二十二 ウェンディゴの足掻き
百蝙の駆除から一夜明けた。
愛桜達五人が揃って朝食を摂る中、灯は近くで見つけた木の実をかじりながら、疲れた顔の愛桜を見ていた。
「愛桜くん、寝てない?」
「あぁ、少し……頭の中がうるさくて眠れなかった」
愛桜は平気そうに振る舞ってはいるが、明らかに昨日よりも顔色が悪い。それほど気力が削られているのだろう。
「大丈夫か?」
灰鳴が顔を覗くと、愛桜はコクリと頷く。
「まだ大丈夫」
「本当か?」
「こういう時に無理しても、迷惑になるだけなのは分かってる」
愛桜はそう言って、小屋に保管してあった栄養食を齧る。
「いや、愛桜の場合、自分に鈍感すぎるから気づいてないことが多いだろ」
負傷は日常茶飯事で痛みに鈍感になっている五人だが、どのくらいの傷で動けなくなるかは経験上分かっていて、どのくらい放っておくと死ぬのかは散々死んだ人達を見てきたから知っている。
愛桜は、痛みにもその他の不調にも慣れすぎてさらに鈍感になっている――というより、痛みも不調にも耐えれてしまうから、耐えて、その結果倒れるまで動いていることが多い。
厄介なのは、人より頑丈で回復も早いから、一般的な怪我の基準が当てにならないことだ。
例えば、治療しなければ死ぬような傷を負ったとしても、愛桜なら傷を負った瞬間から常人では有り得ない速さで自然治癒が始まり、放っておいても回復する。しかし、自然治癒の速さは愛桜の体力や調子に左右されるため、体力がない状態で傷を負うと一般の人と同じくらいの治癒力に落ちてしまう。
そんな特異体質で、正確に自分の状態を理解することはできない。ましてやディールと戦闘中となれば、アドレナリンのおかげで体力の消耗に気づきにくいし、怪我をしても戦うしかないのだから、自分の体など気遣っていられない。
周りからすれば、自分に鈍感な愛桜は、自分がどのくらいで死ぬのか、あとどれくらい動けるのか、曖昧な中戦っているとしか思えない。
愛桜いわく、「本当に危険な時は分かる」らしいが、本当にそうかは怪しいところだ。
梗香は幾度も隣で倒れる愛桜を思い出して遠い目をする。
「確かに。いつもなんともなさそうでも急に倒れるからびっくりするのよね」
「鈍感にもほどがある!」
炎も少し渋い顔をして言った。
「怪我しすぎて包帯巻いていないと落ち着かないなんて言うの、愛桜だけよ」
梗香がそんなことを言うと、愛桜以外の四人は、自然と愛桜の包帯に目がいく。
愛桜は出会った頃から常に包帯を巻いているから、少なくとも五年くらい包帯をしていることになる。日頃から怪我が絶えず、常に包帯を巻いている状態ではあるのだが、怪我をしていないところにも包帯を巻いていて、それは人前では決して外さないのだ。
「傷は勲章! 包帯がかっこいい! なんて一時期思ってた俺でさえ、暑苦しくて圧迫感ある上に煩わしくて、すぐやめたのに」
「あれは炎の黒歴史だろ。その話聞くと愛桜が痛い奴みたいになるから止めてあげなさい」
灰鳴は、なぜか丁寧に言った。
「さぁ? 本当はどうなのかしら」
「包帯かっこいいとか思ってるんじゃ?」
「いやいや、愛桜に限ってそんなこと」
「ない、よね……?」
梗香、炎、灰鳴に続き、冗談の通じない灯が最後に愛桜に目をやる。四人の視線を受けた愛桜はどこか不機嫌そうだ。
「……なに?」
『…………』
「誰か何か言ってくれよ」
愛桜がこの四人相手に素で嫌な顔をするのは珍しくて、少し面白い。もう少しこの流れを続けたいと思った四人は、その後『愛桜の重傷困り話』という話題を出し、さらにその後は『愛桜の武勇伝』という話題で会話を繰り広げた。
