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第3話 ランクアップ

初めての投稿です。

稚拙な表現・文章はご容赦下さいね。

 二匹目を狩った所で、近くの反応が無くなった。

 スキルをかけ直しても反応がないので、近くにはいないのだろう。

 感知範囲は、半径50mくらい。範囲の端にあった反応まで、40歩で目視、5歩程進んで仕留め、5歩で側に着いたから、おおよそ50mかな?


 もっと広い範囲を探せないかと【魔力感知】【オートマッピング】【鑑定】を意識して使用してみると、右上のマップに光点が現れた。

「これは便利!」


 光点をタップすると、〈ホーンラビット〉と表示された。7箇所の光点は全て〈ホーンラビット〉だった。

 そこで、今度は〈ホーンラビット〉を意識しないでスキルを使うと、光点が増えたのでタップして確認。


 結論は、〈ホーンラビット〉〈モール〉〈ラット〉〈???〉の表示。

「先程、ネズミだと思ったのはモグラだったのかな?」

 どうやら、一度でも見たら名前が判るらしい。

「〈???〉は、まだ見ていない種類なんだろう」

「それに、光点の色が違う」


 〈ホーンラビット〉は赤く光り、〈モール〉〈ラット〉は青く光っていた。〈???〉は赤と青がある。

(何の違いだろう?大きさ?)

 試しに近づくと、青の〈???〉は鳥だった。

【鑑定】してみると、〈ブルースパロー〉と出た。

(青い雀かな?)


 次に森の近くにある、赤い〈???〉に近づくと、〈ゴブリン〉だった。〈ゴブリン〉は[常設依頼]を思い出し、狩った後で討伐証明の右耳を確保し焼いて処理したよ。2匹で行動してたけど問題なし。


 その後、依頼の〈ホーンラビット〉を7匹狩った後で、マップに変化があった。

「この黄色の光点は初めてだ、何だろう?」

 マップの端に黄色の光点が現れた。


 近づいて見ると、一見〈ホーンラビット〉と思ったが、【鑑定】すると、〈ダブルホーンラビット〉と表示された。

 〈ホーンラビット〉より一回り大きく、額の角も2本あった。


 〈ダブルホーンラビット〉は警戒心が強く、20m程離れていても、こちらに気づいた様子。

 更に近づくと、凄い速さで逃げて行った。あっと言う間に100m離れている。

 まだ、マップに映っているので再度挑戦!


 ゆっくり近づき、25m位の所でストップ。これ以上近づくと気付かれるので、方法を考える。

(魔力を土の下に這わせられるかな?)

 糸を伸ばす様に、魔力を慎重に這わせ、〈ダブルホーンラビット〉の下に届いた瞬間、そこから【ウォーターニードル】を放った。

 見事、お腹に命中し〈ダブルホーンラビット〉をゲット!

 本当は、喉辺りを狙ったが、距離があったので、少しズレても仕留めればOK!!……としておこう。


 〈ダブルホーンラビット〉を【アイテムボックス】に仕舞い、残りの〈ホーンラビット〉を仕留め終了。

 帰りは【サーチ】で薬草採取しながら街に向かった。スキルには【索敵】が追加されていた。


 ギルドで依頼完了の報告と、いくつかの質問をした。

「[ホーンラビットの肉10個][ゴブリン討伐2匹][薬草採取100本]問題ありません。〈ホーンラビット〉の解体はギルドに依頼しますか?解体料がかかりますけど」

 何故か受付嬢に呆れられた気がする。


「お願いします、それとコレも解体してもらって良いですか?」

 受付嬢は、「えっ!」と驚きを見せた。

「〈ダブルホーンラビット〉じゃないですか。まさか、お一人で仕留めたのですか?」


 聞くと、本来は数人で狩るらしい。警戒心が強く、動きも素早い為、低ランク1人では仕留められないとのこと。

「ラッキー!」と言ったら、怪訝な目を向けられた。


 質問をすると、赤と青の違いが判った。赤は魔物、青は動物だった。魔物は動物が魔力で変質したもので、詳しい習性は判っていないらしい。大型の魔物は、体内に魔石を持っている場合があると聞いた。

 解体に興味があり、見学させてもらえないかを聞いた所、隣の部屋に案内された。


 解体は数人で行っていて、持ち込んだ〈ホーンラビット〉の解体を見せてもらう。

「10匹をこんなに早く狩れるとは、良い腕してるじゃねえか。しかも、〈ダブルホーンラビット〉と〈ゴブリン〉2匹に、薬草100本のオマケ付きときた」

「受付の姉ちゃん、呆れてたぜw」

(確かに、さっき鐘2つを聞いて、それ程たっていない。スキルマジ優秀!)


