第26章 エロい狼、風間家に押し入る
入口から入ってきた者 はその場に 立ち尽くし、進むことも退くこともできなかった。
幸い ここ には 衝立 があった。そうでなければ すべて 露見 していた だろう。
しかしその衝立 も半透明 だ。外の者 には はっきりと 分かっている はずだ――
彼女たちの狼将軍 が今 全人類にとって 最も重要な営み を行っている と。
俺 は激しく 突き動かしながら、その快感 を貪り、大声で 尋ねた。
「何だ? 」
さっき は不注意すぎた。
そうでなければ 俺の思念 で来訪者 に気づかない はずがない。
だが事已至此、彼女に 退出させる のも面倒 だ。
入ってきた のも女 だ。彼女に見られた ところで、むしろ 俺 が得をした くらいだ。
「狼将軍――馬車の 準備が 整いました。花月都統 が私に お迎えに 来るよう にと 」
入ってきた のはなんと あの 可憐で 細やかな 落雲 だった。
さっき 俺 と花月 は相談 して、風間家 に行き、仮病 の風間ひら を連れ戻そう としていた。
ところが柔伊 と素早春香 が来て、俺 は春の風景 に夢中 になり、そのこと をすっかり 忘れて いた。
「分かった――先に出ていろ。すぐに行く 」
慌てて 逃げ去る 落雲 に構わず、俺 はさらに 激しく 愛の喜びの運動 を続けた。
あの 小娘・風間ひら と喧嘩 に行く と分かっている のなら、先に 火を 鎮めておく に限る。
そう思うと、激情 がさらに 湧き、身の下の素早春香 をさらに 迷いの 神仙の頂点 へと導いた。
亭台楼閣、清らかな水 が細く 流れる。
風間家の邸宅 は今 至る所 に春の気配 が満ちていた。
季節 はすでに 秋の黄 に入っている が、様々な 珍しい花 がなお 競い合い、碧緑の草地 は生気 に溢れ、
ここ に足を踏み入れれば、四季の巡り を忘れさせる。
三日 前、お嬢様 が戻ってから、楼閣 を出ていない。
誰も 知らない――この いつも冷静で 花を愛でる お嬢様 に何が 起こった のか。
風間家の当主・風間南雄 でさえ 門前払い を食らった。
昨日、下人が 偶然 外から 噂を聞いてきた。
どうやら 風間家のお嬢様 の誓い が破られた らしい。
雲国第一の剣士の達人 が、スケベな男 にその 美貌を隠す面具 を剥がされた と。
今や 風評 が柔城の 大通り を駆け巡り、
多く のもの は風間ひら を誹謗 し――「春心を抑えきれず、柔城幸将軍 を誘惑した」 と。
彼女を弁護する声 もある が、すべて 浩瀚な人の海 に消えた。
その頃、俺 はすでに 風間家へ と向かう馬車 の中 にいた。
この三日間 で俺 は馬の乗り方 を覚えた。
誤解しないでくれ――南沙の神駿 のこと だ。女たち のこと ではない。
両者 は似ている ところもある が、その滋味 は天と地 ほど異なる。
もし 花月 が誘惑しなければ、俺 は彼女 を乗る ほうを 選んだ だろう。あの 大きな白馬 と勝負 するよりも。
幸い 俺 は生来 神勇 で、神光 を放てば、すべての馬 が俺の足元 にひれ伏した。
三日間、軍務 を除いて 昼は 雄馬 に乗り、夜は 柔伊たち という三匹の小母馬 に乗った。
日々 はなかなか 逍遥 だった。
あの 創造主神のジジイ に対する恨み も薄れた――異世界 に遊びに来た だけの価値 はあった。
「旦那――言い忘れたことが あるんだけど 」
俺の手 は花月の 豊かな乳房 を弄んで いたが、まだ 物足りず、衣の中 に入り込もう とした。
しかし彼女の白い手 に阻まれ、彼女 は微かに 顔を上げ、紅潮した 欲情の眼差し に春の気配 を浮かべて、必死に 抑えている ようだった。
こんな時 にどうでもいいこと を言う――女 というもの はそういう性格 だ。
「女一人は 五百匹の鴨 に等しい」 とはよく言ったもの だ。
幸い 俺 は達美 と雪里 のとき に「意志転移法」 を身につけた。
彼女たち がどんなに 耳元 で騒いでも、風のように 流し、その間 に彼女たちの おいしいところ を探る ことは 欠かさなかった。
「何だ? 」
俺 は仕方なく 聞いた。この小女 には 何か 隠し事 がある のだろうか?