愛桜は終始、嫌そうな顔で黙って佇んでいた。
もう、その話はやめて欲しい……。そう思う愛桜を他所に、他の四人は楽しそうに話し続ける。
愛桜が、今も戦い続けているウェンディゴから少しでも気を逸らし、一瞬でも忘れる瞬間があることを願いながら。
何の効果も意味もないのかもしれないが、それでもできることはしたかった。
会話で気を紛らすこと。今、愛桜のためにできることは、これくらいしかないと思ったから。
愛桜の嫌そうな反応が少し面白くて、見ていたかったという理由は、やはりあるのだが。
******
朝食の後、少しだけ山を下りることにした。
今日迎えが来ると想定して、すぐに行けるように待ちたい。麓まで行くと人と遭遇する可能性があるため、中腹と麓の堺あたりまで行くことにする。
灰鳴、炎、梗香、愛桜、灯の順に縦一列に並んで険しい山道を下る中、灯は愛桜の後ろ姿を見ていた。
いつも先頭は愛桜だが、今回はウェンディゴに集中力を乱されていて、疲労も抜けていなかったため、後ろをついて行くことになった。そんな愛桜を、灯は最後尾から見守っていた。
灯は、人のことをよく見ている。仕草の違和感、抱いている感情、表情や声色。全て分かる。人のことがよく分かってしまうから苦労もあるが、いち早く人の異常に気付くことができる。
「愛桜くん?」
前を歩く愛桜の様子がおかしい。
いつもより息が浅くて荒い。それに、少しよろけている。
真っ先に気が付いた灯が呼び掛けても返事はない。
「愛桜くん!」
不安になって腕を掴んで呼び止めると、愛桜はようやく振り返る。
「ん? ごめん、何?」
辛そうな、押し殺したような声。額には汗が浮かび、顔が白い。
「大丈夫?」
灯の声で、前を行く三人も一旦立ち止まり、愛桜の異常に気付く。
「愛桜くん?」
愛桜は、灯に聞かれてつい、強がって笑って見せる。
「ごめん、少し、きつい」
その強がりは声までは保てなかった。押し殺したような声しか出ず、それが仲間の空気を張り詰めたものに変える。
「何ともなかったんじゃ?」
灰鳴は、朝とは違う顔色の悪さに慌てて駆け寄った。
「さっきまで、ほんの、数秒前までは」
愛桜は、目の前にいる灰鳴よりも、内にいるウェンディゴに意識を持っていかれていて、話すのも途切れ途切れだ。
数秒前ということは、愛桜に異変が起きた瞬間に、灯はそれに気づいたことになる。そして、急にウェンディゴが愛桜にダメージを与え始めたということだ。
灰鳴は、ディールを憑依させている愛桜に注意を払っていた。いくら本人が大丈夫だと言っても未知の生物。何が起こるか分からないと。しかし、愛桜があまりにも余裕そうで、いつもの絶対的強さと相まって、大丈夫だろう、と無意識に油断してしまっていた。
灰鳴は、そんな甘かった自分を恨みながら、愛桜に聞く。
「どのくらいもつ?」
愛桜は瞑目し、答える。
「……分からない」
愛桜には考えられるほど余裕がなかった。
夜はずっとウェンディゴの喚きと、忘れていた記憶や思い出したくもない悲劇を無理に引っ張り出されて一睡もできなかった。しかし、山を下り始めるまでは耐えられていた。
ウェンディゴの活動が活発になり始めたのは、山を下り始めてからだ。愛桜の体から出られず、このまま捕獲されてしまうことに焦りを感じたのだろう。
そして、ウェンディゴは腹を据えたように、暴挙に出た。相手を利用して楽しむのではなく、殺すために力を使う。――その結果が、今の愛桜の苦しみだ。
記憶の奔流で心を壊し、記憶を掘り起こし脳が処理できないほどの情報量を叩きこみ、壊す。