「肉は依頼人に渡すとして、角と毛皮はどうする?ギルドに売るかい?」

 会話をしても、手は止まっていない。さすが職人。

「ギルドに全部売りますよ。持っていても使い道が無いので」

「わかった、しかし見事だな。毛皮に傷が無く綺麗なもんだ。〈ダブルホーンラビット〉は腹と背に傷はあるものの、小さい傷だから目立たんな」

「ありがとう、解体よろしく」


 まだ、査定に時間がかかるので、ギルドにある[南領土の魔物一覧][植物図鑑]を見ていた。

 薬草の他に毒消し草、毒草、月見草などポーションや錬金素材に使う植物か描かれていた。

「明日は薬草以外も探してみよう」とつぶやいたら、後ろから「程々にして下さいね」と釘を刺された。


「お待たせしました。査定が終了しましたので、受付カウンターにお越しください」

 呼びに来たら、不穏なつぶやきを聞いたので、釘を刺したらしい。(程々ってどのくらいだろう)

 査定では、角と毛皮の状態が最良らしく、金額を上乗せしてくれた。


 まだ明るいので、街を散策がてら武器屋へ向う。

 紹介された武器屋は、こじんまりとしているが、職人が良いと評判らしい。

 店内に入ると、所狭しと並んだ武器が目に付いた。

 武器を眺めていると、「何を探してる?」と声をかけられた。


「解体用のナイフを探しに来たのですが、オススメはどれですか?」

「解体用ならコイツだな」

 カウンターに並んだ2本のナイフを見比べても違いが判らないので、素直に聞いてみる。


「外見は同じだがな、片方には【クリーン】が付与されておる。脂や血を落としてくれるから、切れ味が鈍らんぞ、値段は倍近く違うがな」

 鑑定してみると、確かに【クリーン】が付与されていて、元のナイフは一緒らしい。


「コイツをセットで買うと少しまけてやるぞ」

 鑑定すると[バンパイアニードル]と出た。

「コイツを刺すと血抜きが出来るぞ」

 細い杭の様な形状で、周りには細かな溝が彫られている。血抜きをしないと、臭みが出て品質に影響するらしい。

 セットで購入し、〈ホーンラビット〉で試す為、草原に向かった。


 〈ホーンラビット〉を3匹程狩り、見学で覚えた【解体】を使ってみると、頭の中に方法が浮かんだ。

 血抜きを行い、素材を分け、不要な部分は穴を掘り【ファイヤーボール】で焼いた。

 一匹の解体に約20分。ギルドの解体職人より3倍はかかっている。


 残りの〈ホーンラビット〉を後で処理しようと、【アイテムボックス】へ入れようとした時、魔法で解体が出来ないかなと思い、結論から言うと出来た。


【アイテムボックス】の中に箱をイメージ。

 血抜きをした〈ホーンラビット〉を入れ【ウィンドカッター】を唱え、真空をイメージして【解体】を使用すると、【自動解体】となった。

 〈ホーンラビット〉が、毛皮・角・肉・爪・その他で表示されていた。

 その他は穴を掘り【ファイヤーボール】で燃やして、埋めておけば良いかな。


 その後、森へ入り〈ハンマーヘッドボア〉〈ツインテイル〉〈ニードルバード〉〈モールリザード〉

 〈ゴールデンフォックス〉〈ロックアームベア〉を仕留めた。


 〈ハンマーヘッドボア〉は額の部分が硬い猪で、突進攻撃は侮れない。

 〈ツインテイル〉は尻尾が二股になっている中くらいの蛇で、鞭の様な攻撃をしてきた。きっと締め付けもありそうだね。

 〈ニードルバード〉は細長いくちばしが特徴。襲われた時は、矢が飛んで来たと勘違いしたね。

 〈モールリザード〉は土に潜るトカゲ。攻撃はして来ないが、【鑑定】で錬金素材になると出ていたのでゲットしたよ。

 〈ゴールデンフォックス〉は金色の狐。攻撃は噛みつきだけだね。毛皮が綺麗だから狩ってみた。

 〈ロックアームベア〉は両手が岩で出来た熊。破壊力は強く、当たったら致命傷になるね。爪も鋭く、太い木がえぐれた。


 血抜きをし【自動解体】すると、毛皮・革・角・肉・爪・羽根・嘴・胆嚢・その他をゲット!

