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神の領域の鑑定スキルを得た俺は、関わったすべての人を幸せにするつもりが、なぜか最狂のハーレムを作り上げてしまう  作者: 爆進王


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第125話 FCLとゼニヤッタ

「アレグリア、いきなりの対人間で心配していたのだけれど、杞憂だったようね」





 ファレノプシスがアレグリアの肩を『ポンッ』と叩いて初陣をねぎらう。





「まあ…実を言うと内心思うところはあるわ。でも…野盗は今まで命乞いをした人たちを、あざ笑うように殺してきたはず…手加減や見逃す事なんて考えられないわ」





 アレグリアの言葉にウオッカも真剣な顔で頷く。





「ふふふっ、二人とも合格よ!!」





 ファレノプシスの言葉に思わず笑顔になるアレグリアとウオッカ。




 TLCの三人はグータッチを交わした。





「私は?」





 グランが自分も褒めて欲しそうに三人に『スリスリ』する。





『グランもよくやりました!!』





 三人は『これでもか!!』というほど、グランの体を『ワシャワシャ』撫でる。





「やった~!!凄く面白かったよ。私もみんなと戦いたい!!」




「………それは…どうかな。戦力としては文句はないけど」




「キュウーーーン、みんなの力になりたいの。ダメなの?」




「許しちゃう!!」





 グランが甘えるように自分の顔をこすり付けおねだりをすると、ファレノプシスは一瞬で陥落をしてしまった。





「やった~!!今からフォーカラーレディースね!!」




「じゃあ、FCLという事になるのかな?」





 アレグリアとウオッカもグランの加入を大歓迎する。





「フォーカラーレディース。いいんじゃないか!!」





 遠くから戦いぶりを見つめていた俺とシーザリオ、そしてメサイアがFCLの元に歩み寄る。





「ご主人様、認めてくれるの?」




「今の戦いぶりを見ていて否定はできないよ。グラン、みんなと力を合わせTCL、いや、FCLを盛り上げてくれ」




「やったぁ~~~!!」





 グランは大喜びをし、俺の顔を舐め回した。





「…とんでもない戦力アップですね」




「それよりも、私たち二人が加入する時には…シックスカラーレディース、SCLという事になるのかしら?」




「ふふふっ、そういう事になるわね。メサイア。SCLだったら、私の島に広がる未開発の森を切り開けると思いませんか?」




「!?…グランがその潜在能力を思う存分発揮できれば、間違いないと思うわ」




「でしょう?メサイア、心が踊らない?」




「もちろん!!こんなにも気持ちが昂るなんて初めての経験です」





 シーザリオとメサイアはそんな話をしながら、グランに顔を舐め回されている俺を見つめていた。




 俺は一旦グランを引き離し『ウオッカ、馬車をここまで移動させてくれ』と指示を出す。





「承知で~す!!」





 初の実戦を終えたばかりだというのに、ウオッカは上機嫌で馬車まで走っていく。





「あ、あのぅ~」





 不意に後ろから声を掛けられる。




 振り向くと、そこには商人らしき女性が顔を引きつらせながら立ち尽くしていた。




 そして『どこの誰だか分かりませんが、ホンマに…おおきに!!』と、不安そうな顔から一瞬にして、花が咲いたような笑顔になり、俺たちに向かって深々と頭を下げた。





「大丈夫だった?怪我とかない?」




「まあね、体は平気やけど…馬車も商品もボロボロにされてしもた。ちょっとは使えそうなもんもあるけど、馬車も壊されてもうたし、しゃあないから捨てていくしかあらへん。ホンマ、大損やでぇ!!」




「商人だろ。護衛は頼まなかったのか?」




「それや!!もちろん頼んだよ。でも、敵わないと見ると、ウチを見捨てて逃げよってん!!ほんま許せんわ」





 女商人が怒りを露にして吐き捨てる。





「そんな奴ら、同じ冒険者として許せないわ。王都の冒険者なんでしょ。ギルドに訴えて懲らしめないと…」





 ファレノプシスが女商人に向かって言う。




 


「それができれば苦労はせんのやな。王都の冒険者ギルドは内部から腐りきってるねん。ウチみたいな弱小商人の話なんて聞かへんのや。仮に処罰されても厳重注意だけで、実質泣き寝入りやで!!」





 女商人は大声で怒鳴った後、力尽きたように座り込んでしまった。





「大丈夫か?やっぱり怪我でもしてたのか?」




「ちゃうねん。怒鳴ったらスッキリしたねんけど、ここまで恋愛とかせず、同年代の女の子が楽しんでいる時も頑張って来たのに…もう………終わりや。そう思ったら…うぐぐぐっ」