愛桜は、暴れるウェンディゴに記憶をかき乱され、頭を抱えた。
「……うっ」
脳に負荷がかかって体が熱い。頭が痛い。耳鳴りがうるさい。
強制的に叩きつけられるのは、過去の記憶だ。そしてそれらは、忘れたい記憶でもある。
幸せな日々が地獄に変わった死の瞬間。
もう忘れかけていた、奴隷のように働き続けた日々。
出会った人がみんな死んでいくのに、自分だけ生き残ってしまった絶望。
ウェンディゴはそれらの記憶を漁って、漁って、漁って、時間が経つごとに鮮明に叩きつけてくる。
記憶の奔流を受けるのは二回目だが、一回目よりもっと鮮明だ。
心臓の鼓動がうるさい。
辛い、悲しい、憎い、寂しい、苦しい、死にたい、殺したい。
「灰鳴、頼む」
愛桜は、仕事用の携帯電話を灰鳴に押し付けた。
「悪い、頼む。少し、放って置いてくれ」
そう言い残し、逃げる。
今にも涙が溢れ出そうだった。
こんな自分を誰にも見られたくない。その一心で、みんなから見えないように木の陰に隠れた。
「了解」
灰鳴は察して、愛桜に渡された携帯電話で監督官に連絡を取る。電話を押し付けたということは、状況報告を任されたということだ。
『なんだ。今忙しい』
電話を掛けると、監督官はため息交じりに応答した。
その言葉は嘘ではなく、本当に忙しいのか周囲の雑音が聞こえる。
「灰鳴です。愛桜がもう、もちそうにありません。すぐにでも隔離してください」
『別に、ウェンディゴが外に出なければいい。あいつが支配されたとしても、お前らがいればなんとかなるだろう』
的外れなことを言う監督官に、灰鳴は頭に血が上って強く言う。
「愛桜が今、何をしているか、分かっているでしょう? ウェンディゴが逃げないように自分の中に閉じ込めてるんですよ! もし愛桜からウェンディゴが離れてしまえば、二度と捕まえられません! あなたが言うように支配されたらもっと最悪です! 誰も、愛桜に敵わない!」
ここで何とかしてもらわなければ、取り返しのつかないことになる。愛桜が携帯だけ押し付けて隠れるなんて、あんな姿は初めて見た。
しかし、監督官に感情的になって言っても無意味な気がして、灰鳴は湧いてくる怒りを堪えようと、息を吐く。
すると突然、電話の向こうから雑音と『なっ……おい……』といった戸惑う声が聞こえてきた。
『もしもし。特別班の海沼だ。もう準備は出来てる。迎えの車もすでに向かっている』
突然割り込んで入って来た人物に灰鳴は驚き、すぐに返事ができなかった。
監督官の横から電話を奪ったのだろうその人物は、狩猟団体の中で最も優秀な五人しか入れない特別班のハンターだった。特別班は狩猟の精鋭で、活動範囲も仕事量も最も多い。
(特別班の一人がなんで……)
まさか多忙な特別班が本部にいるとは思ってもみなかった。
ハンターになったばかりの頃、特別班のうち、海沼ともう一人には指導を受けたことがある。その時に一度会ったことがあるくらいで、関わりは薄い。向こうは灰鳴のことなど覚えていないだろうし、初対面、初会話のようなものだ。
「……あ、ありがとうございます」
『今は山小屋にいるのか?』
「いえ」
『ならば、山を下りている最中か』
「そうです」
『気を付けろ。その山には、山鶴がいる』
「分かりました」
『なんだ、そちらの長はよほど優秀らしい。驚かないところを見ると、山鶴の存在に気づいていたか』
「山鶴とまでは分かっていませんでしたが、何かいるとだけ」
『そうか。くれぐれも、不用意に狩猟にかかるなよ』
「はい」
『とはいえ、無理なことはそちらの長もしないだろう。ディールの能力や危険度の見極めはかなり優れていた記憶がある。では、研究所で待っている』
