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神の領域の鑑定スキルを得た俺は、関わったすべての人を幸せにするつもりが、なぜか最狂のハーレムを作り上げてしまう  作者: 爆進王


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第148話 セブンカラーズ

「だ、抱き着きやがった!!破廉恥母娘がぁっ!!………う、羨ましい!!」





 二人を抱き寄せる姿を見て、シーザリオが悔しそうに呟く。





「シーザリオ様、今日は特別な日。我慢してください」




「リスグラシュー、分かっている。グルーヴ様がハヤト様と結ばれるという事は、とても喜ばしい事。そこは間違いない。ハヤト様ほどのお方なら、この世の全ての女性を手に入れても不思議ではない。ただ…母娘攻撃は強烈すぎるだろう!!」




「その気持ちは私にも分かります。でも、ここは我慢してください。それに…すでに一組いますから」




「………そ、そうだったわ!!」





 複雑な表情でシーザリオとリスグラシューは俺たちの事を見守っている。





「では、ナナ。これを」





 美肌ポーションをナナに渡す。




 ナナは俺とグルーヴ、それにメサイアに向かって、これ以上できないというほど頭を下げた。





「ふふふっ、ナナ。飲んで見せなさい」




「は、はい!!」





 ナナは美肌ポーションを一気に飲む。




 効果はすぐに表れ、ナナの肌が美しく若返って見えた。




 信じられない!!という顔で、頬に手を当てるナナ。





「カサカサだった私の肌が…ありがとうございます。ハヤト様!!」




「構わないよ。気にしないでくれ。それに、ナナの分はしっかりお金をもらうから!!」




「ふふふっ、ナナ、良かったな。ゼニヤッタ、後で金を渡す。言い値を請求するがよい」





 生粋の商人のゼニヤッタは、グルーヴの言い値という言葉を聞いて『ニヤリッ』と嬉しそうに笑うのだった。





★☆★





「ほう~、FCLという冒険者パーティーであるか。とても興味深いのであるな」




「冒険者パーティーと言っても結成したばかりで、まだ大した実績はありません。これからです!!でも、私たちはSランクまで駆け上がりますよ!!」





 ファレノプシスがグルーヴに向けて宣言する。





「ふふふっ、良い心がけじゃ。しかし…パーティーとして活動しているのであろう?なんと言おうか、統一感が無いのう?」




「あっ、色の事ですか?ふふふっ、私は赤備え、赤備えのアレグリア。ハヤトが私のイメージカラーを決めてくれたんです!!」




 


 アレグリアが立ち上がってポーズを決める。




 すかさず、ウオッカとファレノプシスとチビグランがアレグリアに駆け寄り『パーティーの守備の要、桃備えのウオッカとは私の事よ!!』『青備えが、このパーティーのリーダーのファレノプシス!!』、そして最後にグランが『クウーーーン!!』と可愛らしく鳴き、一緒にポーズを決めた。





「………っで…あるか」





 少し引き気味のグルーヴ。若干、顔が引きつっている。




 ポーズを決めた後、満足そうな顔をして席に戻るアレグリアとチビグランが可愛い。しかし、ファレノプシスとウオッカは、少し恥ずかしそうな顔をしていたのは、見なかった事にする。





「ふふふっ、実はお母様。私もパーティーに加入する予定なので、自分のイメージカラーをハヤト様から頂いています。『汚れなく清らかで、志を高くして生きてきた』との理由で、『純白のメサイア』という名を頂きました」





 グルーヴに対してドヤ顔のメサイア。相当『純白のメサイア』という二つ名が気に入っているように見える。名付けた俺もちょっと嬉しい。





「メサイアが純白なら私は金色!!『いつも煌びやかな輝きを放っている』という理由で、ハヤト様から頂きました。グルーヴ様、金色のシーザリオとお呼びください」





 メサイアと張り合うように、シーザリオは言う。





「…赤に桃…それに青もいるのか。メサイアが純白で、シーザリオが金色とな!?ハヤト様、一体、私は何色かえ?」





 甘えるような眼差しで、グルーヴが聞いてきた。




 しかし、完全なる圧力をヒシヒシと感じる。





「待て待て。あくまで冒険者として活動し、パーティーを組む事を前提で、個人の色を決めているんだ。パーティーに加入してないジュリアやリスグラシューたちには、個人的な色は決めてないよ。あくまでカラーレディースという名前から決めた事だからね」




「では、わたくしも冒険者になり、パーティーに加入いたします」




『えっ!?本当にっ!!』





 アレグリアとファレノプシスが大きな声をあげる。席に戻ってからも、相変わらず夢中で食事をしていたウオッカも、思わず食べるのを止める。





「お、お母様が冒険者に!?エアディドール領の運営はどうするのですか!?」




「ふふふっ、メサイア、焦るでないわ!!シェイディに公爵家を継がせ、すべてを任せる。あやつならボヤキながらも、上手くやっていくであろう。それに『身も心も捧げろ』と言うたのはハヤト様じゃ!!」




