表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神の領域の鑑定スキルを得た俺は、関わったすべての人を幸せにするつもりが、なぜか最狂のハーレムを作り上げてしまう  作者: 爆進王


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

70/134

第70話 取り調べ

「ただいま!!お腹空いた!!お昼ご飯出来てる?」





 その場の空気を和ませる、能天気な雰囲気を醸し出し、アレグリアが帰ってきた。





「…槍!?…どちら様?」





 アレグリアはファレノプシスさんの槍を見て、表情が険しくなった。やはり同じ槍使いは気になる様だ。一瞬で臨戦態勢になる。





「おかえり、アレグリア。二人は俺にポーションを提供してくれたブエナビスタさんと、お姉さんのファレノプシスさんだ。それに、こちらの女性はウオッカさんだよ』




「…そう。私はこの宿の娘のアレグリアです」





 アレグリアは三人に向かって『ペコリッ』と頭を下げる。





「ファレノプシスだ…よろしく」




「ブエナビスタです。よろしくお願いします!!」




「…ウオッカです」





 三人も立ち上がって挨拶をする。




 アレグリアの視線とファレノプシスさんの視線が交錯し、火花が散った気がした。




 しかし、ここではアレグリアが敏感に空気を読んで、大人しく俺の横に座る。






「まずは…ハヤト様、『エリクサーを持っていた』とは?」





 シーザリオの圧が凄い。まるで取り調べを受けているようだ。





「エ、エリクサーを持っていた!?ハヤト、どういう事よ!!」





 アレグリアが俺に顔を近づけ聞いてきた。あと数センチで唇が触れ合う距離。




 しかし…シーザリオによって、アレグリアの首元が引っ張られ、唇が遠のいていく…残念。





「いや~、たまたまポーションに魔力を注入したら、出来上がっちゃったんだよ」




「ハヤト様、エリクサーはたまたま出来上がっちゃう物ではありませんよ!!」




「伝説の万能薬なんだってね。驚いたよ!!」





 俺は何も噓を言ってはいない。素直にシーザリオの取り調べに応じる。あくまでも任意なのです。




 どういうわけかアレグリアも取り調べに参加してくる。まあ、アレグリアは興味本位で聞いてくるだけなのだが…。





「もしかして、私の部屋で魔力を注入した時の…あれがエリクサーになったの!?」




「そうなんだ。俺はエリクサーなんて万能薬の事を知らなかったから、失敗作かと思っていたんだよ」




「まあ、ハヤトのいた世界に、エリクサーが無かったんなら、知らなくても仕方が無いんじゃないかな」




「だろっ!!」





 何とかアレグリアを味方に引き込む事に成功する。




 そして、アレグリアはその時の事を思い出し『ふふふっ、ねえ、ハヤト。あの時のヘンテコでおバカなポーズが、エリクサーができた秘密かもよ!!』と、大笑いしながら言った。





「ヘンテコでおバカって…俺は真剣だったけどね」




「あはははっ!!ごめんごめん!!」




「………はあ」





 俺とアレグリアのやり取りを見て、ため息をつくシーザリオ。





「ハヤト様、エリクサーを生成できるという事は、この世界にとって大変な事なのですよ。これまでの価値観が根底から崩れる。もし、こんな事がバレたらと思うと…」





 シーザリオはそう言うと、ブエナとファレノプシスさん、それにウオッカさんを睨みつける。




 初めて見るシーザリオの真剣な眼差し。




 鬼の形相と言うにふさわしく『あなた達、分かっていますね。この事を他人に漏らしたら…』と、無言の威圧を放つ。





(さすが王家筆頭魔術師、やる時はやる女だ!!)





 俺も内心はビビりながらも、感心をする。そしてシーザリオ、この女性の実力は計り知れない。アレグリアとの対決など、シーザリオにとっては、ただのじゃれ合いだったのだろう…と思わせるのであった。




 張り詰める空気。




 誰も身動きすら取れない。





「シーザリオ…もういいでしょう」





 メサイアがシーザリオに声を掛けた。




 シーザリオは困ったような、心配そうな、とても複雑な表情になっていた。





「ハヤト様が連れてこられたという事は…つまり、そういう事だわ」




「…まあ、確かにそうですね。私が心配しても、仕方が無いという事ですか」





 シーザリオは俺が鑑定済みなのだろうと納得する。





『……………』





 緊張は和らいだが、まだ空気が少し重い。誰も口を開こうとしない。




 そこにアパパネが料理を運んでくる姿が見えた。





「料理ができたようだよ。試食兼昼食を取りながら話さないか」




「はあ…仕方が無いですね。そうしましょう」





 俺の提案に、ため息をつきながら同意するシーザリオ。




 しかし…





「むむむっ、見た事の無い料理だわ。アパパネ、これは?」





 一旦、関心が料理のほうに向けられる。





「これは生姜焼きといいます。熱いうちにお召し上がりください!!」





 アパパネはそう言い、流れるような美しい身のこなしで、みんなの前にお皿を置いていった。





「これは美味しそうだね!!まずは熱いうちに頂こうか!!」





 俺はそう言い、試食という昼食を取り始めるのであった。








【アレグリア視点】




(あぁ~お腹空いた!!)





 私は朝の修練を終え、いったん自宅へと戻る。そして歩きながら、昼からの稽古内容を考える。





(…稽古の相手がほしいな。できれば格上の相手。自分でも着実に実力が上がっていという実感がある。メサイア様にお願いしたいんだけど、無理だよね。忙しいだろうし…)





 そんな事を考えているうちに、自宅に着いた。





(まあ、それは置いといて…お昼ご飯だ!!リスグラシュー、期待しているからね!!)





 リスグラシューが食事を作るようになってから、食事の時間が楽しみで仕方が無い。昨日の夜、明日は新しい料理を試作すると聞いていた。





(ふふふっ、実は朝食を控えめにしていたの。おかげで、いつもよりも腹ペコの状態よ!!)





 期待に胸を膨らませ、ダイニングへと向かった。





「…槍!?…どちら様?」





 無意識のうちに槍を構えてしまった。




 見知らぬ女性が、鋭い目つきで私を見る。




 私も臨戦態勢になる…が、ハヤトの知り合いという話。私は槍使いの女性が気になりつつも、落ち着きを取り戻しハヤトの横に座った。




 しかし、いきなりシーザリオ様の口からとんでも発言が飛び出した。




 ハヤトが幻の万能薬『エリクサー』を生成したとの事。




 私は槍使いの女性の事など忘れ、ハヤトを問いただす。





(あぁ…あの時に。私の部屋で魔力を注入した時に『エリクサー』が生成できたんだね。偶然?いや、ハヤトの事だから必然ね。それにしても…うふふふっ!!あの時のハヤトのヘンテコなポーズ!!思い出しただけで笑いが込み上げてきちゃう!!)





 私はシーザリオ様に問いただされているハヤトを慰めようとする…が、あの時のヘンテコポーズが思い出され、大笑いしてしまうのでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