「はい。失礼します」
通話が切れ、電話を耳から離した灰鳴は、一気に緊張から解放された。
それにしても、会話が淡々としていて気持ちが良かった。どこかの監督官とは大違いだ。
淡々とし過ぎてなんとなく不安な気もするのだが、やるべきことは決まった。
ふぅー、と長めの息を吐くと、
「監督官じゃなかったの?」
と、梗香が顔を覗いてきた。
「あぁ。特別班の海沼さん」
「まさか……呼び出せたのね」
「あの様子だと、意図的に呼んだわけじゃなさそうだ。たまたま本部に来ていて話を聞いた海沼さんが、上層部や監督官が余程信用できなくて、強引にでも動いてくれたんだろうな」
「我らの監督官の振る舞いは幅広く知られているからな」
炎は、嫌な顔でそう言い、
「来ると思ってなかった特別班が来てあたふたしてる姿が目に浮かぶわね」
いい気味、といったように梗香も口の端をつり上げる。
「と、とにかく。監督官の信用のなさは当然として、早めに山を下りようよ」
最後に灯が、珍しく辛辣な言葉を放った。灯の焦りが露骨に出ている。
人間関係に荒波を立てないためか、灯は余計な事は滅多に言わない。いつも感情抜きに話しているようで、時折、機械的な無機質さを感じるほどだ。それが今は本音を隠す余裕がないほど、焦っている。
他の三人も表に出さないだけで焦っていた。
本心では、ウェンディゴが逃げるとか、そんなことはどうでもいい。ただ、愛桜が苦しむ姿は見たくないという想いが、焦りに繋がっていた。
******
愛桜は、ずっとウェンディゴが見せてくる記憶を気にしないようにしていた。
全ては昔の話だ。ディールを殺し尽くすと決めて、過去の記憶も奥深くに閉じ込めていた。恐怖や悲しみを思い出して、足が竦まないようにと、ただ殺すことだけを考えるようにしていた。だから、今更昔を思い出したところで、また忘れればいい。
記憶から目を逸らそうとして、聞き慣れた声が響く。
『それでいいのか? お前の記憶には、大切な人がたくさんいるのに? 大切な思い出がたくさんあるのに? もう自分を犠牲にすることはない。自分に正直になれ。普通に暮らしたいんだろ? できるさ。贅沢な願いでもない。大切な記憶だけを持っていれば、この先普通に暮らせるはずだ』
その声は、耳障りで不快なものではなくなっていた。
この声が本心だと分かっているから、流されてしまいそうになる。
――普通に暮らしたい。
血の香りがしない人に会う度にそう思ってきた。
誰も失いたくなかった。誰も失わなかったら、あんな風に暮らせたのだろうか。
家族で歩いているところを見て、友達と話しているところを見て、羨ましくなる。
誰かといる誰かを見て、いいなと思った。
しかし、愛桜には、絶対に揺るがない強い願いがある。
その願いを叶えるためなら、他の望みは全て捨てられる。
愛桜にはもう、願い以外に何もない。
それ以外は、全て失ってしまったから。
「……うん、でも、俺の大切だった人は、もういない。それを奪ったのはお前らだろ、ディオディール。だから俺はお前らをこの世から消すんだ。普通に暮らせるならそうしたかった。それを奪ったのはお前らだ! 俺から全て奪ったのは、お前らだ!!」
みんな死んだ。幼い頃に両親が死んだ。友達が死んだ。妹が死んだ。絶望から救ってくれた養母も死んだ。みんな死んでいった。みんなディオディールに殺された。
「過去の記憶で俺を壊せると思うなよ。今すぐ、お前を殺したくなるだけだ。苦しみで動けなかったのは、昔の話だ。俺はもう、とっくに乗り越えてる。忘れるな、お前を殺さないのは捕獲命令が出ているからだ」