「身も心も捧げろっと言ったのはリスグラシューですよ。それにしても、私よりお母様のほうが早くパーティーに加入してしまうなんて………」





 微妙な顔をするメサイア。





「ふふふっ、今がFCL、フォーカラーレディース。私とメサイア、それにグルーブ様が加入するとなると…セブンカラーレディース(SCL)という事になりますね」





 シーザリオが『ニヤリッ』としながら言う。





『セブンカラー!!なんか虹みたいでカッコいいです!!』





 アパパネとブエナがアレグリアたちを見つめて言う。





「ふふふっ、負ける気がしないわね!!」





 愛槍を握りしめ、アレグリアは柄を床にたたきつけ気合を入れる。





「グルーヴの色…か。じっくり考えたい。少し時間をくれ」




「ふふふっ、誰ともかぶらない色をお願いいたします」





 俺は頭をフル回転して考えを巡らそうとする…が…『ねえ、ご主人様。どうしてグランには色をくれないの?ねえ………どうして?』膝の上に戻って来て丸まっているチビグランが目をうるうるさせて聞いてきた。





「あっ!?確かに!!まだグランの色を決めてなかったな。忘れてた!!」




「ひどいよ~!!グランも自分だけの色が欲しい!!」





 チビグランはそう言うと膝の上から飛び降り『ぐおおお~!!』と叫びながら、元の大きさに戻る。





「な、な、な…なんじゃ!?」





 グルーヴが目を見開き、メイドや使用人が腰を抜かしてしまう。





「お母様、リスグラシューがハヤト様はフェンリルを従えていると言いましたよね?聞いていませんでしたか?」




『フェ、フェンリル!?』





 腰を抜かし動けなくなる者や、呆然と立ち尽くし死を覚悟する者。はいつくばり逃げだそうとする者たちなど、パニックになるエアディドール家の使用人たち。




 そんな使用人たちを『狼狽えるでないわ!!』と一喝するグルーヴ。ナナが差し出す剣を手に取り構える。





「ふふふっ、大丈夫ですよ!!」





 メサイアがデカグランに歩み寄り、背伸びをして鼻筋にキスをした。





「グルーヴ様!!グランはFCLのメンバー。私たちの大切な仲間です。剣をお納めください」





 アレグリアが両手を広げ、グルーヴの前に立ちはだかる。





「………っで、あるか」





 グルーヴが剣を納め、グランのほうに歩み出す。




 心配するエアディドール家の使用人たち。




 緊張が走る。





「グラン、すまぬ事をした。許してくれぬか?」





 グルーヴがグランに向かって頭を下げた。





「えへへへっ、全然怒ってないよ!!私はご主人様に使役されているフェンリルのグラン。仲間が増えて嬉しい。グルーヴ、よろしくね!!」





 グランはそう言って、グルーヴの顔を舐めるのであった。








【シーザリオ視点】




 メサイアとグルーヴ様がハヤト様に抱き着いている姿を見て、穏やかな表情を浮かべながらも、内心では嫉妬の炎が『メラメラ』と燃え盛るのを感じている。




 思わず『だ、抱き着きやがった!!破廉恥母娘がぁっ!!………う、羨ましい!!』と、本音が漏れてしまう。





「シーザリオ様、今日は特別な日。我慢してください」





 リスグラシューがやんわりと苦言を呈す。





「分かっている…分かってはいる………が、リスグラシュー、母娘攻撃は余りにも強力だとは思いませんか?見てみなさい!!ハヤト様の顔を…腑抜けておられる!!」




「確かに…かなり腑抜けておられますね」




「でしょっ!!」




「しかしながら、母娘のカップリングはすでに一組おりますので、特別どうこうという事は無いと思われます」




「あっ!?………そうでした。すでにいましたね。特別アレグリアとジュリアさんが優遇されているわけでもないし………考えすぎですか…。ふうぅぅぅ~」





 思わず頭に血が上り、冷静な判断ができなくなっていたようです。一度、大きく深呼吸をして気を落ち着かせる。





「あの母娘の事は置いといて、これから………どうするつもり?」




「ハヤト様・覇王化計画は順調に進んではいます………ですが…」





 何事も無く、淡々と食事をするリスグラシューに問いかける。




 食事をする手を止め、少し難しい顔をしたリスグラシューと視線が合い『人材!!』と、声を合わす。





「クロカゲが加わった事は大きいですが、国を運営するには全く足りません。私の方でもめぼしい人間には声を掛けますが、如何せん、シーザリオ島に移住したいという者がいるかどうか、かなり怪しいと思うわね。私だって、王都からリーズに視察に行くだけでも、心が滅入りましたからね」




「島で島民が100人と聞けば、躊躇するのはやむなし…と言ったところでしょうか。加えて、魔物や魔獣が出没するとなれば…」




「無理強いはできないわ」




『…はあぁぁぁ~』





 思い通りに進まぬ現実を憂い、二人でため息を付く。





「まあ…幸い、魔法使いが私とハヤト様の二人いる。ハヤト様も魔法のコツをつかんだ様子。当分は開発のほうもなんとかなるでしょう」




「私は覇王様を働かせたくはないのですが…当分の間は致し方なし…ですね」




「リスグラシュー、覇王様かっ!!良い響きね!!」





 私は『ニヤリッ』と笑みを見せるリスグラシューと『覇王様に乾杯!!』と、グラスを合わせるのでした。

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