「ひら姉さん は雲国第一の剑豪 に祭り上げられて 以来、家訓 に従って 重い誓い を立てたんだ――
彼女の面具 を剥いだ者 が風間家の 婿 になる ってね。
だから 今回 の風間家 への訪問、旦那 はかなり 面倒なこと になる よ 」
花月 の顔 はしかめっ面 になった。
今 の彼女 はこの小老公 が武芸 において 優れている ことは 知っている が、兵法と陣法 には 詳しくない。
今 の危機 に直面 し、彼女 は風間ひら の才能 に頼らざるを得ない と思った。
もし 自分 にその力 があれば、他の女 にその機会 を譲る ことは なかった。
「それが 何の クソ規則 だ。幸い 俺 がイケメン でなけりゃ、もし その面具 を剥いだの が七十のジジイ だったら、風間ひら はまさに 花に糞 だ 」
俺 は気にしなかった。
あのレベルの美人 は多いに越した ことはない。
何しろ ここ に来た のも ナンパ のため だ。やらずに 損する ことはない。
「もう、旦那――お花畑 ね。
ひら姉さん があなたに 嫁ぐ のも、花が 盗花賊に 摘まれる ようなもの だよ。糞よりは マシ って程度 だね 」
花月 の心 は少し 不快 だった。
目の前の愛しい男 が女にとって 天性の殺し屋 だことは 分かっている――
彼 に純凰 と小姫君 がいる と知りながら、それでも 自ら 彼に 身を捧げた のだから。
しかし妹が 増える となれば、何も感じない と言えば 嘘 だ。
俺 はそれを聞いて 淫らに笑い、手 を伸ばして 花月 の最も 動人の春の風景 を掴み、からかい始めた。
「月々の嫁も 花 じゃないか?俺 が摘んだ 花だ。今から もう一度 やるか? 」
幽怨の心 が癒される よりも 早く、羞恥の感覚 が彼女の心 を追い散らした。
現代の性愛術 に対し、この 封建的で保守的な 戀姫の国 の少女たち は抗える はずがなかった。
女性 の情愛 は比較的 大胆 だが、女 は女 だ。
五大女神 でさえ 変えられないもの がある――それは 彼女たちの 身体の奥底 に刻まれた 認識 であり、床上の愛の喜び に対する羞恥 だ。
「やめてよ、旦那――もう ひどいよ!
いつも こんな風に からかって、今は 馬車の中 だって思ってよ!
毎回 馬車を 降りるとき 近衛たちに 笑われて、面目 も丸つぶれ だよ 」
全身 を震わせる 小女 が俺の手 を払いのけ、俺の弄び を止めた。
「旦那は ひら姉さん を早く 軍営に 連れ戻す ことを 考えたほうが いいよ。
明日 には 雲音奈 の先鋒部隊 が到着する って聞いた から 」
服を整えながら、花月 は不満そうに 言った。
実は 彼女 は分かっていた――風間ひら の面具 を剥いだ 瞬間から、彼女 はもう 後戻りできない ことを。
「安心しろ――こういうことは 俺に 任せろ。
風間ひら が軍令 を無視する なら、ちゃんと 叱ってやる 」
小さな女一人 も扱えない ようでは、どうやって 天下 を渡る つもりだ。
ちょうど 近衛隊長 が風間家 に到着 したと報告 し、
俺 は花月の問い に答えず、大笑い しながら 風間家 へと向かった。
しかし その小娘 は本当に 不給料 だった。
堂堂たる狼大将軍 でさえ 拒絶 したのだ。
「お嬢様が こう申されました――女皇に 軍の一切の職務 を辞すると 上奏します と。
狼将軍――どうか お引き取りください 」
花月 も気まずそう にした。
まさか 旦那 が何気なく ひら姉さんの面具 を剥いだ ことが、彼女 をそこまで 恨ませる とは思わなかった。
その時 の風間ひら はもう 面具 をつけておらず、
その両目 は輝き、秀麗な顔 は陽光 の下 で絶世の風姿 を放っていた。
しかし窓辺 に佇む その姿 には いくぶんかの 不満の鬱屈 が漂っていた。
「伝えたか? 」
振り返らず、静かに 背後 の小娘 に尋ねた。
「はい――翠ちゃんが 門 に伝えに行きました。もう 狼将軍 はお帰りになった でしょう 」
風間家 は雲国の 大家族 だ。女皇 でさえ 軽んじない。
小娘 は狼将軍 も無理に 押し入る 勇気はない と思った。
しかし すべて は彼女たちの 予想 を裏切った。
門 の前 の俺 は七つの穴から 煙 を出す ほど怒っていた。
その ますます 邪悪な目 を上げ、この 巨大な門 を見上げ、
花月 に幽かに 尋ねた。
「風間ひら を外に 出す方法 はないか? 」
考え、首を振る――花月 には 方法 が思いつかなかった。
風間家 は雲国帝国 で勢力が 大きく、確かに 誰も 無礼なこと はできない。
しかし誰も とは限らない――俺 は人ではない。俺は狼 だ。戦狼 だ。
「パシッ」
俺 は二人の門番 を押し倒し、大声で 命じた。
「押し通れ! 」
従者たち は即座に 刀剣 を抜き、六人の門番 の首 に当てた。
花月 は仕方なく 首を振った。
この愛しい老公 に対しては、たとえ 龍潭虎穴 でも、彼女 は無条件 で従う しかなかった。
「お嬢様! お嬢様! 大変です!
