↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/73

第34話 領主様の提案

 部屋を移り領主様に説明をする。

  「以前、魔法やスキルを、他の人も出来るかと質問されたよね?」

「あぁ、聞いたな」

  「それをレティシアで試した所、魔法とスキルを覚えたよ」

  「なんと!習得可能なのか!!」

「全部じゃないよ。素養のある魔法とスキルだけ」

「それでも構わん、何を覚えたんだ?」


 レティシアが覚えた魔法とスキルを教える。

【ハイヒール】【エリアヒール】【ライトボール】【ライトカッター】【ライトランス】【ライトウォール】【クリーン】【ライト】【ファイヤー】【ウォーター】【エアー】【キュア】【身体強化】を伝えると、領主様とギルマスが固まった。


「あっ、【ディスペル】も覚えたけど、これは他の人が習得出来るかは不明」

「どうしてだ?」

「神様から貰ったから」

「「!!! 神様の神託があったのか?」」

 www綺麗にハモったねwww


 別件で知った神様の都合も教えると、レティシアも驚いていた。

(あれ?教えていなかったかな?)

 一応口止めをして、領主様にお願いをする。


「レティシアも王族と貴族に狙われると思う?」

「間違いなく狙われるな」

「なんとかなりそう?」

「正直難しいな。だが、なんとかしないとな」

「助かるよ」

「ちなみに、レティシアの能力はどのくらいだ?」

「治療だと、切れた腕を繋げるまではできるかな?欠損は治せないけど。程度は不明だが病気・解毒・解呪も対応出来るね。」

「本当に聖女だな!」

「戦闘だと、Cランク上位かな?遠距離・近接・防御は可能だよ。まだ範囲魔法は難しいかな?」

「自衛まで出来るとは…確実に欲しがるな」


 少し考えた後、領主様から提案を受けた。

「よし、レティシアの件は何とかしよう。その代わり、お願いを聞いてくれ」

「内容は?」

「我が騎士団と魔術師団を鍛え直してくれ」

「反発ありそうだね」

「やり方は任せるよ」

「判った、引き受ける。期限はあるかい?」

「1年でどうだ?」

「常駐じゃなければ良いよ」

「よし、細かな条件は後で決めよう」


「魔術師団の方は、レティシアにも手伝って貰うかな」

「教会の仕事と併用出来ますか?」

「それは大丈夫だよ」

「あっ、領主様、ついでに[砂糖]も作る?」

「「「はぁ?」」」

 ギルマスが「サラッと爆弾発言しやがる」と言うと、領主様からは、「可能なのか?」と問いかけられる。

「考えが正しければ、【錬金術】のスキルで可能たと思う」

「北のように、[イモー]で作るのか?」

「いいや、[キビー]から作る。多分[イモー]は間違った情報だよ」

「そうなのか?」

「[イモー]に似た甘い野菜はあるかい?」

「[ビトー]が甘いな。北の特産品だ」

「多分それだよ。南は育て易い[キビー]が良いかな」

「可能なら是非作ってくれ」

「了解!レシピが出来たら相談するよ」


「急に[砂糖]を作ると言い出した狙いは?」

「料理やお菓子のレパートリーを増やしたいのと、今後の予定にお金が必要だからね」

「今後の予定とは?」

「まだ、ぼんやりとした計画だけど、自警団と救護院を作れないかなと」

「ほぅ、街の治安と病気・怪我の治療か」

「主に人材の育成がメインかな」

「面白そうだな、私も協力しよう。街の発展に役立ちそうだ」

「計画か纏まったら相談するよ。明日、騎士団と魔術師団に顔見せするかな」

「判った、通達しておこう」


「じゃあ、朝に顔を出すよ。それと、ギルマスにお願いがあるんだけど」

「何だ?」

「北側貧民街の顔役を紹介してくれないか?」

「スラムか、何故だ?」

「ちょっとした提案をしたいのさ」

「何を企んでいるのか怪しいが、いいぜ何時がいい?」

「ん~~明日の昼過ぎで頼む」

「判った、ギルドに来てくれ。案内する」

「助かるよ」


 領主様と細かい打合せをした後、戻るとギルドの前で人集りが出来ていた。

「どうした?」

「あっ、ギルマスお帰りなさい。近くで壁が崩れて子供が巻き込まれたんですけど…」

「足が潰れてるな。スラムの子か」


「誰か助けてくれよぅ、頼むよぅ」

 横たわる子供の横で周りに懇願するが、誰も手出し出来ないで見守っていた。

「その子を見せて下さい」とレティシアが声をかけるが、ストップをかける。

「レンさん?」

「オレが治すよ。レティシアは、もう一人の軽い怪我を治して」

「判りました」


 人々が見守る中、【ハイヒール】をかけると、みるみる潰れた足が元に戻る。

 周りから驚きの声があがった。

「兄ちゃん、姉ちゃん、ありがとう。その……」

「治療費は要らないよ。他に怪我してる子はいないかい?」

「いない。こいつと、2人で仕事探してた」

