第22話 次は何をしよう
次の日、午前中は宿てダラダラしながら、次の事を考えていた。
何が出来る、何がしたい、何が必要と考えると、まだまだ判らない事が多いと気付く。
(少し、この世界にも慣れてきたから、別の街に行ってみようかな?)
そう思い、昼過ぎからギルドへ向う。
昼過ぎのギルドは閑散としていた。
(朝一番の戦場とは大違いだねw)
ギルドに入ると、フェイさんが出迎えてくれた。
「レンさん、領主様の所では、お疲れ様でした」
「ありがとう。ギルマスから聞いたの?」
「はい、「レンに巻き込まれた」と言っていましたよw」
「ひどいなぁ、オレも被害者なのに」
「レンさんは火種でしょ」
「フェイさんまで‥‥素材出しますよ」
周りの職員が"ビクッ"っとした。
「そ、それで、今日はどうしたんですか?」
話題を変えてきたw
「色んな街に行って見たくてね、ギルドなら情報があると思って来てみたのさ。資料室使うよ」
「あら、知ってる事なら教えますよ」
「助かる、お願い」
「では、資料室行きましょう」
周りから"ホッ"と聞こえたのは気の所為かな?
「オススメの街はある?」
「そうですね、レンさんが行っていない街は、〔サウザリアン〕〔フィッシ〕〔ブラクス〕〔リベスト〕〔クラフリ〕ですね」
フェイさんが、それぞれの特徴を教えてくれた。
〔サウザリアン〕は南領地の首都。
大きな街で何でも揃うけど、侯爵様のお膝元はパスだねw
〔フィッシ〕は漁業の街。
海産物が特産で風光明媚。しかし、西の領地で大きな津波があり、〔フィッシ〕も影響があった為、今はオススメ出来ないみたい。
〔リベスト〕は畜産の街。
料理素材が特産。特に[肉][卵][ミルク]の加工品が豊富。
〔ブラクス〕は鍛冶の街。
加工品や武器・防具が特産で、近くにダンジョンもあり、冒険者人気の街。
鉱山から採取される鉱石も特産。
偶にレア鉱石も出るので、一攫千金狙いも魅力的。
〔クラフリ〕はクラフトの街。
工芸品やアクセサリー・家具・調度品が特産。
領地の境にある街で、他領地の特産も集まり、流行の街・商業の街とも呼ばれている。
女性に人気の街で、露店通りは観光地にもなっていると聞いた。
「〔アルケラ〕から西に行くと〔リベスト〕〔フィッシ〕、北に行くと〔サウザリアン〕〔クラフリ〕です。〔アグリカ〕から山脈沿いに北へ行くと〔ブラクス〕ですね、行って見たい街はありますか?」
「料理素材は沢山確保してるしから要らないかな。〔クラフリ〕は〔サウザリアン〕を経由するから、今回はパスだね。とすると〔ブラクス〕かなぁ?」
「魔道具も作られてますよ。魔道コンロや魔道ランプは人気商品ですね」
「魔道コンロはガディ商会で買いましたよ。他の魔道具も作られてるなら、面白そうですね」
「ガディ商会も5日後に〔ブラクス〕へ行きますよ。護衛依頼が出ていますが、レンさんはBランクなので対象外ですね」
「あら残念。また一緒に旅が出来ると思ったのに」
「ガディさんに聞いてみたらどうですか?レンさんなら喜ぶと思いますよ‥‥ってダメでした。護衛依頼要らなくなるじゃないですか!」
「色々教えてくれてありがとう。これ、お礼にあげる」
「何ですか、食べ物?」
「領主様の所で作った【クッキー】だよ、食べてみて」
「あっ、甘い、サクサク」
「【砂糖】を使ってるから、大量に作れ無いけど、領主夫人に気に入って貰えたお菓子だよ」
「【砂糖】!高級品じゃあないですか!!」
「美味しく無い?」
「‥‥美味しいです」
「良かったw」
「嬉しいです。ズルいです。なんか悔しいです」
「www。じゃあギルマスに、5日後〔ブラクス〕へ行くって伝えといて」
「畏まりましたっ!」
(からかい過ぎたかなw)
さて、ガディさんとこ行ってみよ。
ガディ商会へ行き、不足品を補充する。