『ヒィッ!』
ウェンディゴは愛桜の怒気に怯えた声を発した。
人の感情を直に受け取るウェンディゴには、愛桜の憎悪は強すぎた。人同士が憎しみ合うのは散々見て来たが、己に向けられる憎しみは初めてで、それは憎しみで殺される恐怖を感じるほどだった。
これ以上刺激すると、殺される。そう確信したウェンディゴは、憎悪が向けられないように隠れる。
そして、これまで娯楽の感覚で食い物にしてきた憎悪に怯えて、何もできなくなった。
ウェンディゴの声が消えたと思ったら、それ以降、何もしてこない。
愛桜には、諦めたのか、次の策を考えているのかは分からなかった。まさか、憎悪を利用して殺し合いをさせてきた奴が、その憎悪に怯えて何もできないとは思いもしない。
愛桜は、涙でぐしゃぐしゃになった顔を拭く。
過去の記憶は、悲しいし、辛いし、苦しい。
だから、忘れたかった。
辛くて寂しくて、どうしようもなくなるから、ずっと思い出さないようにしていた。
そして、いつしか思い出すことの方が少なくなっていた。
それでもやっぱり、辛かったことは、悲しかったことは、消えない。
苦しさも、憎しみも、消えない。
何も、消えたりはしなかった。
消えないから、愛桜は辛い記憶を忘れても、逃げないと誓った。
忘れたからと言って、なかったことにはならないから。
だから、普通に暮らせなくてもいい。
ディオディールを殺し尽くす。
――もう誰も、悲しまないように。
それが愛桜の、揺るがないたった一つの願いだ。
******
ウェンディゴが静かになると、愛桜は呼吸を整えて、仲間の元に戻った。
「ごめん、お待たせ」
「愛桜、大丈夫なのか?」
涙は拭いても、涙の痕は隠せない。戻って来た愛桜の顔を見た灰鳴が、少し気まずそうにしている。
「なんとか……」
「愛桜も泣くんだな! イタッ!」
空気を読まずに言葉にした炎を、梗香が叩いた。
「ちょっとは気遣いなよ」
「えー。だって愛桜、そんな柄じゃないだろ」
炎か軽い調子でそう言ったが、確かにその通りだ。気遣われると逆に調子が狂う。
「そうだな。もう本当に大丈夫……それよりも」
愛桜は言葉を区切り、感覚を研ぎ澄ます。
ウェンディゴの声が全く聞こえなくなり、気配も微弱になっている。平静に近い状態に戻ったからか、いつもの感覚が戻ってきた。
風の揺れと、僅かな地面の振動。
「山鶴、か……?」
「本当に、もう大丈夫そうだな」
愛桜の戻った感覚の鋭さにほっとして、灰鳴は報告する。
「さっき、監督官に電話したら特別班の海沼さんがいたんだ。それで教えてくれたんだけど、この山に山鶴がいるらしい」
「海沼さんが……」
愛桜は、何か思うところがあるのか、少し沈黙し、すぐに顔を上げる。
「本部の準備はできたのか?」
「あぁ。迎えの車も向かってるってさ」
「分かった。山鶴を避けて下りたいところだけど……」
言いながら、愛桜は空気が変わったことに気が付く。
愛桜だけではない。他の四人も違和感を覚えて、各々感覚を研ぎ澄ます。
「血の匂い……?」
灯が呟いた。
他の四人も風に乗って流れてくる匂いを感じ取り、息を呑む。
嗅ぎ慣れたこの匂いは、確かに血の匂いだ。
「行こう」
愛桜は静かに言って、血の匂いが流れてくる方に向かって進み始める。他の四人も、誰一人反対せず愛桜に続く。
何かが起こったのは確かだ。
人の血か、獣の血か、匂いの元を確かめなければならない。
人が襲われている可能性がある限り、ハンターである五人は無視できない。
愛桜は、山鶴に近づく感覚を感じながら、その歩みを速める。