 〈モールリザード〉は何が錬金素材になるか判らないので、そのまま保管した。


 気が付けば結構森の奥に来たので、引き返しながら薬草を探し、草原で解体したその他を処理。

 森の中だと臭いで魔物が寄って来るかもと思い、広い場所で処理。

【索敵】で黄色い光点があったので、〈ダブルホーンラビット〉を狩ってその日は終了。


 ギルドで〈モールリザード〉と〈ダブルホーンラビット〉の解体と、素材を買い取ってもらいに受付に行くと、受付の女の子が戸惑いの表情を見せた。

「ちょ、ちょっと待って貰っても宜しいですか?」と聞かれたあと、受付の女の子は奥に走って行った。


 受付の女の子が笑顔(引きつった笑顔?)で戻って来て、「レン様、奥に来て頂いて宜しいですか?」と聞いてきたのでついて行くと、応接室の様な部屋へ案内された。


 そこには、マッチョで強面の男性と、初日に対応してくれた女性が椅子に座っていた。

 テーブルを挟んだ向かいの椅子に座り相手を見ると「おぅ、呼び出してすまなかったな、お前が噂の新人か」と話しかけられた。


「オレはギルドマスターの【ハッシュ】だ。となりは受付嬢の【フェイ】だ」

「フェイと申します、宜しくお願いします」

「レンといいます、宜しくお願いします」

「堅苦しい話は無しだ、敬語は要らんぞ」


「それで、呼ばれたのは何故?」

「新人でありながら、採取・討伐の早さ。ソロでレア魔物の討伐。更に今もやらかしたと聞いてな、興味が沸いたのさ」


「レン、お前ユニークスキルを持ってるな?」

「マスター、その質問はアウトです」

 表情には出していないと思うが、内心ドキッとした。フェイさんが「スキルの詮索はタブーです」とギルドマスターに注意した。

「スマン、スマン。興味が沸いたもんでな」

「レンさん、本来ならば新人ではあり得ない成果なんです」


 聞くと、レア魔物のソロ討伐、Cランク魔物の【ハンマーヘッドボア】【ツインテイル】【ロックアームベア】をFランクが討伐。しかも同時に薬草採取のオマケ付きときた。


 木札を渡した門番から、記憶喪失も聞いていたので、「何処かの密偵か?」と疑われていたらしい。

「まぁ、密偵ならこんなに目立つ行動はとらんがな」と大笑いされてしまった。


「さて、本題に入ろう。登録証をよこせ」

「マスター、その顔でそれは強請りですよ」

「レンさん、ランクをDにアップします」

「えっ?この前登録したばかりですよ」

「Cランクの魔物を単独討伐出来るやつが何をいってやがる。本来ならば、Cランクにしたがったが、3ランクアップは悪目立ちするからな」

「今でも悪目立ちしてますけどね」


「ちなみに、Cランクのレベルはどのくらいが平均?」

「そうですね、40〜60ぐらいでしょうか、スキルによっても変わりますね」

「レンさんはどのくらいなんでしょうね」

 フェイさんからジト目をいただきました。


「それと、レンの専属にフェイを付けるからな。これから買取りもフェイを通してくれ」

「Dランクに専属はあり得ないのでは?」

「レンさんの場合は仕方なくDランクにしているだけで、実質Bランク相当の実力と見ています」

「でなけりゃCランクの魔物を単独で複数討伐できねぇよ」

「今もカウンターと解体場では大騒ぎだ」


「何か聞きたいことはあるか?無けりゃこれで仕舞いだ。時間を取らせてわるかったな」

「1つだけ、オススメの宿を聞いて良いかい。」

「〈熊の住処〉がオススメですよ、メイン通りから少し離れますけど、女将さんが気さくで、旦那さんの料理も美味しいです」

