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神の領域の鑑定スキルを得た俺は、関わったすべての人を幸せにするつもりが、なぜか最狂のハーレムを作り上げてしまう  作者: 爆進王


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第159話 属性付与

「私からもハヤトに見せたいものがあるの」





 アレグリアが冒険者カードを高々と掲げる。




 掲げられたカードをよく見ると『Eランク』と刻まれていた。





「昇格したのか!?」




「うん!!Eランクに昇格したのよ!!」




「凄いじゃないか!!でも…ちょこちょこ依頼をこなしていたのは知ってたけど、案外チョロイの?」




「チョロくないわよ!!実は王都に向かう途中でゼニヤッタさんが盗賊に襲われていたでしょ?その盗賊の首をゼニヤッタさんがギルドに持って行ってくれていたのよ」




「あぁ…確か報奨金をもらっていたよね」




「そう!!その盗賊が意外に高額の賞金首でね。一気にランクが上がってたというわけ!!」




「そうなのか!!じゃあ、ゼニヤッタに感謝しないとな」




「もちろんよ!!」





 アレグリアが振り返ってゼニヤッタに対して親指を立てる。





「アレグリアちゃんやファレノプシス、それにウオッカさんには、あの報奨金でゼニヤッタ商事に大量の商品を発注してもらってんのよ。特にファレノプシスからは火属性が付与された槍を発注してもろうてんねん。高価な品やけど、必ず探し出してお届けして見せますわ!!」





 手揉みをしながら話すゼニヤッタ。完全に商売人の顔をしている。





「…火魔法………付与。あっ!?ファレノプシス、ちょっと槍を貸してくれ」




「構いませんが?」





 俺は槍を受け取り火属性を付与する。





「はい。返すよ」




「???」





 意味が分からず、首をかしげるファレノプシス。





「突いてみてくれ」




「…突くのは構いませんが、一体?」





 戸惑いながらもファレノプシスは腰を落とし構えを取る。





「リーダー、私に向かって突いてみて!!」





 アレグリアが挑発するように、人差し指をクイクイと動かす。





「その顔、少しムカつくわね………やあぁぁぁ~!!」





 少しだけイラッという顔をして、アレグリアに向かって槍を突くファレノプシス。当然、本気ではない。加減をしている。




 しかし、次の瞬間、槍の穂先から炎が現れ、アレグリアを襲う。





「あっ!?」




「ぎゃあああああ!!!!!」





 迫りくる炎を間一髪で避けるアレグリア。




 思わず『殺す気か!!』と叫び声を上げる。





「………いや…こ、これは!?」





 呆然と槍の穂先を見つめるファレノプシス。混乱した顔も美しい。





「ふふふっ、火属性を付与してみた!!」





 ドヤる俺。




 全員に『いやいやいや、そんな簡単に属性付与が出来てたまるものですか!!』と、ツッコまれる。しかし、ゼニヤッタだけは『…そんな簡単に属性付与をされたら、ウチの努力が…。完全に営業妨害やがな』とぼやいているのであった。





「魔石に魔法を付与できるのなら、もしかして武器に属性を付与できないかと思ったんだが、上手くいった。ふふふっ、マリア様から『魔法は面白いから、いろいろ試してみて』と言われてたんだけど、上達するにつれて、本当に楽しくなってきたよ!!」




「そりゃあ、そんなに簡単に上手くいくなら、誰でも楽しくなるわよ!!」




「いやいやいや、簡単じゃないよ。努力してる」




「まあ、最近は特に頑張ってるのは認めるけど…なんか理不尽な感じがしなくともないわね。だいたい、私たちみたいに汗だくになって体を動かしてないし、ヘトヘトになった感じもないわ」




「まあ、魔法はイメージ。頭の中でトレーニングするから、見た目には分かりにくい部分がある事は認めるよ」




「でも、ハヤトがこの世界に馴染んでくれている感じがして、とても嬉しいんだけどね!!」





 アレグリアはボヤキながらも、最後には笑顔でそう言ってくれた。





「ゼニヤッタもごめんな。ファレノプシスのために頑張ってくれていたのに。しゃあない。生活魔法を付与した魔石の販売を依頼しよう。話の様子から、利益率が高い商品になるんじゃないか?」




「ホンマでっか?ぜひ、頼みますわ!!」




「俺もシーザリオ島の開発費を稼がないといけないからね。金持ち貴族からぼったくって来い」




「承知!!とりあえず、この宝石みたいな生活魔法を付与した魔石。そうでんな…宝魔石と名付けましょうか。これを10個、発注しますわ。こんなん、超絶高値で売れまっせ!!ぐひひひっ!!」