 女商人は手で顔を覆い体を震わせた。





「……………」





 俺はなんとかしてあげられないものかと思い鑑定する。





 ゼニヤッタ 22歳 身長157㎝ 体重43㎏ B88 W56 H90 処女




 戦闘 002 政治 064 内政 048 発想 071




 魔法 000 家事 031 料理 025 生産 047




 農業 018 商業 081 建築 008 魅力 076




 外交 069 交渉 088 信用 090 採掘 002




 鍛冶 002 研究 064 狩猟 001 解体 047




 ………





「くびれヤバッ!!いやいやいや、そこじゃない!!」





 余計なプライバシーは見ないように心掛けてはいるのだが、スリーサイズに目がいってしまうのは、男の性とお許しいただきたい。




 俺は信用できる人間という事と商売への適性を確認できたので、ゼニヤッタさんを助けるための提案をするのであった。








【ゼニヤッタ視点】




 大量の荷物と共に私は馬車の荷台に乗り込み、王都への道を進んでいる。




 今までコツコツとした商いを心がけ、資本を蓄えてきた。そして今回の商い、リーズで多くの商品を仕入れ大勝負に出た。この商いが成功すれば、私はもう一段、商人としての階段を登る事ができる。





(絶対にこの商いを成功させて店を持つんや!!)





 希望を胸に秘め、私は未来を想像し夢を描いていた。




 馬がいななき、馬車が止まった。




 周りが騒がしくなる。





「チッ、やっぱり出よったか!!でも…これで割高の依頼料を払った甲斐があったっちゅうもんやで!!」





 私は馬車から顔を覗かせる。





「皆さん、頼みます!!」





 護衛を担当してもらっている冒険者たちに言う。




 しかし、様子がおかしい。





「不味いぞ、数が多すぎる!!」


「…話が違う」


「なんで俺たちがこんな目に…」





 依頼した五人組の冒険者パーティーが襲撃をしてくる野盗を前にして怖気づいていた。





「何してんねん。こっちは高い金払ってんねんでぇ!!早いとこ始末してよ」





 冒険者たちが私の顔を見る…が、一瞬で『こいつら、ヤバイ。ウチを見捨てる気や』と悟った。




 案の定…





「姉さん、こんな大盗賊団が出るとは聞いてねぇぞ!!命を懸けるにしちゃあ割が合わなさすぎる」





 そう言って、全力ダッシュで逃げ出してしまった。




 もうそこまで野盗は迫ってきている。





「そ、損切や!!」





 いったん冒険者たちへの怒りを忘れ、自分も逃げ出そうと馬車から降りようとするが、恐怖で足が動かない。





「なにしてんねん!!命あっての商売や。はよ逃げへんと…」





 私は震えて動かない足を必死で叩く。




 だが…動かない。




 馬車が野盗に取り囲まれる。




 車輪が壊され動けなくされた。




 体中の血が逆流する感じがして、恐怖と絶望感に襲われる。





(ウチがなにしたっちゅうねん!?今まで一生懸命に頑張ってきたやん…ホンマ…なにしたっちゅうねん。嫌や、嫌やで。このままでは野盗に何もかも奪われて………犯されてしまうやん。そんなの嫌やで!!)





 震える体、とめどなく溢れてくる涙。




 この世の絶望を感じていた…が、野盗がなかなか襲ってこない。




 それどころか、争っている音がする。





(冒険者たちが帰ってきてくれたんやな!!)





 一筋の希望が見え、私は恐る恐る馬車から顔を覗かせた。





(んっ!?誰や…この猫耳たち。なんで盗賊たちと争ってるん?)





 私を守ろうとして戦ってくれているのは分かった。




 しかし、多勢に無勢。圧倒的に分が悪い。なのに、必死で私を助けようと戦ってくれている。




 だが、このままでは猫耳さんたちも、数の力で殺されてしまうのは明らかだった。





「………あかん、あかんよ。逃げてぇな。このままではあんたらも殺されてしまう。見ず知らずのウチを助ける事なんてあらへん。早よ逃げてぇ~!!」





 私が必死に叫んだ時、宙を舞う狼と、その狼の背に乗る一人の少女が現れたのだった。




 その少女は猫耳さんたちとしゃべっている。




 どうやら知り合いのようだ。




 チラリと私を見るその顔は、とても勇敢な顔をしていた。多勢の野盗に囲まれても眉一つ動かさず凛とした佇まい、そして涼やかな瞳。




 私はその少女を見て、自然と『助かった!!』と確信したのでした。

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