〔ブラクス〕で魔道具も作っていると聞き、魔道具に興味が湧いた。
魔道具を見ていると、後ろから声を掛けられた。
「魔道具をお探しですか、今無い商品も取り寄せますよ」
聞き慣れた声に振り向くと、ガディさんが立っていた。
「こんにちは、領主様の時はお世話になりました」
「いえいえ、こちらこそ。レンさんが居ると退屈しませんなw」
握手を交わし、軽く挨拶をする。
「何処か行かれるのですかな?」
「〔ブラクス〕に行ってみようかなと思ってね」
「それは、偶然ですな。私も5日後に〔ブラクス〕へ行くのですよ。ご一緒しませんか?」
「護衛依頼が無くなるから駄目と、フェイさんに止められてねw」
「ふむふむ、成る程」とガディさんは、何かを考えている。
「では、護衛依頼を取り消さ無ければ、ご一緒しても問題無いですな」
「ガディさんが損をするのでは?」
「いえいえ、その代わりお願いがあります」
「なんでしょう」
「1日、山脈付近の魔物討伐をお願いできませんか?出来れば、食事も‥‥」
ガディさん、悪巧みの顔になっでますよ。
「www言いたい事は判りましたよ。何の素材が欲しいんですか?」
ガディさんと細かな打ち合わせを行い、狩場や報酬・取り分を確認。
報酬は知り合い価格で納得して貰った。
ガディさんは、「こちらが、得をする提案ばかりで申し訳無い」と恐縮してたよ。
「応募して来た冒険者は、予定外の狩り大丈夫?」
「以前、ご一緒した2人の反応はどうでした?」
「喜んでたねw」
「でしょう。逆に感謝されますよw」
護衛依頼には、まだ応募が無いみたいだね。
(ゲイルとピックに声掛けてみようかな。今、何処にいるんだろ?明日、ギルドで聞いてみよう)
今日の最後に、教会へ行く。女神様にお礼しなくちゃだね。
南の教会へ行き、女神像にお祈り。
今回のお供えは【クッキー】で決まり。
「アウイラ様、情報ありがとうございました。お供えお納め下さい」
(うわぁい、ありがとう〜)
(今日はご機嫌だねw)
(あのね、神様に怒られなかったの!逆に「程々にな」と言われて、ビックリしたよ)
(良かったね。【クッキー】を神様と分けるんだよ。独り占めすると怒られるよw)
(わっ、判ってるよ。)
(【砂糖】が高価なんで、甘い物は頻繁にお供え出来ないからね)
(【砂糖】?作っちゃえば?)
(作り方がわからないよ。【料理】で確認しても、詳しく出なかったしね)
(【検索】使えば?一部地球の情報も判るよ)
(【検索】?ちょっと待ってね‥‥ホントだ、スキルにあった)
(【料理】で確認してたら、覚えたんじゃない?)
(後で確認してみよう。教えてくれてありがとな)
(甘味はいつでもウェルカムだよん)
(wwwどこで覚えたんだか)
(神様はどんなお供えが好きなんだろう。知ってる?)
(知らない。【クッキー】持ってった時に、聞いてみるね)
(神様にもお礼言っといて)
(判った〜、じゃあね〜)
お祈り後、領主様へ伝えた事を、院長に報告したら感謝されたよ。
領主様の確認はまだなんだケドねw。
後は、領主様にお任せだ!
一方、神界では‥‥
「主神様、レンからのお供え持って来たよ〜」
「アウイラ、本当にお前は威厳が無いのぅ」
「いいから、いいから。ほら【クッキー】だってさ」
「ほぅ、甘くてサクサクしておるな。後はお食べ」
「やったぁ、ありがと〜。あっそうだ。レンが「神様ありがとう」って言ってたよ」
「そうか、そうか。しかし、下界には余り関わるで無いぞ」
「レンからお供えしてくれるんだもん。主神様は、どんなお供えが良いか、聞かれたよ」
「お供えは、ねだるものじゃないぞ。まぁ、しょっぱいのは好きだがな」
「判った、伝えとくね!」
「あくまでも、自然にな!」
まるで、孫と爺の会話であった。