 綺麗な顔からは想像もできないお下品な笑いを放つゼニヤッタ。まあ…許す。





「シーザリオとグランには、生活魔法は必要は無いとは思うけど、俺の気持ちだ。受け取ってくれよな」




「ふふふっ、必要ないなんて事はございません。本来、魔力は無尽蔵に湧いてくるものではありませんから、助かります。それに…こんなにも綺麗な宝魔石、私だけもらえなかったら拗ねちゃいますよ」




「グランも嬉しい!!ご主人様、ありがとう!!」




「そう言ってくれると俺も嬉しい!!そうだ!!グルーヴとメサイアは剣を、ウオッカは盾を貸してくれ。それぞれの属性を付与するから」




「ふふふっ、わたくし、さらに強くなってしまいますわね」




『………手加減をお願いします』





 微笑を浮かべるグルーヴとは対照的に、アレグリアとメサイア、それにファレノプシスとウオッカが顔を引きつらせているのは、気のせいでは無いだろう。




 俺は『頑張ってくれ』と励ますが、四人は無表情で遠くを見つめているのであった。








【王都にて…⑥】




 剣圧だけで切り倒された大樹を見つめ、満足そうな顔をするシャカール。大剣を肩に担ぎ『ドヤ顔』を決める。





「ち、父上!?切断された腕と足が………生えてます!?」




「うむっ!!このポーションのおかげであるな」




「ポ、ポーション…本当にそれは…ポーションなのでしょうか?得体の知れない液体なのでは!?」




「確かに…。いかに高級なポーションといえど、切断された腕や足が元通りになるなどとは………にわかには信じられぬな。だが、詳細は分からぬ。ハヤトに会ったら確かめてみるしかあるまい。しかも、怪我が治っただけではない。体が若返ったような感覚がするのだ」





 体中をさわりながら確かめるシャカール。





「ふふふっ」





 突然、得体の知れぬ笑みを浮かべるシャカール。





「ど、どうしたのですか?」





 困惑するシェイディ。





「聞きたいか?」




「と、当然です!!ど、どこか体に不調のところがあるのですか?」




「違う!!どうやら………股間も若返ったようなのだ!!目覚めてから朝勃ちが収まらぬ!!!!!」





 コケるシェイディに満足そうなシャカール。




 小姓とメイドを抱き寄せる。





『シャカール様………素敵でございます…』





 頬を赤らめる小姓とメイド。




 恥ずかしがりながらも、シャカールの胸に顔をうずめ、うっとりと身を任せている。





「……………」





 適当な言葉が出てこないシェイディ。




 父親の命が助かり嬉しいながらも苦笑が止まらないのであった。





『ドドドドドォォォ~~~』





 前方と左右から、爪音が聞こえてきた。





「新手かっ!?岩場を背に陣形を組め!!」





 冷静にシェイディが指示を出す。




 息子の姿を頼もしそうに見つめるシャカール。





『シャカール!!』




「!?」





 聞き覚えのある声が聞こえてきた。





「ランセット!!それにネイチャとアートも…ふふふっ、おもしろい!!まとめて相手をしてやるぞ!!」





 馬に飛び乗り、シャカールは大剣を天に向け威嚇する。





「ふふふっ、馬鹿な事を言うな!!話を聞け!!俺たち南方の三家、ヴァレンシュタイン家にベルフォール家、それに加えてアスター家は、エアディドール家に強力する。エアディドールを中心に固めれば、王家が相手でも後れは取らぬぞ!!」





 ランセットにネイチャとアートが合流し、歩調を合わせシャカールの元へ向かう。





「頼もしいな。しかし、首を垂れる相手は俺ではない。家督はすでにグルーヴの意向に基づき、息子のシェイディに譲った。もし、エアディドールと共に王家と戦うというのなら、シェイディに頭を下げよ!!」




『!?………シェイディ…殿は、まだ元服したばかりのはず。我々が首を垂れる事など………』





 ゆっくりとシェイディが歩いてくる。




 三人は以前見た時とは雰囲気の違うシェイディを見て、すぐさま馬から降りる。





「一瞬、グルーヴ様かと思いました。数日前にお会いした時とは、明らかに様子が異なります。一体…なにがあったのでしょうか?」





 ランセットがシェイディに問いかける。





「なにもないよ。ただ…眠っていたエアディドールの血が目覚めただけ。ランセット・ド・ヴァレンシュタイン!!それにネイチャ・ド・ベルフォールとアート・ド・アスター!!俺が公爵、シェイディ・ド・エアディドールだ。父は隠居して後見役に、母グルーヴは………エアディドール家を去った。王家がエアディドールを攻めるというのなら受けて立つ。そして………エアディドールは独立する!!」





 三人は一瞬だけ目を閉じ、そして目を見開き、静かにシェイディの前で跪いたのであった。

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