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神の領域の鑑定スキルを得た俺は、関わったすべての人を幸せにするつもりが、なぜか最狂のハーレムを作り上げてしまう  作者: 爆進王


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第61話 下級ポーションを買いに行こう!!

 俺は簡単に朝食を済ませ、いつもの様に相談所を開くために出かけていく。シーザリオが『一緒に行きたい』とごねるのを、メサイアがなだめる。シーザリオはこの国の要人なのだ。仕方が無い。




 いつもの場所に陣取り相談所を開くも、当然の様にお客さんは来ない。




 そして、いつもの様に昼過ぎには相談所を閉じる。





(俺…全く収入が無いんだが…)





 苦笑しながら、ポーションを売っている店まで歩く。出店ではない立派な建物の商店だ。




 店に着き、店内を見て回る。




 今日の目的はポーションだけなので、他の品物には目もくれない。




 


「下級ポーション、1本200エンか…。栄養ドリンク並みだな」





 俺は一本のポーションを手に取り鑑定を行った。





「………効能、水分補給…か」





 もう一本





「………水分補給」




「………水分補給」





(酷過ぎだろ!!)





 アレグリアが品質の低下が酷いと言ってはいたけど…あまりにも酷過ぎだった。俺は諦め、この他にポーションは無いか、店内を探した。




 お客が直接手に届かない場所に、中級ポーションがあるのを見つけたので、鑑定をしてみる。





 中級ポーション Lv.3 効能 疲労回復(大) 止血 魔力回復(小) 鎮痛効果(中)





(おぉ~、下級ポーションとは効能が全然違うな。正直、この店を疑っていたよ。品質の悪い物しか置いていないのかと…)





 俺は中級ポーションの値札を見る。





(30万エン!?めっちゃ高い!!アレグリアに渡す下級ポーションだけでも買っていきたいのだけど…まともな物が無いんだよなぁ…)




 


 俺がどうしようか悩んでいると、女の子が店の人と話している姿が見えた。ポーションを売りに来たのだろう。20本くらいのポーションを持っている。




 俺は何気なく鑑定をしてみた。





 下級ポーション Lv.9 効能 疲労回復(中) 止血(小) 鎮痛効果(小) 解熱効果(小)





(おぉ~!!これは凄い!!)





 俺はバレないように鑑定を続けた。この女の子の持ってきた下級ポーションは、Lv.7からLv.10で安定していた。おそらく下級ポーションの中では最高級の品質だと思われる。




 しかし…様子がおかしい。




 バレないように聞き耳を立てると…





「お願いします。買い取って頂かないと…生活ができないんです」




「そう言われても…こっちも商売だからねぇ。下級ポーションは余っている状態なんだよ」




「私のポーションは品質が良いのです」




「みんなが言うよ。私のポーションは出来が良いってね。だけど、それを証明できないでしょ。それに補助金も終わってしまったからね」




「……………」




「…ごめんな。これは買い取れないんだよ」




「…わかりました」





 少女はがっくりと肩を落とし、店から出て行った。




 俺も少女を追いかけて店を出るが、少女は店の前で座り込んでいた。




 


(とりあえず、鑑定!!)





 ブエナビスタ 11歳 身長148㎝ 体重33㎏ B66 W50 H68 処女




 戦闘 001 製薬 071 内政 069 感性 063




 魔法 000 家事 062 努力 088 生産 077




 農業 048 商業 041 建築 014 魅力 050




 外交 011 交渉 006 信用 098 採掘 001




 感覚 059 研究 071 狩猟 001 解体 015





(いつもの通り、一部の情報だが…まさにポーションを作るために生まれてきた様な子なんだが…。才能が有り、正しい道を歩んでいても、上手くいかない時は上手くいかないものなんだよな)





 俺は何だか、やりきれない気持ちで女の子を見る。




 女の子は無表情でポーションの瓶を手に取り、蓋を開けて中身のポーションを捨て様とする。




 俺は何と声を掛けたらいいかと考えていたが、瞬間的に女の子の手をつかんで止める。





「もったいないよ」





 女の子は少し驚きながらも





「売れないポーションを持っていても仕方が無いから…」





 そう言って、視線を落とした。




 俺は一本、ポーションを手に取り





「質の良いポーションだね。店の中にあったポーションと比べ物にならない程、上質だね」




「分かるの?お兄さん」




「あぁ…何と無くだけど…分かるよ」





 俺はそれらしく見えるように、ポーションを日にかざして言う。鑑定したとは言わない。





「透明度が違うからね。君のポーションは本当に透明度が高い。店に並べてあった下級ポーションとは比べ物にならないよ」




「私には透明度とかは、よく分からないけど…。自分で使ってみると、売ってるポーションより効き目があると思うの」




「だろうね。下級ポーションの中では最高の品質だと思う」





 女の子は『ニッコリ』と微笑むが『でも、売れないと生活ができないのよ』と、再び、うつ向いてしまう





 確かに、残念ながら女の子の言う通り。




 品質と商売は必ずしも両立しない場合も多々ある。厳しい現実が、女の子の前に立ちはだかっているのであった。








【ブエナビスタ視点】




(一本も売れなかった。どうしよう…)





 私は売れなかったポーションを持って店を出る。たとえ売れたとしても、大したお金にはならないのだが…。正直もう、お金が無い。




 途方に暮れて店の前で座り込む。




 また20本のポーションを持って、家まで帰る気力が無い。




 私は無表情でポーションを見つめる。





(…捨ててしまおう)





 一生懸命に作ったポーションを手に取り…ふたを開け…捨てようとした時…





「質の良いポーションだね」





 知らないお兄さんが私の手を止めた。




 そのお兄さんは私の作ったポーションを絶賛してくれた。店に置いてあったポーションとは比べ物にならない品質だと言って…。




 素直に嬉しかった。何か自分自身が認められたような気がした。




 でも…





「売れないと生活ができないのよ」





 絶望的な現実が私の前に立ちはだかっている事には、何も変わりがありませんでした。

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