。





「ふふふっ、今に見た目だけでは無くて、実力でも…」





 と言って、拳を固めて見せた。




 その時…





「ペチンッ」





 不意を衝き、俺は右手でアレグリアの左方向、つまり死角から手を回し、頬を軽く叩く。




 不意に頬を叩かれたアレグリアは…





「ハヤト、痛いじゃない!!」





 唇を尖らせ抗議をする。





「見えなかっただろ?」




「えっ!?う、うん…」





 俺はもう一度同じように、アレグリアの死角から手を回し頬を軽く叩く。





「眼帯を付けているから見えないのよ!!」





 アレグリアは眼帯を外そうとする。




 俺はアレグリアに眼帯を外させないように軽い攻撃を繰り返す。





「チョット…何するのよ!?」





 アレグリアはそう言いながら、俺の攻撃を見事なまでに避けていく。




 しかし…俺が意識的に死角を使い攻撃を繰り出していくと、徐々に攻撃を避けられなくなっていく。





「うわっ!?ちょ、ちょっと…待って.。左側からの攻撃が見えないのよ!!」





 アレグリアは俺の攻撃を全く避けられなくなり、壁際に追い詰められる。




 


「ドンッ!!」





 アレグリアの背中が壁にぶつかる。




 最後にアレグリアの左の頬を優しく撫でて終了…。





「どうだった?」




「どうだったって…左目が見えない状態なのに攻撃をするなんて酷いわよ!!」




「軽くじゃないか。痛くは無かっただろ?それに…魔物も魔獣も左目が見えないからといって、死角から攻撃をしないという事は無いだろ?」




「そ、そうだけど…でも…」





 アレグリアは不服そうに唇を尖らせ、頬を膨らませる。





「俺が生きていた世界の剣豪の話なんだが…目が見えるのにあえて眼帯を装着していたそうなんだ。強さを追求するために、あえて死角を作り出し自分を不利な状態に追い込んでいたらしい」




「!?」





 アレグリアの表情が変わる。





「俺は戦いの事はよく分からないけど、あえて死角を作り出す事により、鍛えられる部分もあるんじゃないか?思い付くところでは、例えば相手の動きの予想だったり、自分の立ち回りの最適化なんかができそうな感じがするんだけど…」




「うん…確かに…確かにそうね!!」





 アレグリアはそう言って、眼帯を装着したまま槍を構え、何やら『ブツブツ』と独り言を呟く。





「いやぁ~見えない。これじゃあ、敵が全く見えないわね」





 首を振って視界を確保し、軽く立ち回りを見せている。しかし、時々自分の足を机にぶつけたりしている。




 しばらくして『これは相当な訓練になるわ!!ありがとう、ハヤト!!私、しばらく眼帯を装着したまま稽古をしてみるわ』と言い、気合の入った顔をして俺を見つめたのであった。








【ファレノプシス視点】




(ウオッカさんは桃備え…か。アレグリアが赤備えだし、私も自分の色で防具を統一するのもいいかもしれない)





 私は嬉しそうに防具を手にするウオッカさんを見ながら思う。




 そしてテーブルの上に置いてある籠手を手に取り『私は火属性という事だし赤…いや、それではアレグリアと被ってしまう。ウオッカさんも赤備えならパーティーで統一できるけど、ウオッカさんが桃備えとなると…私も違う色にしたほうが良いわね』 と、赤色と桃色以外の色を考える。





(でも…私が好きな人の事を思って、身につける物の色を考える日が来るとは…。ふふふっ、信じられないわね。好きな色は青色なんだけど…ハヤト様はどう思っているのか、気になる。ムッチャ気になる)





 私は思い切って『何色が似合うと思う?』と、ハヤト様に聞いてみた。





(恥ずかしい。人生で一番恥ずかしいかもしれない。でも…幸せ)





 そんな私の姿を見てアレグリアがからかう…が、何だかそれも嬉しくてたまらない。




 そしてハヤト様から『ファレノプシスには絶対青色が似合うと思うよ!!』という答えが…。





(あぁ…これが幸せという事なんだ)





 私は胸いっぱいの幸せを噛みしめ、ハヤト様の顔を見つめるのでした。









【アレグリア視点】




(ファレノプシスさんは青色、深い青色か…確かにイメージ的にはピッタリだけど、冷たい印象を感じるわね…。人を寄せ付けない雰囲気があるわ)





 私はファレノプシスさんのクールな雰囲気と、切れ長の目が特徴的な美しい顔を見ながら思う。




 そして『普段は無口だし、愛想笑いも絶対にしない。もし知り合いじゃ無かったら、絶対に声を掛けられないわ…恐すぎる!!』と、苦笑いを浮かべる。




 それとなく指摘をしてみたが…





「ハヤト様に分かってもらえていれば、それだけでいい。その他の事は望んではいない」





 ファレノプシスさんは言い切った。




 その姿を見て…





(カッコいい!!私もこんなカッコいい大人の女性になりたい!!)





 思わず同性であるはずのファレノプシスさんに見惚れてしまう。




 そして『ファレノプシスさんもだけれど、ウオッカさん、シーザリオ様にメサイア様も…。ハヤトの周りに魅力的なお姉様達が集まってきた。お母さんはほっとくとして、私も負けていられないわ!!』と、自然と気合が入ったのでした。

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