「じゃあ、気をつけて帰りな」

「ありがと〜」


 2人が去った後、一時騒ぎになったが、ギルマスが収めてくれた。

「今のは良くある事なのかい?」

「あそこまで大怪我をするのは無いがな、仕事を探しに来るのは良くあるぞ」

「簡単な手伝いや!薬草の持ち込みが多いですね」

 フェイさんが補足をしてくれる。

「しかし、見事なもんだな。潰れた足がみるみる治りやがった」

「その場で見ても、信じられませんでした」

「レンさん、止めてくれてありがとうごさいました」

「今はあまり目立たない方がいいと思ったからね。まあ、打算もあったしね」

「御三方、一度ギルドに入りませんか?査定も終わってますよ」


 人集りを解散させて、ギルドに入ると応接室に案内された。

「してレン、騎士団と魔術師団は上手く行きそうか?」

「無理だと思うよw 冒険者のパーティーも新人に指図されたら反発しない?」

「だよなぁ、どうするんだ?」

「先ずはコテンパンにやっつける。それからかな」

「悪巧みの顔になってるぞw」

 

 雑談していると、フェイさんが査定の報告をしに入って来た。

「御二方の査定はこちらになります」

 査定額が列記された査定表を見て、レティシアは目を丸くしていた。

「[アグリカ]でも驚きましたが、ここでもこんなに貰えるんですか?」

「レティシアさん、レンさんには常識が通用しませんのでご注意を」

「フェイさん、非道いなぁ」

「レンさんは自覚が必要です」

 ボソッとレティシアが「仲がいいなぁ」と言った声は誰にも聞こえなかった。


「それでは、レンさんの家を案内しますか?」

「忘れてたw お願いするよ」

「私も見に行っていいですか?」

「いいよ、どんな家を貰えたんだろう。楽しみだな」

「では、行きましょう」


「あのぅ、フェイさん」

「なんですか?」

「家と言いましたよね?目の前にあるのは屋敷なんですが…」

「ここで間違い無いですね」

「レンさんは、貴族様だったんですか」

「オレも想定外だよ…」

「何でも、没落した貴族の屋敷だったそうですよ。レンさんが宜しければ、働いていたメイドや執事をそのまま雇って頂きたいのですが…」

「領主様の温情かい?」

「返答は出来かねます」

「判ったよ、どうせ中で待機してるんだろ」

「話しが早くて助かりますw」

「ズルい笑顔だね」


 中に入ると執事2名、メイド20名が並んで挨拶してきた。

「「「…「お帰りなさいませご主人様」…」」」

「これから宜しく」

「レンさんが珍しく困っています」

「慣れてないからね」


 その後、レティシアを教会まで送り、屋敷に戻る。

 執事長とメイド長に給金や運営を話し、屋敷の維持優先で纏まった。

 両者からは、継続雇用のお礼を言われたよ。

 屋敷の運用費は別口座を作り、執事長に任せる。

 まぁ、お金の使い道に困っていたので良かったのかな。


 翌日、メイドに見送られて屋敷を出る。

 慣れていないので、ちょっと戸惑ったのは内緒。

 領主邸に着くと、早速修練場に案内された。

 騎士団長の顔を見ると、明らかに拒絶のオーラ噴出。


「私達に何を教えてくれるのでしょう。冒険者の粗雑な剣技は必要ありませんよ」

「オレに教わるのは嫌かい?」

「あなたの実力が判りませんのでね」

 周りにいた騎士達もニヤニヤと笑っている。

 全員相手にするのは簡単だが、意固地になられても面倒臭いので、1つの提案をした。


「では、騎士団で一番弱い方を預けて貰い、30日後に試合をしようか。5人対戦で3勝したほうが勝ち。負けたら身を引くよ」

「後の4人は?」

「市民から募るよ。オレとCランク以上の冒険者は参加しない」

「それで勝てるとでも?」

 騎士団長に嘲りが見える。

「騎士団は自身が無いかい?」

「なっ!」騎士団長の顔が赤くなる。

「受けて立ちましょう。こちらが負けたら、従いましすよ」

「実際の剣やスキルも使用でいいかな?ハンデいる?」

 益々顔が赤くなる騎士団長と、怒りを顕にする騎士団を見ると挑発成功。

 入団したばかりの新人を呼び出し、オレにつかせた。


 同じ様に、地下訓練場へ行き、魔術師団長と話す。

 こちらも同様に挑発し、未熟な新人を借り受ける。

 予想通りの行動に、"やれやれ"と思いながら、領主様にせつして了承を得る。

 領主様は興味津々で、「楽しみにしてるよ」の一言。

 2人を連れて屋敷に戻った。


 騎士団からは15才の少年で、名前は【ギル】。

 魔術師団からは15才の少女で、名前は【キャロ】。

 どちらも今年入団した新人だ。

 お互い自己紹介して、明日から訓練を行う。

 訓練中は、オレの屋敷に滞在とした。


 さて、午後からは貧民街に行きますか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。