あのスケベが 押し入ってきました! 」
翠ちゃん は驚き、俺の 厳しい顔 を見て、慌てて 逃げ出した。
そして 走りながら 叫んだ。
くそっ、狼将軍 がスケベ に変わっている――風間ひら がそう呼んでいる に違いない。
「旦那――お願い 落ち着いて 」
俺の顔色 が変わった のを見て、花月 は心の中で 苦笑 した。
ここ で騒ぎ を起こさないか と心配 しながら、止めよう とした。
しかし彼女の姿 が追いつく よりも 早く、中堂の門口 に一つの影 が佇んでいた。
影は 徐に 動き、微かな 清らかな香り が漂う。
一種の 凝固した気配 が空気 の中 で形を成し ていた。
それは 明らかに 風間ひら のような 姿だった。
特に 目立つ のは 彼女の顔 に風間ひら とまったく同じ 面具 があり、
手 に利剣 を持ち、冷たく 氷の如く、気配 は虚無 のよう だった。
尋ねるまでもなく、俺 には 分かった――これも 剣士の達人 だ。
少なくとも 彼女 の身 には 風間ひら と同じ気勁 が流れている のを感じた。
「大胆な狂徒! よくも 風間家 に押し入ったな!
名を 名乗れ! 」
また も風間家の女 だ。
その語気 は人を 威圧 し、いくぶんかの 暴虐な軽蔑 を帯び、天下 に自分が見上げる男 はいない と言わんばかり だ。
花月 は心の中で 「しまった」 と叫んだ。
まさか 老公 がこんなに 運が悪い とは――この老巫女 に出くわす とは。
「旦那――彼女は 風間家の当主・風間南雄 の妹 で、風間蘭向き って言うんだ。
ひら姉さんの 師匠 でもある んだよ。
武芸 がちょっと 変態的に 高い んだ 」
短い一言 で、目の前の女 の身分 が明かされた。
へへ、それでこそ ちょうどいい。
俺 はちょうど 因縁 をつける ところだった。
そう思い、俺 は動いた――名乗る など無駄だ。
今 の俺 はお前と 話す気 はない。
向かい の風間蘭向き も驚いた。
まさか この 私邸に押し入った男 が自分に 手を出す とは。
この男 は知らない のか?自分の修為 がすでに 剣聖 の領域 に達している ことを?
俺の機嫌 は悪い。
手加減 はしない――正直なところ、目の前の女 はおばさん だ。
遠慮 はいらない。
手 に凝縮した 創神真力 が体 を通り、轟く風音 を伴って 放出 された。
傷害の意図 はなかった が、その狂暴な力 は風間蘭向き の心 を震えさせた。
長剣 が幾度か 回転 し、雪梅 を散らす ように、
俺の 飛び込む方向 へと向かってきた。
その瞬間、空気 が冷たく なり、気温 が骨に 染みる ほどの 寒さ に変わった――現代のエアコン よりも 効果的 だ。
しかし俺の ますます 純粋な 創神真力 は人間 の抗しうる ものではない。
俺の手 は霊蛇の如く 隙間を縫い、剣鋒 は逆行 して 俺の下腹 を突こう とした が、
その電光の刹那、俺の手 は彼女の顔 に届いた。
風間蘭向き はただ 黒い影 が閃き、顔 に涼しさ を感じた だけだった――
二十年 にわたって 佩用してきた面具 が俺の手 に摘み取られて いた。




