第43話 本格始動
翌日教会へ行き、女神様へ報告。
[プリン]を20個並べ、女神像に祈る。
(お待たせしました、約束の[プリン]だよ)
(待ってました!ありがとう〜)
瞬時に[プリン]が消えた。
「独り占めしないで、他の神様や主神様と分けるんだよ」
(え〜〜、私の分減っちゃうじゃん)
(神様は何柱いるの?)
(今は12柱、いつもは15柱くらいだよ)
(じゃあ、20個で足りるな)
(これが[プリン]か〜、早速食べてみるね)
(どうぞ、味の感想聞かせて)
(うほ〜、何コレ、甘い、柔らかい、美味しい〜)
(気に入ってくれた?)
(勿論、後ろでも騒ぎが起こってるよw)
どうやら他の神様にも気に入って貰えたらしい。
(まだ[砂糖]の量産が出来ないから、先ずは出来た事の報告)
(りょ〜かい、偶にお供えしてくれると嬉しいな)
(これから[キビー]の生産や、人員の確保に時間がかかるかな)
(レン、豊穣の女神様が祝福くれるってさ。[キビー]の生産決まったら楽しみにしてだって)
(豊穣の女神様、ありがとうございます。でも、干渉は駄目なんじゃなかった?)
(祝福は大丈夫だよ。加護は難しいケドね)
(そうなんだ、豊穣の女神様にもう一個[プリン]あげといて)
(私の分が減る〜〜)
(ほれ、もう10個あげるから、ケチケチしないの。2個づつ食べても余るだろ)
(判ったよ、だけどこれからも宜しく〜)
(ちゃっかりしてる事w)
お祈りを済ませ、次はギルドに報告。
まだ内緒なので、孤児院は今回パスだね。
「ちは〜、フェイさんかギルマス居る?」
「あっレンさん、こんにちは。今日はどうしましたか?」
「今度ガディさんと〔クラフリ〕行くから報告だよ」
「判りました、ギルマスに伝えておきますね。それと、ギルドからも報告がありますよ」
「何だい?」
「以前オークションに出した〈クリスタルゴート〉の代金が、入金されていますので確認して下さいね」
「すっかり忘れてたよw」
「オークション会場は、凄い騒ぎになったそうですよw」
「そうなの?」
「歴代3位の金額が付いたとか言ってましたね」
「また、お金が増えたか…」
「お金が増えて溜息つくのはおかしいです!」
「おかしい次いでに、お菓子は如何」
「なっ、また新しいお菓子を作ったんですか!」
「領主様扱いだから、今は内緒だよ」
「そんな物教えないで下さい!」
「あれ、要らない?」
「……要ります」
「www」
「いつもいつも悔しいです。美味しいです」
「明日領主様に報告しに行くよ」
「それもギルマスに報告しますか?」
「要らない。〔クラフリ〕行きだけ伝えといて」
「判りました」
「じゃあ、宜しく〜」
ギルドへの報告も終わり、工房へ向う。
「お疲れ様〜、ミリー居る?」
「レン、お疲れ〜。レシピ出来てるよ」
「おっ、ありがとう。お礼に[プリン]をあげよう」
「新しいお菓子かい!食べたい!食べたい!」
「皆んなで休憩しようか。味の感想聞かせて」
「甘くて美味しい」
「凄いなめらか〜」
「茶色いのがアクセントになるね」
「[砂糖]を使ったお菓子って、こんなに甘くなるんだ」
「毎日食べた〜い」
「皆んな気に入ってくれたようだね。明日領主様にお披露目しても大丈夫だな」
「レシピも有るのかい?」
「家の料理長に作って貰った」
「レンく〜ん、君と私は協力者だよね~」
「www領主様のお許しが出たらね」
「[砂糖]のレシピで脅せば……」
「コラコラ、よからぬ呟きになってるよw」
「しかし、この2つのレシピで一財産築けるね」
「北の侯爵様に睨まれそうだけとね」
「違いない。暫くは北の領地に行けないね」
「そうだ、暫く〔クラフリ〕に行くから留守にするよ」
「判った、仕事かい?」
「[プリン]の容器を見に行くよ」
「量産するのかい?」
「その内にね。今は領主様の独占かな」
「[砂糖]の量産も考えなくちゃ」
「明日、領主様と相談だね。街の産業として立ち上げる予定さ」
「私達はノータッチ?」
「人材育成がメインとなるかな?最初はアドバイスが必要だね」
「報酬は?」
「多分、レシピ料・売上の何割かが振り込まれる形かな。管理は工房の共同口座を作るよ」
「了解![砂糖]作りに縛られる事は無さそうだね」
「まだまだ作りたい物があるから、開発時間は取らないとね」
「他にアイデアがあるのかい!」
「それは内緒さ」
「非道いなぁ、そこまで教えといてさ」