「ありがとう、明日そこに行ってみるよ」


「では、査定が済みましたらお呼びしますね」

「あっ!それと、Cランクに上がる為に、最低1回は護衛依頼をクリアして下さいね。討伐・採取・護衛依頼クリアが最低条件となりますので」

「レンさんの場合は、討伐・採取は問題ありませんので、護衛依頼をクリアしていただければ、直ぐにでもCランクに上げられますよ」

「わかった、オススメの護衛依頼はあるかい?」

「探してみますね。ありましたら、査定終了の時に提案しますね」

「では、資料室にいるので、終わったら呼んで下さい」


 資料室の本を眺めていると、[料理本]が目に付いた。

 この世界の料理に興味が湧いたので、見てみると基本料理・魔物料理・菓子の項目となっていた。


 基本料理は、パン・動物の肉料理・魚料理・野菜料理があり、焼くか煮込む料理が載っていた。

 魔物料理は、動物が魔物になり、食べらる種類の部位説明があり、肉・魚料理は、焼くか煮込む料理がメインだった。

 菓子は、果物をそのまま食べるか、保存出来る様に干した物がほとんどで、砂糖を使ったお菓子が見当たらなかった。


「砂糖はないのかな?」と、無意識に口にしていたらしい。

 後から、「砂糖は高級品で、貴族か王族しか食べられませんよ」と声がかかった。

「うわっ、びっくりした。驚かさないで下さいよ」

「ごめんなさい。何回も驚かされていますので、仕返ししてしまいましたw」

 イタズラが成功して嬉しかったのか、フェイさんの可愛い笑顔が見れて役得です。


 査定が終了し、カウンターで報酬を受け取り、護衛依頼の内容を聞いた。

「レンさんにオススメの護衛依頼は2種類あります」

「1つは近くの町まで、短期の護衛。2〜3人の募集」

「1つは比較的遠くの町まで、ちょっと長い期間の護衛。10人前後の募集ですね」

「どちらも商人からC〜Dランクへの依頼で、出発は3日後となります」


(護衛は初めてなので、短期が良いかな?)

「短期の護衛を受けます」

「では、3日後の鐘1つ、ガディ商会前で待ち合わせとなります。他のメンバーはCランク2人組です。頑張って下さいね」


 まだ鐘3つまで時間が余った為、依頼の準備をすることにした。

 護衛依頼を受けたガディ商会に行き、場所の確認と不足品の補充を行う。

 野営セットは揃っている為、消耗品の補充を行う傍ら他の商品も見てまわった。


 ガディ商会は中規模商会なようで、様々な商品が並んでいる。

 その中でコンロの様な商品があり、近くの店員にきいてみた。


「すみません、これはどんな道具ですか?」

「それは[魔導コンロ小]ですね」

「ここに魔力を通すと火が付きます。このつまみで火力の調整が出来るので、護衛時の野営には重宝しますよ、レンさん」

 オレは驚いて、店員の顔を見た。


「先程ギルドから、護衛依頼の人数か揃ったとの連絡がありましたよ」

「その1人が、今話題のレンさんと聞きました」

「申し遅れましたが、今回護衛依頼したガディと申します」


「レンといいます。商会長とは知らず失礼致しました。話題になっているのは知りませんでしたが」

「いえいえ、畏まらないで下さい。レンさんは有名ですよ。登録したてなのにレア魔物の討伐、Dランクへの昇格、1日の討伐数・採取量どれを聞いてもあり得ない成果ですよ」

「そうでしたか、自覚は無いんですけどね。3日後宜しくお願いします」

「こちらこそ、期待してますよ」

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