「まだ体制が整ってないからね、先ずはベースとなる[砂糖]の量産が必要だよ」
「判ったよ。でも、開発する時は参加させて!!」
「勿論さ、ミリーには期待しかないさ」
「よし、それを糧に頑張りますか」
「明日、領主様の驚く顔が楽しみだねぇw」
「そうだねぇwww」
翌日、領主邸に赴き報告を行う。
【防音】が施された部屋に通され領主様を待つ。
「レン、何か緊張してきたかも」
「大丈夫だよ。今回は良い報告だしね」
「そうは言ってもねぇ……」
ミリーが緊張する中、領主様が部屋に入ってきた。
「領主様待たせたね、[砂糖]のレシピ完成したよ」
「おぉ、早いな」
「ここに居るミリーの手助けがあったからね」
「ミリー、ご苦労だった。レンに無茶を言われなかったか」
「とんでもございません。レンのアイデアは刺激的ですよ」
「丁寧な言葉はいらんぞ。刺激的とは上手い表現だな、確かに驚きの連続だw」
「えっ!普通だよ?」
「何処がだ!今も[砂糖]のレシピを持ってきておいて、よく言うわw」
「北の領地には、もう[砂糖]のレシピあるんでしょ」
「秘匿されてるがな」
「こっちも秘匿するくせにw」
そう言って、レシピとサンプルを差し出す。
「確かに[砂糖]だな。北のより白いな」
「多分、北のは濾過回数が少ないか、不純物を取り切れてないかだね」
「見た目でも区別出来るな。して、これがレシピか」
「時間かかったよ。【分離】と【結晶化】は魔道具を使うよ」
「確かに、量産は難しく価格も高くなるか」
「魔道具を使うとそうだね」
「ん?レンには改善案があるのか?」
「スキルを持つ人員を増やせば解決するんじゃない?」
「それが難しいから、北でも量産が出来てないんだろうさ」
「そうなんだ、今後の課題だね」
緊張して置物になっているミリーを参加させ、今後の話し合いを行う。
「[キビー]の生産拡大は承ろう。〔アグリカ〕から指導者を雇うか」
「労働者は貧民街から募集すると良いよ。自警団のザッハなら仲介してくれる」
「工場の規模はどのくらい必要だ?」
「今は狭くても良いけど、人員確保出来たら広い工場が必要だね」
「人員はどうする?」
「最初は工房で賄うよ。他に育成機関を作ると効率的かな。最初の指導役は自警団か魔術師団に依頼だね」
次々と段取りを決めて、[砂糖]の生産に乗り出して行く。
領主様主導で〔サーエンド〕の基幹産業とするのは決定事項だ。
「さて、お主らへの報酬をどうするかな」
「条件を言って良い?」
「要望があるなら可能な限り叶えるぞ」
「レシピ料に加え、儲けの5%を工房に貰えるかな」
「5%で良いのか?少なすぎると思うが」
「軌道にのったら、[砂糖]の価格を下げて欲しいのさ」
「レン、お前さんの得になっておらんではないか」
ここで領主様に[プリン]を披露する。
「稼ぐ方法は色々あるからねw」
「お前という奴は……して、このレシピも売るのか?」
「[クッキー]と同じく、レシピはあげるよ。[砂糖]の生産が軌道にのったら販売に繋げる考えさ」
「何処まで先を考えているのやら」
「構想がまとまったら領主様にも相談するよ」
「判った、その時は協力しよう。[プリン]はそれまで使わせてもらうぞ」
「了解!あっ、家の料理長にもレシピは渡すよ。口外しない契約でね」
「レンのレシピだ、好きにするが良いさ」
騎士団と魔道師団確認後、料理長に作り方を教える約束として、部屋を後にした。
勿論、夫人と子供達分の[プリン]は渡したよ。
恨まれたくないからねw
ミリーも報告が終わり、気が抜けている。
「レンは緊張しなかったのかい?」
「何回か会っているからね」
「疲れたから私は工房に戻るよ」
「オレは用事があるから、もう少しここに残るな」
「判った、やっとく事あるかい?」
「工房で[砂糖]を作れる様にしておいて」
「了解!」
ミリーと別れ、自警団へ向い、ゼフとギルを探す。
「レンさん、お久しぶりです」
「やぁギル、調子はどうだ」
「順調ですよ、全員【魔力操作】まではクリアしてますしね」
「凄いじゃないか。30日以内は達成したな」
「はい!スキルを教えて貰うのが楽しみです」
「よぅレン、待っていたぞ!」
「ゼフも久し振りだね。達成おめでとう」
「因みにキャロも達成してたぜ」
「魔道師団も頑張っているね」
「んで、スキルは何時教えてくれるんだ?」
「これから型を教えるよ。その後は反復だね」
「よっしゃ、早速やろうぜ!」




